黄体期の過ごし方。女性ホルモンバランスの上手な整え方って?

更新日:2022-06-30 | 公開日:2022-03-31
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黄体期の過ごし方。女性ホルモンバランスの上手な整え方って?

「生理前の黄体期がつらい…」
「うまく乗り切る過ごし方は?」

黄体期の過ごし方について、栄養士さんに聞いてみました。
おすすめの食べ物なども詳しく紹介しているので、黄体期を穏やかに過ごしたい方は必見です。

監修者
神原 李奈 先生

株式会社Luce
栄養士・食育栄養インストラクター

神原 李奈先生

経歴

株式会社Luce・健康検定協会 所属
CA(客室乗務員)の仕事をきっかけに、健康と食の強い結びつきを実感し、食の世界に興味を持つ。大手料理教室の講師の経験を経て、栄養士を目指すことに。栄養士免許を取得後の現在は、現役CAとして世界中を飛び回りながら、栄養士として健康や食に関する情報を発信している。

黄体期に「不調になりやすい」期間

体の変化の例

  • むくみやすい
  • 胸が張る
  • 便秘になりやすい
  • 眠気が強い
  • 食欲が旺盛になる

心の変化の例

  • イライラしやすい
  • 落ち込みやすい
  • 絶望的な気持ちになる
専門家女性

黄体期は、体や心に不調を感じやすくなる時期です。

これは「プロゲステロン」の分泌が増え、ホルモンバランスが乱れるためです。

「プロゲステロン」は女性ホルモンの一種で、わかりやすく言うと“妊娠を継続させるために必要なホルモン”です。
「プロゲステロン」は、体に水分や栄養を蓄えたり、気持ちを不安定にするなどの影響をもたらします。

体温が高くなったら「黄体期」のサイン

 

黄体期に入ると、体温が普段より0.3~0.6℃程度上昇します。

体温が高めのときに体と心の不調を感じる場合は、黄体期が原因となっている可能性が高いです。

黄体期の上手な過ごし方

 

やるといいこと

朝起きたら…

  • 朝日を浴びる
  • 朝食をしっかり摂る
  • ストレッチをする

イライラするときは…

  • 「ウォーキング」や「ヨガ」で軽く運動する
  • 家族や友人と会っておしゃべりする

「むくみ」が気になるときは…

  • マッサージをする
  • ストレッチをする

「肌荒れ」が気になるときは…

  • 保湿をしっかりと行う

寝る前は…

  • 就寝の2~3時間前に入浴する
  • スマホの操作などを控える
専門家女性

黄体期には、まず休息をとってリラックスできる時間を作ることが大切です。

また、上記の表のような行動を心がけると、体と心の調子が整いやすくなります。

過ごし方① 朝日を浴びて1日をスタートさせよう

専門家女性

朝起きたら、

  • カーテンを開けて朝日を浴びる
  • 朝食をしっかりと食べる

といった点を心がけましょう。

朝の習慣で自律神経を整えることで、黄体期の不調が和らぎやすくなります。

目覚めが悪い人は、軽いストレッチで血行を促進させてみるとよいでしょう。

過ごし方② ストレスは溜めずに発散させよう

専門家女性

イライラしたときは、まずストレスの原因から離れることが大切です。

また、

  • 泣ける映画を観て思いっ切り泣く
  • 「ウォーキング」「ヨガ」などの軽い運動を行う
  • 家族や友人と会っておしゃべりする

など、自分に合った方法で気持ちをリフレッシュさせましょう。

ストレスの軽減・気分の改善には体を動かすことが大切です。
近所への散歩や買い物でもよいので、少しでも家を出るようにしましょう。

マイナス思考になって落ち込んだときには、外に出て歩くだけでも気分の改善につながります。
黄体期は情緒不安定になりやすい時期なので、イライラしても自分を責めないようにしましょう。

過ごし方③ むくみには「マッサージ」や「ストレッチ」がおすすめ!

専門家女性

水分を溜めやすい黄体期は、マッサージやストレッチをしてむくみを改善しましょう。

ストレス軽減も期待できるため、心身ともにスッキリすることができます。

マッサージのやり方

  1. 足先と足首から上に向かって、手のひら全体で乳液やクリームをなじませる。
  2. 足の指のあいだに手の指を絡めるようにして持ち、足首を大きく左右に回す。
  3. その状態のまま足首を固定し、足を奥へゆっくりと押して5秒、手前に倒して5秒それぞれキープする。
  4. 土踏まずをこぶしの部分でぐりぐりと、ツボ押しのイメージで刺激する。
  5. 足首から指で軽く圧をかけつつ、ふくらはぎを通り、ひざ下のリンパ節へ流すイメージでマッサージする。
  6. もう片方の足も同様に行う。

ストレッチのやり方

  1. 椅子に深く腰を掛ける
  2. 足を伸ばす
  3. つま先を上下させる

ゆっくり行ったり、リズミカルに早く行なうなど、動きに変化をつけることで、血行が改善されます。
※回数や時間は決まっていませんが、仕事の合間などに数回行いましょう。

過ごし方④ 肌荒れが気になるときは「保湿」をしよう

専門家女性

黄体期の肌は敏感で皮脂が多く分泌されるため、「ニキビ」などもできやすいです。

肌荒れが気になる人は、洗顔後や入浴後に保湿剤でしっかりとケアしましょう。

保湿をすると、肌の状態が整えられてトラブルが起こりにくくなります。

過ごし方⑤ 寝る前は「ゆったりとした時間」を過ごそう

専門家女性

寝る前は、

  • 就寝の2~3時間前に入浴する
  • 布団に入ってからスマホを見るのは避ける

といった行動を心がけると、眠りにつきやすくなります。

黄体期は体温のリズムにメリハリがなくなるため、眠りが浅くなりやすいものです。
深い眠りにつくためには、入浴したり、気持ちが落ち着きやすい環境を整えたりすることが大切です。

黄体期に「おすすめの食べ物」

専門家女性
黄体期には、「ビタミンB6」「食物繊維」が含まれる食べ物をおすすめします。

ビタミンB6

豚肉/まぐろ/かつお/鮭など

食物繊維

きのこ類/海藻/野菜/こんにゃくなど

「ビタミンB6」は、しあわせホルモンと呼ばれる「セロトニン」の合成に必要な栄養素で、イライラや落ち込みを和らげる効果が期待できます。
「食物繊維」は、黄体期による便秘の改善が期待できます。
※基本的には、副菜・主菜・主食が揃った「バランスのよい食事」をベースに取り入れましょう。

 【これはNG!】黄体期に控えたほうがよいこと

専門家女性

黄体期のむくみ・体重増加・イライラを防ぐためにも、

  • 体を冷やす
  • 甘いものを食べ過ぎる
  • 動かないまま1日過ごす

といった行動は控えましょう。

NG行動① 体を冷やす

専門家女性

黄体期は、体に水分を溜め込もうとするため“むくみやすい時期”です。

体が冷えると血流が悪くなり、更なるむくみにつながります。

「温かい食事・服装」で身体を温めましょう!

 

スープなどの温かい食事を摂る、飲み物を飲むことで内側から温めることができます。

また薄着にならないようにして常に靴下を履くなど、冷えないように意識をして行動することで予防できます。

NG行動② 甘いものを食べ過ぎる

専門家女性

黄体期はホルモンの働きの影響で血糖値が下がるため、“甘いものを食べたくなる時期”です。

しかし、黄体期は脂肪を溜め込みやすい時期なので、甘い食べ物をたくさん食べると太ってしまうことがあります。

1日3食、バランスのよい食事をとろう

 

1日3食、欠食なく食事をとることで、間食に対する欲求を減らせます。

空腹の時間が長くなると甘い物に手が伸びやすくなるので、注意しましょう。

NG行動③ 動かないまま1日過ごす

専門家女性
黄体期は情緒不安定になりやすいため、家でじっとしていると考えすぎて不安になってしまうことがあります。

黄体期の自分をケアしてあげると…♪

専門家女性

セルフケアを行うと、黄体期の気分・体調のゆらぎが改善されやすくなります。

黄体期を穏やかに過ごすためにも、一度生活習慣を見直してみることをおすすめします。

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