【セルフチェック】女性の自律神経失調症の症状。治し方は?病院に行く目安も。

更新日:2022-12-27 | 公開日:2022-11-29
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【セルフチェック】女性の自律神経失調症の症状。治し方は?病院に行く目安も。

最近、不調が続く…。
これって自律神経失調症?

「女性に起こりやすい自律神経失調症の症状」を、お医者さんに聞きました。
セルフチェックリストで、当てはまるものがないか確認しましょう。
症状改善のための、おすすめ習慣も紹介します。

監修者
経歴

佐賀大学医学部を卒業後、病院・美容クリニックでの勤務経験を経て、2020年にファイヤークリニック開業。

美容医学、遺伝子学、栄養学、精神医学など肥満治療に関わる多方面から痩身医学研究と実践をする。

精神科医としても臨床に当たっており、西洋医学から東洋医学に渡って世界中から集積した独自の短期集中型医療ダイエットを開発。

【セルフチェック】女性の自律神経失調症であらわれる症状

▼体の症状

  • 発汗(特に顔や手)
  • ほてり
  • 動悸・息切れ
  • 頭痛
  • 耳鳴り
  • 手足のしびれ
  • 食欲不振・吐き気
  • 関節痛
  • 便秘
  • 下痢
  • 倦怠感・疲れやすい
  • 睡眠障害

など

 

▼精神的な症状

  • イライラしやすい
  • 強い不安感
  • 焦燥感
  • 憂うつ・気分の落ち込み

など

医師男性

上記の症状に当てはまる場合、自律神経失調症の可能性があります。
ただし、他の病気も考えられるため、自己判断で決めつけるのは危険です。

つらい症状がある場合は、原因を特定するためにも医療機関で診てもらいましょう。

自律神経失調症ってどんな病気?

医師男性
自律神経失調症とは、「交感神経」と「副交感神経」のバランスが崩れてしまい、心身にさまざまな不調が生じる状態です。

過剰なストレス疲労・女性ホルモンの乱れ等により、引き起こされると考えられています。

自律神経失調症を発症しやすい人

  • ストレスや疲労が溜まっている
  • 生活リズムが乱れている
  • 几帳面
  • 完璧主義
  • 感受性が過敏
  • 女性ホルモンが乱れている

など

上記の特徴がある人は、自律神経のバランスが乱れやすいため、発症リスクが上がると考えられています。

また、もともとの体質的に、自律神経失調症の症状があらわれやすい人もいます。

自律神経は女性ホルモンの影響を受けやすい

医師男性
自律神経系と女性ホルモンは、どちらも脳の「視床下部」という場所が司っています。
指令を出すところが同じなので、互いに影響を受けやすくなります。

女性ホルモンの分泌量が減少すると、脳の視床下部からホルモン分泌量を増加させるように指令が出されます。
こうして視床下部の活動が活性化すると、同じ指令元である自律神経系も一緒に活性化されます。

特に身体活動を高める神経系である「交感神経」が活性化されることで、体に不調が生じやすくなると考えられています。

「更年期」が原因となっているケースも

医師男性
更年期を迎えると、女性ホルモンの分泌が急激に低下します。
すると、自律神経が乱れやすくなり、自律神経失調症と同じような不調を感じる人もいます。

この症状は、閉経が近づく45~55歳頃の女性に多く見られます。
特に、ほてり発汗の症状が強く出る場合は、更年期症状の可能性が高くなります。

自律神経失調症は自力で直せる?

医師男性
自律神経失調症は、症状に応じて専門的な治療が必要なケースがあるため、セルフケアのみで治すことは難しいです。

また、うつ病や甲状腺の病気の可能性も否定できないため、つらい症状があるときは、医療機関を受診しましょう。

こんな症状が続くときは病院へ!

医師に相談する

医師男性
  • 動悸・息切れ
  • 胸が締め付けられるような感覚
  • 脈の乱れ
  • 微熱が続く
  • 夜に眠れない

上記の症状があらわれている場合には、病院の受診をおすすめします。

放置していると、症状が悪化して日常生活に支障をきたす恐れもあります。

また、何らかの病気が隠れていることもあるため、一度病院で医師に相談してみましょう。

こんな病気が隠れていることも

  • 心身症
  • 適応障害
  • パニック障害
  • 更年期障害
  • 月経前症候群
  • 貧血
  • バセドウ病
  • 過換気症候群等

上記の病気により、自律神経失調症と似た症状があらわれている可能性もあります。

これらを放置して症状が悪化すると、うつ病等の精神疾患を併発したり、深刻な病気を見逃したりする恐れがあると考えられます。

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病院は何科?

医師男性
受診する診療科は、あらわれている症状に合わせて選ぶことをおすすめします。
以下の表を参考にしてください。

症状

おすすめの診療科

身体面の症状が強く出ている。

内科

精神面の症状が強く出ている。

精神科

身体面・精神面の両方の症状が出ている。

心療内科

特に、ほてり発汗の症状が強く、年齢が45~55歳頃の人。

婦人科

病院ではどんな治療をするの?

医師男性
  • 薬物療法
  • 心理療法・精神療法(認知行動療法)

等の治療が行われるケースが多いです。

薬は、症状に応じて、抗不安薬やビタミン剤、漢方薬、ホルモン剤等が使用されます。

快方に向かうまでの期間には個人差があり、1ヶ月程度で改善していく人もいれば、何年も治療を続けているという人もいます。

内科を探す

精神科を探す

心療内科を探す

婦人科を探す

症状を和らげたい!おすすめの「5つの習慣」

医師男性

自律神経失調症の症状を改善するためには、日頃の生活を見直すことも大切です。

普段から以下のことを意識して生活してみましょう。

  • 起床時間と就寝時間を一定にする
  • 6~8時間程度の睡眠時間を確保する
  • 1日3食、主菜・副菜・主食を揃えた食事をとる
  • 週に3~5日程度、有酸素運動を行う
  • リフレッシュできる時間を作る

① 起床時間と就寝時間を一定にする

目覚まし時計

医師男性

まずは、生活リズムを整えることを心がけましょう。
毎日決まった時間に寝て、起きることを習慣にして、夜更かしは控えてください。

規則正しい生活は、自律神経を整えることにつながります。

休みの日も「寝だめ」せず、できるだけ普段と同じ時間に起床するようにしましょう。
食事も毎日決まった時間にとるようにしてください。

② 6~8時間程度の睡眠時間を確保する

睡眠

医師男性

睡眠が不足すると、自律神経が乱れやすくなると考えられます。

1日6~8時間を目安に、睡眠時間を確保してください。

「深い眠り」を得るためのポイント

  • 朝起きたらカーテンを開けて、日光を浴びる
  • 昼寝は15時までに30分以内にする
  • 夜は11時(遅くとも12時)までに寝る
  • 夕方以降は「カフェインを含む食品」を控える
  • 夕食は就寝の2~3時間前までに済ませる
  • 飲酒は、就寝の3~4時間前までにする
  • 就寝の2~3時間前に入浴する
  • 就寝前はできるだけパソコン・スマホを触らない
  • 夜は音楽やアロマなどでリラックスする

③ 1日3食、主菜・副菜・主食を揃えた食事をとる

医師男性
欠食せずに、1日3食、食事をとるようにしてください。
「和定食」をイメージして、主菜・副菜・主食を揃えると、栄養バランスが整いやすくなります。

食生活の改善により、自律神経のバランスが整うと考えられています。

自律神経を整える「おすすめ食品」

医師男性
ビタミンB6トリプトファンを多く含む食品は、自律神経を整える作用があると考えられています。

腸内環境を整える作用をもつ乳製品発酵食品も、自律神経の改善につながるため、おすすめです。

▼ビタミンB6を含む食品

  • マグロ
  • カツオ
  • 大豆製品
  • バナナ

▼トリプトファンを含む食品

  • 大豆製品
  • 乳製品
  • ナッツ
  • バナナ

▼腸内環境を整える食品

  • 乳製品
  • 発酵食品(味噌・納豆・キムチ・ヨーグルト)

④ 週に3~5日程度、有酸素運動を行う

ウォーキングフォーム

医師男性

週に3~5日を目安に、

  • ウォーキング
  • ストレッチ
  • ヨガ
  • 水泳
  • サイクリング

等の有酸素運動を習慣にしましょう。

体を動かすことで血流が良くなると、自律神経の乱れの改善につながると考えられます。

また、適度に運動することで心地より疲労感が得られるため、睡眠の質の改善も期待できます。

おすすめ習慣⑤ リフレッシュできる時間を作る

テレビを見る女性

医師男性

過剰なストレスは交感神経を刺激するため、自律神経の乱れにつながります。

  • 趣味を見つけて没頭する
  • 好きな音楽を楽しむ
  • ゆっくりお風呂に入る

などで、気分転換できる時間を作りましょう。

また、意識して深呼吸を行うことも有効と考えられています。
特に吐く息は副交感神経の働きを促進するため、リラックスしたいときにおすすめですよ。

※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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