PMSは病院に行くべきか|受診のタイミングはいつ?生理中は?治療方法も紹介

更新日:2023-12-28 | 公開日:2021-08-20
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PMSは病院に行くべきか|受診のタイミングはいつ?生理中は?治療方法も紹介

「PMSがひどくなった気がする…」
「すぐに病院へ行くべき?」

PMSの対処法を医師に詳しく聞きました。
治療方法や受診する際のポイントもご紹介します。

監修者
石野 博嗣 先生

石野医院

石野 博嗣先生

経歴

医療法人社団 石野医院
日本医科大学
日本医科大学付属病院
日本医科大付属第二病院
国立横須賀病院
東部地域病院
石野医院

PMSは病院に行った方がいいの?

医師男性
体や精神面の不調によって、ご自身が「つらい」と感じているときは、医療機関の受診をおすすめします。

PMS(月経前症候群)は、直接的に命に関わる病気ではありません。
しかし、ご自身で制御できない不調によって、大切な人間関係を壊してしまう恐れもあります。

PMSの症状は毎月のことですので、一人で抱え込まずに医療機関で相談してみましょう。

PMS(月経前症候群)の症状

  • イライラする、怒りっぽくなる
  • 不安感が強くなる
  • むくむ
  • 倦怠感、疲れやすくなる
  • お腹の張り、下腹部の痛み
  • 頭痛、めまい
  • 乳房が張る
  • 食欲が増える
  • 気分が落ち込む、抑うつ症状が出る
医師男性
PMSで受診した場合、医療機関では、ホルモンバランスの大きな変動を防ぐ治療を受けられます。(※詳しくは後述)

ホルモン分泌の状態がある程度安定すると、体や精神面での不調が軽減しやすくなります。

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こんなときは“早めに病院へ”

医師男性
  • PMSのつらい症状が毎月起こる
  • 日常生活や対人関係に支障が出ている
  • 痛みや倦怠感が重く、仕事や学校を休むことがある

といった場合は、早めの受診をおすすめします。

PMSが悪化すると、脳機能のバランスを崩し、うつ病を発症するケースもあります。
心当たりのある方は、放置しないようにしましょう。

病院に行くタイミング

医師男性
PMSの場合、医療機関に行くタイミングはいつでもかまいません。ご自身で症状がつらいと感じたタイミングで受診しましょう。
生理中の受診も可能です。

医療機関では、生理前に出る症状が、生理開始するとなくなっていくかを確認します。

お医者さんになんて言う?「症状の伝え方」

病院

医師男性

医師には、

  • PMS(月経前症候群)で出ている症状
  • 特に毎月出る重い症状
  • 妊娠・出産歴
  • アレルギーの有無
  • これまでにかかった病気・精神疾患

上記の点を伝えましょう。

上手く伝えられるか心配な方は、事前にメモにとっておくことをおすすめします。

受診するのは何科?

医師男性
PMS(月経前症候群)の症状は、婦人科に相談しましょう。

婦人科を探す

PMSで受診したら…どんな検査をするの?

医師男性

問診と診察に加え、

  • 内診
  • 血液検査
  • 超音波検査

を行い、ホルモンの状態などを調べます。

各種検査結果は、通常1週間ほどでわかります。

PMSで受診したら…どんな治療をするの?

医師男性
医療機関では、飲み薬・低用量ピル・漢方薬などを用いて治療を行います。

低用量ピルを使うと、生理前と後のホルモンの量の差を軽減するので、PMS(月経前症候群)の症状がかなり楽になります。
なお、妊娠を望んでいる場合は、低用量ピルが使用できないため、生活指導を中心とした治療になります。

治療の費用はいくら?

医師男性
通常、保険適用となり、初診料・診察料や漢方薬の処方などを合わせて5,000円程度かかります。

最近はクレジットカードが使える医療機関も増えていますが、現金を持っていくと安心です。
※低用量ピルは毎月3,000円程度かかります。

婦人科を受診するとき気をつけること

医師男性
問診の結果によっては、内診が必要になる場合もあります。
パンツは着脱に時間がかかるので、脱ぎ着しやすいスカートを履いていくと楽に着替えられます。

また、内診で少々出血する場合もあるので、替えのナプキンを持参するとよいでしょう。
医療機関に用意されている場合もありますが、念のため用意しておくと安心です。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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