顔の赤みは、内臓の病気のせい?
顔の赤みから考えられる病気を、お医者さんにお聞きしました。
不安な方は、ぜひチェックしてみてください。
監修者
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医
岡村 信良先生
経歴
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
顔が赤いのは内臓の病気のせい?
炎症や痛みがなく、鼻のてっぺんや頬など、一ヶ所だけが常に赤い場合は、肝臓疾患の可能性があります。
顔全体に赤みがある場合は内臓が原因ではなく、気温の変化やアレルギーによる症状である可能性が高いです。
その赤み「肝臓の病気」のサインかも
顔の赤みが続くのは、肝臓疾患が原因で、肝機能が弱まっているからです。
アルコールの分解に時間がかかるようになると、顔の赤みが抜けにくくなります。
肝臓の病気の「症状の特徴」
肝臓の病気になると、顔の赤み以外に以下のような症状が現れます。
- 倦怠感が続く(だるい、疲れやすい)
- 腹部の右側が固く感じる、重く感じる
- 黄疸が出る
- 濃い茶色の尿が出る
- お酒の味が美味しくない
- 顔や体に赤い斑点が現れる
- 皮膚にかゆみが出る など
肝臓の病気に「なってしまう原因」
- 過度のアルコール摂取
- 肥満
- ウイルス感染による肝炎(※)
が原因で、肝臓の病気にかかると言われています。
※肝炎
- A型肝炎:感染者の便などから感染
- B型肝炎、C型肝炎:感染者の血液から感染
こんな人は要注意!
- 日頃からたくさんお酒を飲む人
- 休肝日を設けずに毎日飲酒している人
- 運動不足の人
- ストレスを溜め込みやすい人
- 肥満傾向にある人
考えられる肝臓疾患
顔の赤みは
などの症状として、現れている可能性があります。
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2023-02-28
脂肪肝ってどんな状態?
自覚症状はある?
脂肪肝について、分かりやすくまとめました。
脂肪肝の人に「おすすめの食べ物」や「控えた方が良い食べ物」もご紹介するので、肝臓の数値に不安がある人は必読です。
脂肪肝とは
脂肪肝とは、肝臓に脂肪が多く蓄積されている状態のことをいいます。
肝臓には、肝細胞の中に脂肪を蓄えて、エネルギー源として利用する機能があります。
しかし、脂肪の量が多くなりすぎると、脂肪が消費しきれずどんどん蓄積されて、脂肪肝になります。
検査でどれくらいの数値が出ると脂肪肝?
ASTとALTは、人間ドック学会の基準によると、30IU/L以下が基準値で、
31~50 IU/L → 「要注意」
51 IU/L以上 → 「脂肪肝の可能性大」
100 IU/L以上 → 「肝炎の疑いあり」
と考えられています。
脂肪肝の症状
脂肪肝はほとんど自覚症状がありません。
人によっては、
疲れやすい
全身の倦怠感がある
お腹が張った感じがする
といった症状が現れるケースもあります。
脂肪肝の原因
文字通り、脂肪を多く含む食事の食べ過ぎが主な原因です。
欧米型の高脂肪な食事が増えてきたことで、脂肪肝の発症率も上昇しています。
その他、
暴飲暴食
過度の飲酒
運動不足
肥満
無理なダイエット
などの原因が挙げられます。
脂肪肝になりやすい人の特徴
肥満傾向
糖尿病・高血圧・脂質異常症を患っている
つい食べ過ぎてしまう
運動不足
お酒をよく飲む
脂肪肝の改善にいい食べ物は?
脂肪肝を改善するには、栄養価が高く低エネルギーな「野菜」「キノコ類」「海藻類」を積極的に食べましょう。
肝臓で栄養を代謝するとき、ビタミンやミネラルが必要となります。
野菜・キノコ類・海藻類には、これらの栄養素が豊富に含まれています。
脂肪肝の人が食べてはいけないものは?
脂肪肝になったからといって、食べてはいけないものはありません。
ただし、
糖質を多く含むもの(ごはん・ジュース・お菓子・果物)
脂質を多く含むもの(揚げ物・お肉)
お酒
はできるだけ控えましょう。
▼摂取量の目安
糖質を多く含むもの
ごはんは1食につきお茶碗1杯程度
(ごはんなどの穀類に含まれる糖質は、肝臓への影響が比較的少ない)
間食は1日200kcalまで
脂身を多く含むもの
週に1〜2回程度まで
お酒
できるだけ禁酒する
我慢できないときは、成人男性の場合、1日に純アルコール20g程度※までとしましょう。女性はさらに少ない量にしましょう。
週2日は休肝日を設けてください。
※1日に純アルコール20g程度の例
ビール・発泡酒:ロング缶1本
酎ハイ:350ml缶1本
日本酒:1合
ウイスキー:シングル2杯
ワイングラス:2杯弱
早く治すために!食事以外で心がける2つのポイント
肝機能の低下が気になるときは、
1日6~7時間の質のよい睡眠をとる
1日30分程度の有酸素運動をする
といった生活習慣を意識しましょう。
肝臓の負担を減らすには、十分な睡眠時間を確保することが大切です。
運動により消費エネルギー量が増加すると、脂肪肝の予防につながります。
脂肪肝を放置するとどうなる?
脂肪肝が悪化すると、「肝炎」や「肝硬変」を引き起こすリスクがあります。
また、肝硬変から肝がんに進行すると命に関わります。
肝臓は沈黙の臓器と呼ばれており、無症状で病気が進行することが多く、放置は危険です。
脂肪肝を疑う場合は、早めにお近くの内科・消化器内科を受診しましょう。
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病院に行く目安
- 右腹部が痛い
- 倦怠感が続く(だるい、疲れやすい)
- 黄疸が出ている
- 濃い茶色の尿が出る
- お酒の味が美味しくない
- 顔や体に赤い斑点が現れ消えない
- 全身にしつこいかゆみがある
これらの症状が複数ある方は、すぐに病院を受診してください。
受診するのは何科?
消化器内科、内科を受診しましょう。
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早期受診がオススメな理由
肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、違和感や痛みが出始めてからでは手遅れになってしまうケースもあります。
気になることがあれば、速やかに病院へ行きましょう。
顔の赤みは、皮膚病・全身性エリマトーデス・敗血症など、肝臓以外の病気が潜んでいる可能性があり、それらの病気の早期発見にもつながります。