まっすぐ歩けない、ふらつくのは、病気?ストレス?病院は何科?

更新日:2023-03-01 | 公開日:2021-01-29
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まっすぐ歩けない、ふらつくのは、病気?ストレス?病院は何科?

体がふらついて、まっすぐ歩けない…。これは何かの病気?
なぜふらついてしまうのか、お医者さんに解説してもらいました。

危険な病気の可能性もあるので、放置しないで、自分の症状をチェックしてみましょう。

監修者
瀬尾 達 先生

瀬尾クリニック
院長

瀬尾 達先生

経歴

大正時代祖父の代から続く耳鼻咽喉科専門医。クリニックでの診療のほか、京都大学医学部はじめ多くの大学での講義を担当。マスコミ、テレビ出演多数。
平成12年瀬尾クリニック開設し、院長、理事長。
京都大学医学部講師、兵庫医科大学講師、大阪歯科大学講師を兼任。京都大学医学部大学院修了。

まっすぐ歩けないのはなぜ?

医師男性
平衡感覚の機能が低下したり、脳への血流量が減ったり疲れていたりすると、体がふらついてまっすぐ歩けなくなります。

平衡感覚の機能低下は、良性発作性頭位めまい症、メニエール病、高血圧症・低血圧症、脳梗塞などによって起こります。

また、脳への血流量減少は、短期的には睡眠不足や強いストレス、長期的には脳梗塞などの疾病が影響して起こります。

ふらつくときの対処法

光の刺激を避けましょう。暗い部屋や日陰で目を閉じて、安静にしてください。
無理に歩こうとしないことも大切です。

この症状は要注意!すぐ病院へ

医師

安静にして症状が治まるときは、一旦様子をみましょう。ただし…

  • 症状を繰り返す
  • 手足がしびれる
  • ろれつが回らない

といった症状がともなうときは、すぐに病院へ行きましょう。

病院は何科?

医師男性
「まっすぐ歩けない」ときは、耳鼻いんこう科を受診しましょう。

「ろれつが回らない」、「手足のしびれ」、「麻痺」を伴うときは、脳神経外科を受診してください。

耳鼻いんこう科を探す

脳神経外科を探す

ふらつきが起こる「病気」

医師男性

体がふらついてまっすぐ歩けないのは

  • 良性発作性頭位めまい症
  • メニエール病
  • 高血圧症・低血圧症
  • 脳梗塞

の可能性があります。

それぞれ詳しく解説します。

原因① 良性発作性頭位めまい症

自分の意思と関係なく、眼球が動いたり、吐き気を感じたりします。
長時間同じ姿勢でいる、就寝中の寝返りが少ないなどが主な原因です。

人間が平衡感覚を保つのに必要な三半規管のリンパ液に、異物(耳石)が入ってしまい、めまいがおきている状態です。

良性発作性頭位めまい症の「対処法」

まずは安静にしましょう。
めまいが落ち着いたら、軽く頭の体操(頭を前後・左右に傾ける、横にひねる等)をしてください。

それで症状が落ち着いた場合は問題ありませんが、症状が続く場合は耳鼻いんこう科に相談するとよいでしょう。

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原因② メニエール病

ストレス、睡眠不足、疲労、気圧の変化などが主な原因となって発症します。
ふらつき以外にも、難聴、耳鳴り、吐き気などが起こります。

メニエール病は、内耳にある組織にリンパ液が過剰に溜まり、水ぶくれが起こる病気です。
三半規管など平衡機能をつかさどる組織に、リンパ液が溜まっているため、通常通りの働きができなくなります。

メニエール病の「対処法」

ふらつくときの応急的対処としては、横になりましょう。

  • 右耳に難聴がある→左耳を下にする
  • 左耳に難聴がある→右耳を下にする

ただし、メニエール病は病院での治療が必要な病気です。症状が落ち着いたら、耳鼻いんこう科へ行きましょう。

耳鼻いんこう科を探す

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原因③ 高血圧症・低血圧症

血圧が高い状態、低い状態が慢性的に続く病気です。めまいが起こるほどではかなりの血圧異常が起きています。

高血圧症

症状:動悸・息切れ・むくみ など
原因:塩分の摂りすぎ、ストレス、運動不足、肥満、喫煙、遺伝 など

 

低血圧症

症状:疲れやすさ・だるさ・耳鳴り など
原因:糖尿病、甲状腺機能低下症などの合併症、遺伝 など

血圧に異常が生じると、脳への血流が悪くなります。
脳への血流が悪くなると、めまいとして症状が現われます。

高血圧症・低血圧症の対処法

まずは安静にしてください。
体のふらつきが慢性的に続く場合は、循環器内科を受診しましょう。

循環器内科を探す

原因④ 脳梗塞

血流が悪くなり、酸素や栄養が脳の一部へ行き届かなくなる病気です。
片側の手足の力が抜ける・片側の手足がしびれる・口がもつれるなどの症状があります。

脳へ酸素や栄養を運ぶ血流が停滞すると、回転性のめまいふらつきが生じます。

  • 乱れた食生活
  • 喫煙
  • 運動不足
  • 生活習慣病(糖尿病や高血圧症)

によって動脈硬化が引き起こされ、脳梗塞を発症します。

脳梗塞の対処法

放っておくと命を落とす可能性があります。
すぐに循環器内科を受診しましょう。

循環器内科を探す

早期受診をおすすめする理由

まっすぐ歩けない ふらつく

体のふらつきは重い病気のサインかもしれません。
早期受診をすることで、命が助かる可能性が高くなります。ふらつきを感じたら速やかに病院へ行きましょう。

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「浮動性めまいが治らないのはなぜ?」 いつまでも症状が治らない場合は、メニエール病などの病気が原因になっているかもしれません。 改善方法や病院を受診する目安などをお医者さんにうかがいました。 なぜ?浮動性めまいが続く「原因」 毎日のように浮動性めまいが続いている場合 貧血 低血圧 自律神経の不調 が原因となっている可能性があります。また、様々な病気が原因となっているケースもあるので、注意が必要です。 治らないめまいの「改善方法」 まずは、生活習慣を整えましょう。 1日3食、偏らずバランスのよい食事を摂る 適度な運動を習慣化する(ジョギング、ヨガ、ストレッチ等の有酸素運動) 十分な睡眠時間、休息時間を確保する などを心がけてください。ストレスを溜めこまないようにすることも大切です。 原因に合った治療を受けることで快方に向かうケースが多いです。 ・何日も続くめまい ・季節や体調によって発症するめまい にお悩みの場合は、病院を受診しましょう。 どんな「病気」の可能性があるの? 生活習慣を改善しても治らない場合や、他にも症状が出ている場合、 メニエール病 突発性難聴 良性発作性頭位めまい症 内耳炎 うつ病 の可能性があります。 原因①:メニエール病 ストレス、不眠、疲労などが耳の機能に影響し、平均機能障害、聴覚障害が起こる病気です。 几帳面で、周りに迷惑をかけたくないと考え込む人に多い病気とされていますが、一概には言えません。 症状の特徴 めまい、難聴、吐き気、嘔吐、耳の詰まり感などを度々繰り返します。 原因②:突発性難聴 原因は明らかにされていませんが、ストレス過多、過労、睡眠不足、糖尿病を患っている方に起こりやすい病気です。 幅広い年代で発症しますが、40〜60代の働き盛りの人に多いとされています(ただし、若い方でも発症することがあります)。 症状の特徴 片耳、もしくは両耳の聞こえが突然悪くなります。耳鳴りやめまいを伴います。 原因③:良性発作性頭位めまい症 通常、耳の内耳にある耳石がそこからはがれ、三半規管に入った時に発症します。その後、頭の位置が変わると三半規管が刺激され、めまいを感じるようになります。 加齢によって発症しやすくなる病気ですが、耳の手術・ケガ・病気が原因で発症することもあります。 症状の特徴 起き上がる、かがみ込むなど、頭を動かすときにめまいを感じます。めまい症状は何度も発症しますが、数秒〜数分でおさまることがほとんどです。 浮動性のめまいだけでなく、回転性のめまいを感じることが多い病気です。 吐き気や嘔吐を伴うこともありますが、難聴や耳鳴りは通常ありません。 原因④:内耳炎 細菌感染、慢性中耳炎の悪化、髄膜炎などが原因で、聴感と平均感覚を司っている耳の内耳に炎症が起きる病気です。 免疫の低下している人や高齢者に多い病気です。 症状の特徴 めまいの他に、難聴、耳鳴りなどが生じます。 一度この病気で聴力が悪くなると、取り戻すのは難しいと考えられています。 耳鼻いんこう科を探す 原因⑤:うつ病 うつ病になると、精神面での症状が現れる前に体に影響が出て、めまいの症状があらわれることがあります。 うつ病とめまいの関係は、まだよくわかっていないこともありますが、不眠と密に関わっていると考えられています。 真面目で責任感が強い人はうつ病を発症しやすいとされていますが、一概には言い切れません。 症状の特徴 ふわふわとしためまいや頭重感があらわれることが多いです。 すぐに病院を受診したほうがよいケース めまい以外に、 強い吐き気 耳鳴り 手や腕のしびれ などの症状があらわれている場合は、念のため、病院を受診しましょう。 要注意な症状 めまいに合わせて… 手足のしびれや麻痺 言語視力障害 強い頭痛 などの症状があらわれている場合は、脳梗塞や脳出血を起こしている可能性があるので、救急で受診してください。 浮動性めまいは何科に行く? 基本的には、耳鼻いんこう科を受診しましょう。 耳鼻いんこう科を探す めまい以外に手足の痺れがある場合は、脳出血・脳梗塞の恐れがあるので、早急に脳神経内科や脳神経外科、または救急で受診しましょう。 脳神経外科を探す 他の思い当たる原因がなく、うつ病の可能性がある場合は、心療内科を受診しましょう。 心療内科を探す ※病気の状態や各医療機関の設備によって、違う診療科目を紹介される場合があります。心配な場合は、電話等で事前に確認してみましょう。 お医者さんに症状を伝えるポイント 診察では、次のことを伝えられるようにしておくといいでしょう。 めまいがあらわれるようになった時期 めまいを感じやすいタイミング(横になっている時、大きな音を聞いた時、首を回したときや上を向いた時 等) めまいの感じ方(ぐるぐるする、フラフラする 等) めまいを感じる時間はどのくらいか めまい以外の症状(吐き気、痺れ、脱力感など) 参考 国立循環器病研究センター循環器病情報サービス めまいと循環器秒 http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/general/pamph30.html MSDマニュアル 良性発作性頭位めまい病 https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/19-耳、鼻、のどの病気/内耳の病気/良性発作性頭位めまい症

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