「最近見た目が太った気がする…」
「体重は変わらないのに…なぜ?」
体重は変わらないのに太ったと感じるのはなぜか、お医者さんに聞いてみました。
「隠れ肥満の原因」や、見た目を引き締める方法なども解説します。
監修者
経歴
株式会社Luce代表/健康検定協会理事長、山野美容芸術短期大学講師、服部栄養専門学校特別講師、日本臨床栄養協会評議員、ダイエット指導士、ヨガ講師、サプリメント・ビタミンアドバイザーなど栄養・美容学の分野で活動をおこなっている。
脂肪は筋肉の約1.2倍の大きさ
脂肪は筋肉より体積が1.2倍程度大きいです。
そのため、筋肉が減って脂肪が増えると「体重は変わっていないのに太って見える」という現象が起こります。
1kgあたりの「脂肪」の体積
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1110立方センチメートル
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1kgあたりの「筋肉」の体積
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910立方センチメートル
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参考:森永製菓
体重は変わらないのに「なんか…太った?」
体重が変わらないのに太ったと感じる場合、
- 筋肉が減って、脂肪が増えた
- 余分な水分が溜まってむくんでいる
といった原因が考えられます。
「筋肉量が減って脂肪量が増えた」という状態は隠れ肥満とも呼ばれています。
この場合、食生活や運動習慣をきちんと見直さなければ、体型を元に戻すのは難しいでしょう。
一方で「むくみ」の場合は、塩分を控えたり十分な睡眠をとったりすれば、比較的すぐに元に戻ることが多いです。
「筋肉が減ってきたサイン」をチェック!
- 太りやすくなった
- 体がたるんできた
- 下腹部が出てきた
- 膝・腰が痛い
- つまずきやすい(体のバランスが悪くなった)
- 背筋を伸ばす姿勢をキープできない
- 体脂肪率が高い
など
筋肉が減って脂肪が増えると、「全体的に体が丸みを帯びる」「腕・足・腹部に脂肪がつきやすくなる」ケースが多いと考えられます。
“隠れ肥満”になってしまうのはなぜ?
日頃から運動をしていないと徐々に筋肉が減っていきます。
そこに乱れた食生活が加わると、筋肉よりも脂肪の比率が多くなり、隠れ肥満になってしまいます。
食生活では、
などが習慣になっていると、脂肪がつきやすい傾向があります。
「有酸素運動」で脂肪を燃焼させよう!
おすすめの有酸素運動
- ウォーキング(少し早歩きで)
- ジョギング(息が切れない程度)
- 水泳
- サイクリング
※有酸素運動は、無理のない範囲で30分以上継続して行うようにしましょう。
有酸素運動は主に「脂肪」をエネルギーとして使うため、脂肪燃焼が期待できます。
また、酸素が心臓に送り込まれるため、血行促進の効果もあります。
「いつもより多めに体を動かす」だけでも効果あり!
- 毎日散歩する
- 歩幅を広めにして歩く
- 階段を使う
- 一駅手前で下車して歩く
など、軽めの運動でも脂肪燃焼に効果があります。
最低1日10分程度は体を動かすようにしましょう。
【筋肉を取り戻す】おすすめの筋トレ方法
減ってしまった筋肉を取り戻すには、
- スライドスクワット
- ひざつき腕立て伏せ
- 両手を広げるトレーニング
- ひねり腹筋
などの筋トレがおすすめです。
筋トレは筋肉量を増やして、基礎代謝を高める効果が期待できます。
筋肉量が増えると体が引き締まり、血流もよくなります。
筋トレ① スライドスクワットのやり方
- 足を左右に大きく開く
- 背筋を伸ばし胸の前で手を組む
- イスに座るような感覚で腰を落とす
- ③の状態で左右に体をスライドさせる(※足がまっすぐ伸び切るまでスライドする)
- 腰の位置をキープしながら10~20秒間続ける
10セットを目安におこないましょう。
筋トレ② ひざつき腕立て伏せのやり方
- 床にうつ伏せになり、ひざを付ける
- 肩の下で両手を床につける
- 腕と太ももが一直線になるようにひじを曲げる
- 息を吐きながら床ぎりぎりまで上半身を落とす
- 下がったら③の姿勢に戻す
10セットを目安におこないましょう。
筋トレ③ 両手を広げるトレーニングのやり方
- 床にうつ伏せになる
- 手の平を前向きにして両手を体の横に広げる
- 足は揃えて後ろにまっすぐ伸ばす
- 息を吐きながらゆっくり胸から持ち上げて上半身を起こす(※)
- 両手は耳と同じ高さを維持する
10セットを目安におこないましょう。
足も自然に上がってくる状態です。
筋トレ④ ひねり腹筋のやり方
- 仰向けに横になる
- 両手をバンザイするように頭の上まで伸ばす
- 息を吐きながら、ゆっくり上半身を起こす
- 上半身を起こしながら左側に体をひねる
- 正面に戻り手をまっすぐ前に伸ばす
- 上半身を右側にひねる
- ②の姿勢に戻す
“過度な食事制限”のダイエットは逆効果!
過度な食事制限は、筋力を落として基礎代謝の低下・血行不良を招きます。
すると、痩せにくい身体になり逆効果になってしまう恐れがあります。
例えば、
- 食事を抜く
- 野菜だけ食べる
- 炭水化物を全く摂取しない
- 朝食を食べない
などは、避けましょう。
必見!ダイエットを成功させる「10個のコツ」
- 朝、昼ごはんはしっかり摂り、夕食を軽くする
- 主食、主菜、副菜を揃え、20分以上ゆっくりよく噛んで食べる
- 食事の最初に温かいスープや野菜を食べる
- タンパク質をしっかり摂取し、炭水化物や脂質は控える
- 代謝をアップさせるビタミン(B群)、ミネラルを積極的に摂る
- 食物繊維を含む食品を積極的に摂る
- 暴飲暴食せず摂取カロリーと消費カロリーのバランスを調節する
- 20時前に夕食を終える
- 有酸素運動(ウォーキング、ヨガ等)を1日30分程度行う
- 十分な睡眠時間を確保する
上記は、ダイエットをより効率よく進めるためのポイントです。
ダイエットを成功させるために意識してみましょう。