「目の周りの白いプツプツができるのは、なぜ?」
「自分で取ってもいい?」
皮膚科のお医者さんが疑問にお答えします。
病院での治療法も併せて確認しましょう。
監修者
経歴
北里大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
横浜市立大学病院 形成外科、藤沢湘南台病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
横浜栄共済病院 形成外科
2014年 KO CLINICに勤務
2021年 ルサンククリニック銀座院 院長
を経て2024年JUN CLINIC横浜 就任
目の周りの白いプツプツの正体
目の周りの白いプツプツは、稗粒腫(はいりゅうしゅ)の可能性が高いです。
稗粒腫の特徴
- 1~2ミリの白いプツプツができる
- プツプツの中は、皮膚の角質が溜まっている
- 痛みやかゆみはない
- ひとつではなく、同じような箇所にいくつもできる
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2021-02-24
「まぶたのふちに白いできものがある…。」
「これって病気…?」
その症状は「マイボーム腺梗塞」かもしれません。
正しい対処法や病院に行く目安を、お医者さんに聞きました。
まぶたのふちに白いできもの…これは一体何?
まぶたのふちに発生する白いできもの(乳白色の丸いプチっとした塊)は、マイボーム腺梗塞の可能性が高いです。
「マイボーム腺」って何?
マイボーム腺とは、まぶたの中に数十個並んで存在している分泌腺です(上図の青い線)。
涙の構成成分の一つである油脂分(脂質)を分泌する働きを担っています。また、マイボーム腺の管は、まぶたのふち(まつ毛の付け根内側)で開口しています。
「白いできもの」ができるワケ
マイボーム腺の分泌機能の低下が原因です。
油脂分を押し出す力が衰え、分泌管で詰まり、白い小さいできものが発生します。
大丈夫?病院行くべき?
白いできものが小さく、違和感や異物感等の自覚症状もなく、見た目が気にならない程度であれば、一旦様子をみてもよいでしょう。
ただし、「まばたきの度に異物感や痛みを感じる」という場合は、眼科で相談してください。
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マイボーム腺梗塞のセルフケア方法
「まぶたのふちを丁寧に洗浄する」「タオルで温める」といったセルフケアを行いましょう。
マイボーム腺が発生しているまぶたの上に、温めたタオル等(蒸しタオル)をのせると、マイボーム腺の詰まりを解消できる場合があります。
▼タオルで温める方法
水で濡らし、固く絞ったタオルをビニール袋に入れて、電子レンジで1分間ほど温める
蒸しタオル等で、まぶたの上を5~10分間程度等で温める
優しくマッサージする
ただし、1週間行っても症状が緩和しない時は眼科を受診してください。
これはNG!悪化させる行動
自分で、無理やり白いできものを取るのはやめましょう。
目の周りや眼球を傷つけてしまうことがあります。
また、症状を悪化させる可能性があるので、次の3つ行動を控えてください。
アイメイク(アイライナーやマスカラなど)
揚げ物等の油脂分が多い食事の過剰摂取
コンタクトレンズの使用
治らない場合は必ず病院へ!放置すると…
マイボーム腺梗塞を放置すると、ドライアイ・ものもらい(麦粒腫)が発生しやすくなります。
▼ドライアイ
マイボーム腺梗塞を放置し続けると、脂質の分泌量が減少することでドライアイを起こしやすくなります。
▼ものもらい(麦粒腫)
マイボーム腺が詰まった状態が続くと、マイボーム腺に存在する常在菌が排泄されにくくなり菌が増殖してしまい、ものもらいが発症しやすくなります。
ものもらいを発症すると、目が赤くなり、かゆみが出ます。
まぶたのふちに白いできものができ、異物感がある時は速やかに眼科へ行きましょう。
病院での治療方法では、どんな治療をするの?
まぶたのふちを圧迫し、白いできものの中身を出す
注射針を用いて切開し、ピンセット等で白いできものの中身を押し出す
抗菌剤の目薬を数日間使用する
※治療の際、麻酔薬を注射します。(注射の際に多少の痛みはあります。)
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▼参考
一般社団法人 日本医療協会 まぶたのふち、目のふちのできもの
稗粒腫ができてしまう原因は?
現段階では明確な原因は解明されていません。
毛穴に角質がたまることで発症することがあります。
火傷・擦り傷が原因となって発症することもあります。
ターンオーバーが上手く行われないと、毛穴に角質がたまりやすくなります。
ニキビや吹き出物ができた後、皮膚が再生されていく過程で角質が毛穴に溜まり、稗粒腫ができることも多いです。
発症しやすい人
- 化粧を落としきれていない人
- 顔が脂っぽい人
- 汗をかきやすい人
- 子ども
- ホルモンバランスが乱れやすい女性(妊婦さんなど)
皮膚の老化は関係あるの?
稗粒腫と老化は“関係あるかもしれない” とも考えられています。
加齢などによるターンオーバーの乱れで肌の新陳代謝が正常に行うこと出来なくなると、毛穴の汚れはどんどん溜まり続けることによって稗粒腫ができやすくなるのではないかと言われています。
すぐに治療するべき?
稗粒腫は放置しても問題はありません。
ただし、見た目が気になる場合は治療を受けましょう。
大人の場合、自然になくなることはほぼないです。
一方、赤ちゃんにできた稗粒腫は、自然になくなることも多いです。
稗粒腫は自分で取れる?
稗粒腫は自分では取れません。
通常、皮膚に張り付いているような状態なので、触っても取れないでしょう。
無理に取ると、皮膚がえぐれたり、痕に残ったりします。
「触っていたら取れた」ということも稀にありますが、細菌感染のリスクがあるため、触らないようにしましょう。
セルフケアで起こるリスク
稗粒腫をいじって細菌感染が起こると、
などを引き起こす恐れがあります。
気になる場合は皮膚科で相談しましょう。
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皮膚科では。どうやって稗粒腫を取るの?

皮膚科では
- 注射器を使った施術
- レーザー治療
などを採用することが多いです。
ただし、大きな白いプツプツが長期間あると、取ってもその部分がえぐれてしまう場合があります。
その① 注射器を使った施術
注射器の針の先で稗粒腫に穴を開け、内容物を押し出します。
押し出す時に少し圧迫感があるものの、痛みはほとんどありません。
内容物を出し切ったら、医療用テープで保護をします。
テープで保護する期間は1日程度で大丈夫です。
炎症が起きないように、塗り薬を塗る場合もあります。
費用は?保険適用?
通常、保険適用となります。
2〜300円(診察料別途)で10個程度まで対応する医療機関が多いです。
処置の個数が多いとプラスで費用がかかる場合もあります。
詳しくは各医療機関でご確認ください。
その② レーザー治療
炭酸ガスレーザーで稗粒腫を蒸発させる治療方法です。
または、レーザーで空いた穴から、残りの内容物を押し出します。
注射器での治療同様、テープでの保護は当日のみの場合が多いです。
炎症が起きないように、塗り薬を塗ります。
費用は?保険適用?
自由診療の枠になり、保険適用外です。
医療機関によって料金は異なりますが、1個1,000円〜(診察料別途)の設定が多いです。
レーザー治療は皮膚科のほかに、レーザーを所有している美容皮膚科・美容外科などで治療可能です。
痛みが気になる…麻酔は使用できる?
痛みが気になる方は、麻酔を使って処置することも可能です。
直接、医療機関で相談してみましょう。
各医療機関によって、使用する麻酔の種類(注射・テープ・クリームなど)は異なります。
なお、この場合の麻酔は自己負担となるため、麻酔代金として3000円〜程度かかる場合が多いです。
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2020-06-05
「顔にブツブツができた」
「ニキビじゃないみたいだけど…」
ニキビじゃない顔のブツブツの原因として、
コメド
毛嚢炎・毛包炎
稗粒腫(はいりゅうしゅ)
単純ヘルペス
蕁麻疹
が考えられます。
それぞれの治し方や、やってはいけないNG対処を解説します。
病院で治療した方がいいケースもあるので、受診目安も紹介します。
1.「コメド」のブツブツ
毛穴にケラチンというたんぱく質や皮脂の塊が詰まることで生じます。
ホルモンバランスの乱れによって男性ホルモンが増えると、皮脂分泌のコントロールが乱れ、皮脂が過剰に分泌されます。肌のターンオーバーが崩れる30代以降にできやすい傾向があります。
<ブツブツの特徴>
白いポツポツ
炎症を起こすと、赤くなってニキビ化する
こんな人は要注意!
生理周期が乱れがち
ストレスを感じている
食生活が乱れている
コメドの対処法
コメドは、生活リズムを整えることでできにくくなります。
また、脂っこいものや甘いものを摂りすぎるとできやすくなります。
食事のバランスも見直し、ビタミンAやビタミンB₁、ビタミンCなどの栄養素は積極的に摂りましょう。揚げ物やお菓子などは控えましょう。
2.「毛嚢炎・毛包炎」のブツブツ
皮膚の毛根を包んでいるところに生じます。
黄色ブドウ球菌などによる感染症です。
カミソリを使用する人は傷口から菌が入りやすいので要注意です。また、風邪やストレスなどで免疫力が低下している人も、「普段はなんともない菌」にも体が抵抗できずに、炎症を起こしてしまうことがあります。
<ブツブツの特徴>
赤や白のブツブツ
かゆみや痛みがでることもある
こんな人は要注意!
カミソリを使っている
免疫力が低下している
肥満、糖尿病
高齢者
毛嚢炎・毛包炎の対処法
ブツブツの数が少なく、症状が軽い場合は自然に治ることがほとんどです。
痛みやかゆみが強い場合は皮膚科の受診が必要です。
ニキビと症状が似ているため、間違えやすいですが、ニキビの治療薬は効果がありません。
使用しても治らなければ皮膚科を受診しましょう。
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3.「稗粒腫(はいりゅうしゅ)」のブツブツ
毛穴の奥に老廃物が溜まったり、やけどや深い擦り傷の治癒過程でできたりします。
目の周りや鼻先、顎などにできることが多いです。
<ブツブツの特徴>
1~2㎜の白くてかたいブツブツ
かゆみや痛みはなし
こんな人は要注意!
子ども
若い女性
稗粒腫の対処法
炎症が起きているわけではないので健康被害はなく、放置していても問題ありません。
子どもの場合は、自然に取れることが多いです。
大人も数週間で取れることがありますが、見た目が気になる場合は皮膚科で取ることができます。皮膚科では、注射器の針で取り除いたり、レーザーによる治療を行います。
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4.「単純ヘルペス」のブツブツ
ヘルペスウイルスによる感染が原因です。
年齢が高い人ほど、ヘルペスウイルスが潜伏している可能性が高いです。
ヘルペスウイルスに感染していても症状が出ないこともありますが、疲れているときやストレスが過剰になると免疫力が落ちるため発症します。
<ブツブツの特徴>
小さい水疱
ムズムズとしたかゆみ
次第に痛みも生じる
こんな人は要注意!
免疫力が低い人
疲労が蓄積されている人
ストレスを過剰に感じている人
単純ヘルペスの対処法
水疱が小さい場合は、しっかりと休息を取ることで自然と治ることがあります。
水疱が大きい場合や、かゆみ・痛みが強い場合は皮膚科への受診が必要です。
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5.「蕁麻疹」のブツブツ
蕁麻疹の場合、その原因は様々です。
例えば、食物アレルギー、薬剤、皮膚のこすれ、寒冷、日光、圧力、運動、入浴、感染症、疲労、ストレスなどが原因となります。
15~20%の人が「人生に一度はできる」とされています。
<ブツブツの特徴>
1~2㎜に盛り上がった赤いブツブツ
強いかゆみ
数時間~半日程度でなくなることが多い
こんな人は要注意!
アレルギー体質の方
蕁麻疹の対処法
数時間で消えることが多いので、放置していても問題ありません。
ただし、半日以上経っても消えない場合や広範囲にブツブツがある場合、かゆみが強い場合は皮膚科を受診する必要があります。
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やってはいけない4つのNG
不潔な手でブツブツを触る
かきむしる
無理やり潰す
洗顔フォームをつけての過剰な洗顔
細菌が入りやすくなり、悪化につながる可能性があります。
皮膚科で治療するメリット
病院で治療することで、
治りが早い
跡が残りにくい
などのメリットがあります。
セルフケアでは、治療薬が間違っていることもあります。病院で適切な治療を受けることで、無駄が少なくスムーズに治療を行えます。
早く病院を受診した方がいい症状
ブツブツがしこりのように大きくなる
かゆみが強い
掻いてしまう
症状が治まらない
顔以外にもブツブツができる
何科を受診すればいい?
皮膚科を受診しましょう。
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参考
公益社団法人日本皮膚科学会
https://www.dermatol.or.jp/qa/index.html
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。