何これ？「頬の内側に白い線」ができる原因。治し方。歯医者に行く目安も。歯科医師監修

「頬の内側に白い線ができた…これは何？」
「歯医者に行くべき？」

白い線の正体を、歯医者さんに聞きました。
治し方や歯医者に行く目安についても解説します。

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

頬の内側に白い線…これはいったい何？

頬の内側の白い線は「噛み跡」である可能性が高いです。
これは、慢性的に頬の内側を噛んでいる人に見られる「頬粘膜圧痕（きょうねんまくあっこん）」というものです。食いしばり・歯ぎしりなどの癖があると、頬の内側を噛みやすくなります。

頬粘膜圧痕は、①過剰なストレスがあったり、②歯並びに問題があると起こりやすいです。

①　「過剰なストレス」ケース

過剰なストレスを感じると、筋肉が収縮して無意識に食いしばり、頬を噛んでしまうことがあります。
また、歯や頬に力を入れるといった、気持ちを落ち着かせるための行為も原因となります。

ストレスによって交感神経が活発になると、筋肉を収縮させ、食いしばりを引き起こします。

おすすめの「ストレス発散方法」

• 映画や趣味など夢中になれる時間を作る
• 軽い運動をする
• 起床時は朝日を浴びる
• スマホやパソコンの操作は寝る2時間前までにする
• アロマや好きな音楽でリラックスする
• 熱すぎない湯船につかる
• 美味しいごはんを食べる

など

②　「歯並びに問題がある」ケース

歯並びに問題があると、前歯で食べ物を噛みにくくなります。
その結果、自然と奥歯ばかり使ってしまい、食いしばりや頬を噛んでしまうといったことがおこります。

よくある歯並びの例としては、

• 上の前歯が下の歯が見えないほど深く噛み合っている
• 上の前歯よりも下の前歯が前に出ている

などが挙げられます。

白い線は…どうすれば消える？

食いしばりや歯ぎしりをやめることができれば治ります。

食いしばりや歯ぎしりをやめるには、

• ストレスを溜めない・発散する
• 起きている時は意識して上の歯と下の歯を離す
• 食いしばり用のマウスピースを装着する

などが有効と考えられます。

一度、歯医者さんに相談してみよう

頬の内側に白い線を見つけたときは、念のため一度歯医者さんで相談しましょう。
噛みしめや食いしばりを放置すると、

• 歯が割れる
• 歯が折れる
• 上顎や下顎の骨が盛り上がる（骨隆起）
• 歯茎が下がる
• 顎関節症になる

などを引き起こすリスクがあります。

上記は、歯に強い力が継続的にかかっていることで起こる症状です。

「上顎や下顎の骨が盛り上がる」と、発音しにくい・食事がしにくいなど生活に支障をきたす可能性があります。
また、「歯茎が下がる」と、歯の根っこが露出して虫歯になるリスクがあります。
歯の根っこは弱い歯質のため、病気にかかると進行が速く、注意が必要です。

噛みしめ・食いしばりの原因を確認してもらい、必要な処置を受けましょう。

歯医者さんでは、どんな治療をするの？

マウスピースによる治療、矯正治療などを行います。

マウスピースを装着すると、食いしばり・歯ぎしりによる「顎の関節への負担」を軽減できます。一般的なものとして、就寝時に装着するマウスピースがあります。

矯正治療は、噛み合わせや歯並びによって、食いしばりや頬を噛んでしまう場合に検討されます。

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