更年期に「歯痛&肩こり」に悩む女性がいる理由。痛みを和らげるには?

更新日:2023-04-24 | 公開日:2022-02-03
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更年期に「歯痛&肩こり」に悩む女性がいる理由。痛みを和らげるには?

「歯が痛い…」
「肩こりもあるけど、もしかして更年期?」

歯痛・肩こりと更年期の関係を、歯医者さんに聞いてみました。

症状がでる原因や、出やすい人の特徴なども解説します。
歯痛・肩こりを緩和させる方法も要チェックです。

監修者
菊地 由利佳 先生


歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

「歯痛&肩こり」は更年期障害のひとつ?

医師女性
更年期障害の症状で、歯痛・肩こりを生じる人もいます。
これらは、「ホルモンバランスの乱れ」や「加齢」が影響していると考えられます。

「ホルモンバランスの乱れ」による

  • 歯茎の腫れ
  • 免疫力の低下

などは、歯痛を招くことがあります。

また「加齢」による、

  • 血流の停滞
  • 筋肉の衰え

などは、肩こりを招くことがあります。

更年期障害って?何歳頃から症状がでるの?

更年期は、45歳~55歳頃に迎える女性が多いです。
閉経に伴って女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少すると、ホルモンバランスが崩れて“心身にさまざまな不調”があらわれます。
この不調の総称を「更年期障害」と呼びます。

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更年期障害ってどんな症状が出るの? なりやすい人の特徴は? 更年期障害について、分かりやすくまとめました。 普段の生活で心がけたいポイントや、病院に行く目安も紹介します。 更年期障害とは 女性は40代頃から、卵巣から分泌される「女性ホルモン」が急激に減少します。 これに伴ってあらわれる、さまざまな心身の不調を総称して、更年期障害と呼びます。 更年期障害は何歳から始まる? 更年期とは、閉経前後の5年ずつを指します。 50歳前後での閉経が平均なので、ほとんどの女性が45~55歳で更年期を迎えます。 更年期障害はいつ終わる? 更年期障害が、いつ終わるかは断言できませんが、長くても10年ほどです。 更年期障害の症状をチェック のぼせ・顔のほてり(ホットフラッシュ) 息切れ・動悸 頭痛 めまい 不安を感じやすい、イライラしやすい など 上記の症状は、更年期障害の主な症状の一例です。 更年期の症状は多岐にわたるため、上記以外の症状があらわれる人もいます。 「更年期の症状が出やすい人」の特徴は? 以下、それぞれの項目ごとに2~3個ずつ当てはまる場合、更年期障害を発症しやすいと考えられています。 ▼睡眠 24時以降に眠り、10時以降に起床する日が週に3日以上ある 低血圧で、朝起きるのがつらい 夜中に目が覚めやすい 寝る前にスマートフォンやパソコンを使っている 浅い眠りしかとれず、熟睡感がない ▼食事 1日3食はとらない(よく欠食する) 食事の時間がバラバラ 食事量を過度に制限するなど「極端なダイエット」をしている 暴飲暴食している 好き嫌いがあり「偏った食生活」になっている ▼性格 人に比べて神経質 何事にも真面目 完璧主義 仕事などを頑張りすぎてしまう 怒りっぽく、些細なことでもイライラしやすい ▼その他 疲れやストレスが多い生活を送っている 休みが少なく、心身ともにリラックスできる時間がない 体が冷えやすい 運動する習慣がない 産後うつ・月経前症候群が重かった ※これらの症状に当てはまらない場合でも、更年期障害を発症する可能性はあります。 今からできる!更年期の症状を和らげる「5つの対策」 1日3食、主食・主菜・副菜の揃った食事をとる 1日7〜8時間程度の質のよい睡眠をとる 週3~4日、有酸素運動を行う 入浴のときは「湯船に浸かる」 こまめにストレスを発散させる 更年期の症状を和らげるには、自律神経を整えておくことが大切です。 上記の点を意識して、生活習慣を見直していきましょう。 こんな症状があったら「婦人科」で相談を! 眠れないことで憂うつな気分が続く 強い不安感がある 食欲がなく、体重が減った 息切れ・動悸がする めまい・吐き気がする 激しい頭痛がある 上記のような症状が出ている方は、一度「婦人科」に相談してみましょう。 放置していると、症状が悪化して仕事に行けなくなるなど、日常生活に支障をきたす恐れがあります。 また、更年期症状の影響により不眠が続くと、睡眠に対するこだわりが強くなり、眠れないことへの恐怖心から症状が慢性化する恐れもあります。 どんな検査を受けるの? 更年期症状で病院を受診した場合は、一般的に、 問診 身長・体重・血圧の測定 検査(血液・子宮・卵巣・甲状腺・心臓等の検査) を行い、患者さんの症状に合わせて治療が選択されます。 ※検査内容等は、受診する医療機関によって異なることがあります。 どんな治療法があるの? 治療法としては、エストロゲン・プロゲステロンなどの女性ホルモンを飲み薬・塗り薬・貼り薬で補う「ホルモン補充療法(HRT)」や、「漢方薬」を使った治療法があります。 うつ症状が強く表れているときは、抗うつ薬や抗不安剤などの「向精神薬」が処方されます。 ※飲み合わせの関係でホルモン補充療法や他の薬が使いにくい場合もあります。治療中の病気や飲んでいる薬は医師に伝えたうえで、薬を処方してもらいましょう。 ※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。 婦人科を探す

実はいろいろある「更年期の症状例」

  • 歯の痛み・歯茎の腫れ
  • 頭痛・腰痛・関節痛
  • 手足の痛み・しびれ、
  • 不安感・イライラ・うつ症状
  • 発汗異常(大量に汗をかく)
  • 不眠
  • 月経異常
  • 性交痛
  • 尿失禁
  • 吐き気・胃もたれ、下痢・便秘
  • 喉・目が渇く
  • 動悸・息切れ
  • むくみ 

など

“更年期の症状が出やすい”人の特徴

医師女性

更年期に加え、

  • 運動不足
  • 冷え症
  • 疲労・ストレスが溜まっている

などの人は、症状が出やすい傾向があります。

歯の痛みを緩和するには…?

睡眠

  • 十分な睡眠をとって、疲労を改善させる
  • ストレスを発散させる
  • 3食バランスの良い食事を摂る
医師女性
上記のような生活を意識して過ごしましょう。
過敏になった神経が落ちついて、歯の痛みも緩和されることがあります。

肩こりを緩和するには…?

歩く

  • 適度に運動を取り入れる
  • 温かい食事を摂る
  • 入浴はお湯に浸かる
医師女性
上記のような生活を意識して過ごしましょう。
血流が良くなり、固まった筋肉がほぐれて、肩こりも緩和されることがあります。

つらい症状が多いと、寝込んでしまったり体を動かさなくなりがちですが、ある程度の適度な運動は体を正常に機能させるために必要です。

1日の中でも体を動かしやすい時間に10〜30分程度運動するようにしましょう。
例えば、散歩軽いジョギング、ヨガなど適度に汗をかくものがオススメです。

更年期で歯痛&肩こり「何科に行けばいい?」

女性医師

医師女性
まずは「歯科」で受診して、歯に問題がないか確認しましょう。
歯の痛みは虫歯が原因になっているケースも多いです。

お口の状態をチェックしてもらった後は、更年期症状を改善させるために「婦人科」に行きましょう。
他にも体調不良があれば、その旨を伝えるとよいでしょう。

更年期症状には個人差があり、起き上がれない程つらい症状が出る人もいます。
更年期世代(40〜50代)の体調不良は、我慢しないようにしましょう。

更年期の症状を我慢、放置すると…

体が思うように動かない状態を無理していると、心と体のバランスが崩れてしまいます。
その結果、うつ病などの精神的な病気などを発症してしまう方もいます。

早期治療で、体調面や精神面の悪化を避けられるケースが多いです。放置せずに一度病院で相談してみることをおすすめします。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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