胸や背中に激痛が走ることがある…。
肋間神経痛と言われたけど、どんな症状なのかよくわからない…。
そんな方のために、肋間神経痛について分かりやすくまとめました。
「治療法」や「予防につながる生活習慣」も紹介するので、肋間神経痛を改善したい人は必読です。
肋間神経痛とは
肋間神経痛とは、肋骨の間を走る「肋間神経」が、打撲などの外傷や帯状疱疹によって損傷したり、何らかの要因で圧迫されたりすることで、痛みが起こる状態です。
どんな症状?肋間神経痛セルフチェック
- 押すと痛みが悪化する
- 強い痛み(激痛)
- せき、くしゃみ、深呼吸、少しの体勢変化などで痛みが悪化する
- 片側のみに痛むことが多い
- 肋骨に沿うように痛む
肋間神経痛の「原因」
- 骨折
- 腫瘍
- 椎間板ヘルニア
- 変形性脊椎症
- 帯状疱疹
などによって神経が傷ついたり、圧迫されたりすると発症します。
肋骨を骨折した人の場合、神経損傷によって発症するケースもあります。
肋間神経痛に「なりやすい人」
- 激しいせきが長期間続いた
- 脊髄神経が圧迫された(骨折・打撲・腫瘍・椎間板ヘルニア等)
- 肋骨神経が圧迫された(背骨が曲がる等)
- 帯状疱疹ウイルスに感染している(後遺症)
- 内臓の病気を患っている
上記がきっかけで、肋間神経痛を発症することがあります。
肋間神経痛になったら「してはいけないこと」
- 体を冷やす
- 重いものを持つ
- 「猫背」や「背中をそらす姿勢」
などは避けてください。
肋間神経痛は、体を冷やしたり、重いものを持って脊椎に負担をかけたりすると、痛みが強くなることが多いです。
また、体の歪みがあると痛みを発症しやすいので、正しい姿勢での生活を送りましょう。
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2021-08-23
「脇腹をつった…これはなぜ?」
脇腹がつる原因には、“肋間神経痛”や“筋疲労”も考えられます。
治すための対処法、病院に行く目安も併せて解説します。
脇腹がつった!治し方は?
痛みが出て間もないうちは、脇腹を動かさないようにしましょう。
痛みが治まってきたら、つった部位をゆっくり伸ばしてください。
しばらくし
立って歩ける
つった部位を触っても問題がない
といった場合は、安静に過ごしていれば自然と快方に向かいます。
脇腹がつる原因は?
激しい運動
無理な姿勢
など、脇腹の筋肉に過度の負荷をかけることが原因となります。
「つる」という症状は、筋肉であればどの部分でも起こるものです。
ふくらはぎに起こるケースがよく知られていますが、脇腹に生じることもあります。
考えられる2つの病気
脇腹がつる場合、
肋間神経痛
筋疲労
などが考えられます。
病気① 肋間神経痛
肋骨に沿って走っている“肋間神経”が圧迫され、痛みが起こる病気です。
筋肉が神経痛の影響を受け、脇腹がつることがあります。
肋間神経痛の「症状の特徴」
ビリビリ、ヒリヒリ感じる痛み
一瞬電撃が走ったように感じる痛み
体をひねると痛みを感じる
肋間神経痛の「原因」
骨折
腫瘍
椎間板ヘルニア
変形性脊椎症(※)
帯状疱疹
などによって神経が傷ついたり、圧迫されたりすると発症します。
肋骨を骨折した人の場合、神経損傷によって発症するケースもあります。
※変形性脊椎症
脊椎(背骨)が変形してトゲのような形になり、脊椎を走る神経を刺激する病気
どう対処すればいい?
体の歪みがあると痛みを発症しやすいので、正しい姿勢での生活を送りましょう。
猫背、背中をそらす姿勢は避けてください。
ただし、痛みが強く日常生活に支障が出る場合は、早急に医療機関を受診しましょう。
◆正しい立ち姿勢
顎を引いて、肩の力は抜きましょう。
腹部は力を入れて、引き締めてください。
頭は上から引っ張られているようなイメージで、まっすぐにします。
◆正しい座り姿勢
顎を引き、お腹を引っ込めて深く座ります。
背筋を伸ばして、背骨の弯曲がS字になるようにしましょう。
病院は何科?
肋間神経痛が疑われる場合は、整形外科を受診しましょう。
肋間神経痛の場合、飲み薬・運動療法・リハビリテーションなどで治療します。
脊椎に問題があり痛みが持続する場合は、まれに固定や手術などが行われます。
整形外科を探す
病気② 筋疲労
急激な運動や重労働により疲労がたまると、筋肉が疲れて脇腹がつることがあります。
特に上半身を鍛えていると、脇腹(腹斜筋)・腹筋がつりやすいです。
筋疲労の「症状の特徴」
倦怠感
筋肉痛
熱感
筋疲労の「原因」
筋肉の使いすぎや、疲労などが原因です。
運動をしている人
急に運動を始めた人
引越しや物を運ぶ作業をした人
に起こりやすい傾向があります。
運動する人は汗をたくさんかくため、筋疲労だけでなく水分・ミネラルが不足によってつるケースもあります。
どう対処すればいい?
しっかりと休息をとりましょう。
また、入浴で体を温めたり、湿布を貼ったりすると、痛みが和らぎやすいです。
なお、つった状態が続いたり、痛みが強くなったりしているときは、一度医療機関を受診しましょう。
筋肉に損傷がある場合、悪化すると運動機能に支障が出やすいです。
病院は何科?
筋疲労が疑われるときは、整形外科を受診しましょう。
まずは、筋肉に異常を起こしていないか調べます。
特に異常がなければ、消炎鎮痛剤(湿布や内服)の処方や、安静により経過観察を行います。
整形外科を探す
他の病気が原因でつりやすいケースも…
頻繁に脇腹がつる以外にも体調不良があらわれているといった場合は、医療機関の受診をおすすめします。栄養不足(電解質異常)、甲状腺機能低下症などの病気が潜んでいる可能性もあるので注意が必要です。
栄養不足であれば、栄養失調になったり、その栄養素の働きが十分に機能できなくなります。
甲状腺機能低下症であれば、動脈硬化などのリスクがあります。
脇がよくつってつらい!「病院は何科?」
脇腹がつる症状は、整形外科で治療を受けられます。
整形外科を受診すると、お薬の処方やリハビリ治療などで改善を図ってもらえます。
症状で困っているときは一人で抱え込まず、医師に相談してみましょう。
※栄養不足・甲状腺機能低下症などを疑う場合は、内科を受診しましょう。
整形外科を探す
内科を探す
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
疼痛.jp 帯状疱疹後神経痛
肋間神経痛の「治し方」
「消炎鎮痛剤」や「湿布」の処方が、一般的な治療法です。
これらの治療と並行して、運動療法やリハビリが行われることもあります。
続発性の場合には、服薬治療、患部固定、手術等、それぞれの症状に適した治療が行われます。
合わせて読みたい
2019-09-11
肋間神経痛という症状は、それ自体が病気ではないと考えられています。
「肋間神経痛の症状」や「治療方法」などについて、お医者さんが解説します。
この痛みの原因は?
病院は何科にいけばいい?
といった質問にもお答えします。
肋間神経痛の症状チェック
肋骨に沿うように背中や胸部に比較的強い痛みが生じます。
体を動かした際に突如強烈な痛みが生じることが特徴で、上半身の左右どちらか一方だけに起こることが多いです。
肋間神経痛は、肋間神経が刺激、圧迫されることで発症すると考えられていますが、原因が分からないものもあります。
肋間神経痛は2タイプ
症状の現れ方や程度は原因因子によりさまざまありますが、病的異常がみられない原発性と、何らかの病気が原因になる続発性に分けられています。
① 原発性肋間神経痛(ストレス・姿勢などが原因)
ストレスを感じている
長時間のパソコン作業
背中や肩にこりがある
などの場合に、ズキズキするような痛みが生じるケースが多いです。
発作的に痛みが出現しますが、比較的速やかに症状が治まることが特徴です。
原発性肋間神経痛になる原因は?
最も多い発症原因としてはストレス過多が挙げられますが、姿勢が悪い状態を長時間続けることで骨などから肋間神経が刺激を受けて発症するケースもあります。
また筋肉のこりが原因で、発痛性物質が出て痛みを起こすケースもあります。
原発性肋間神経痛は、外傷や病気に起因していなくても起こる痛みです。
② 続発性肋間神経痛(病気・外傷などが原因)
体勢を変える
前かがみになる
体を動かす
など、肋間神経に圧力が過剰にかかるような体勢になったときなどに、強い痛みが起こります。
帯状疱疹が原因の場合には、ジリジリ、ヒリヒリするような痛みが生じることがあります。
続発性肋間神経痛になる原因は?
外傷が原因の場合
肋軟骨炎、肋骨骨折など、炎症や骨折が原因となります。
病気が原因の場合
胸膜炎、肺炎、肺がん等の胸郭内病変、帯状疱疹、腫瘍などの疾患が原因となります。
解剖学的異常が原因の場合
椎間板ヘルニア、側弯症などがあります。
その他にも、腹部内側からの圧力で筋肉が引き伸ばされている妊婦の方や、中高年の方に多い骨粗鬆症による圧迫骨折が原因になるケースもあります。
病院は何科?
「動くと痛みが増す」
→整形外科
「痛みの程度に変化がなく持続する」
→内科
を受診することをおすすめします。
※特に、帯状疱疹の場合は、早い段階での抗ウイルス薬投与が重要なため注意が必要です。
どんな治療をするの?
内服薬(消炎鎮痛剤等)や湿布の処方が、一般的な治療法です。
これらの治療と並行して、運動療法やリハビリが行われることもあります。
続発性の場合には、服薬治療、患部固定、手術等、それぞれの症状に適した治療が行われます。
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肋間神経痛の「予防法」
肋骨神痛の予防には、
同じ姿勢を長時間続けるとこりが生じやすくなるので、15分に一回程度体を動かすようにする。
ウォーキング等適度な運動を継続する。
日頃からストレスを抱え込み過ぎないようにする。
上記のような対策を日頃から意識してみましょう。
自己判断により受診が遅れてしまうことで、命の危機に晒される恐れもあります。
気になる症状がある場合には、速やかに医療機関を受診して診断してもらいましょう。
▼参考
徳島県医師会Webサイト
予防方法は?
- 15分に一回程度体を動かす
- ウォーキングなどの適度な運動を継続する
- 日頃からストレスを抱え込み過ぎない
肋骨神痛を予防するには、上記のような対策を日頃から意識してみましょう。
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2019-09-11
肋間神経痛という症状は、それ自体が病気ではないと考えられています。
「肋間神経痛の症状」や「治療方法」などについて、お医者さんが解説します。
この痛みの原因は?
病院は何科にいけばいい?
といった質問にもお答えします。
肋間神経痛の症状チェック
肋骨に沿うように背中や胸部に比較的強い痛みが生じます。
体を動かした際に突如強烈な痛みが生じることが特徴で、上半身の左右どちらか一方だけに起こることが多いです。
肋間神経痛は、肋間神経が刺激、圧迫されることで発症すると考えられていますが、原因が分からないものもあります。
肋間神経痛は2タイプ
症状の現れ方や程度は原因因子によりさまざまありますが、病的異常がみられない原発性と、何らかの病気が原因になる続発性に分けられています。
① 原発性肋間神経痛(ストレス・姿勢などが原因)
ストレスを感じている
長時間のパソコン作業
背中や肩にこりがある
などの場合に、ズキズキするような痛みが生じるケースが多いです。
発作的に痛みが出現しますが、比較的速やかに症状が治まることが特徴です。
原発性肋間神経痛になる原因は?
最も多い発症原因としてはストレス過多が挙げられますが、姿勢が悪い状態を長時間続けることで骨などから肋間神経が刺激を受けて発症するケースもあります。
また筋肉のこりが原因で、発痛性物質が出て痛みを起こすケースもあります。
原発性肋間神経痛は、外傷や病気に起因していなくても起こる痛みです。
② 続発性肋間神経痛(病気・外傷などが原因)
体勢を変える
前かがみになる
体を動かす
など、肋間神経に圧力が過剰にかかるような体勢になったときなどに、強い痛みが起こります。
帯状疱疹が原因の場合には、ジリジリ、ヒリヒリするような痛みが生じることがあります。
続発性肋間神経痛になる原因は?
外傷が原因の場合
肋軟骨炎、肋骨骨折など、炎症や骨折が原因となります。
病気が原因の場合
胸膜炎、肺炎、肺がん等の胸郭内病変、帯状疱疹、腫瘍などの疾患が原因となります。
解剖学的異常が原因の場合
椎間板ヘルニア、側弯症などがあります。
その他にも、腹部内側からの圧力で筋肉が引き伸ばされている妊婦の方や、中高年の方に多い骨粗鬆症による圧迫骨折が原因になるケースもあります。
病院は何科?
「動くと痛みが増す」
→整形外科
「痛みの程度に変化がなく持続する」
→内科
を受診することをおすすめします。
※特に、帯状疱疹の場合は、早い段階での抗ウイルス薬投与が重要なため注意が必要です。
どんな治療をするの?
内服薬(消炎鎮痛剤等)や湿布の処方が、一般的な治療法です。
これらの治療と並行して、運動療法やリハビリが行われることもあります。
続発性の場合には、服薬治療、患部固定、手術等、それぞれの症状に適した治療が行われます。
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内科を探す
肋間神経痛の「予防法」
肋骨神痛の予防には、
同じ姿勢を長時間続けるとこりが生じやすくなるので、15分に一回程度体を動かすようにする。
ウォーキング等適度な運動を継続する。
日頃からストレスを抱え込み過ぎないようにする。
上記のような対策を日頃から意識してみましょう。
自己判断により受診が遅れてしまうことで、命の危機に晒される恐れもあります。
気になる症状がある場合には、速やかに医療機関を受診して診断してもらいましょう。
▼参考
徳島県医師会Webサイト
病院に行く目安
といった場合には、隠れた病気の可能性があります。
腫瘍や帯状疱疹が原因の場合、治療しなければ痛みは治りません。
また、膵炎や心筋梗塞など、命に関わる病気も疑われるため、放置は危険です。
痛みが続くときは医療機関を受診し、原因を調べてもらいましょう。
病院は何科に行けばいい?
肋間神経痛がずっと痛いときは、まず整形外科で相談してみましょう。
ただし、帯状疱疹が疑われるときは、皮膚科を受診してください。
また、膵炎など内臓の病気が疑われるときは、内科を受診しましょう。
肋間神経痛を放っておくとどうなるの?
痛みをそのままにしていると、脳にその記憶が刻まれてしまい、痛みに過敏になってしまうことがあります。
これにより、余計に強く痛みを感じてしまう人もいます。
長引く痛みは放置せず、早めに受診して治療を受けましょう。
整形外科を探す
皮膚科を探す
内科を探す
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2020-09-24
肋骨を押すと痛いのはなぜ…?
どのような原因が考えられるのか、お医者さんに聞きました。
対処法や病院に行く目安も解説します。
原因不明の肋骨の痛みは、重い病気の可能性もあるので、不安な方はぜひ参考にしてください。
大丈夫?すぐ病院行くべき?
自分の症状がどちらにあたるのか、確かめておきましょう。
いったん様子を見てもいい症状
一時的な軽い痛み
徐々に痛みが生じてきた
「ここが痛い」と痛みのある範囲を示せる
体を動かすと痛みがでる(下を向いたときや体を捻ったときなど)
早急に病院に行ったほうがいい症状
激しい痛みが続く(20分以上)
肋骨の広範囲で痛みを感じる
痛みがどんどんひどくなる
締め付けられるような痛み
冷や汗が出る
息苦しい
意識障害がある
この場合、心筋梗塞や気胸などの病気が、危険な状態になっている可能性があります。早急に病院を受診してください。
内科を探す
肋骨を押すと痛い理由
主な原因としては
①肋間神経痛
②肋軟骨炎
③肋骨骨折・ヒビ
が考えられます。
それぞれの症状について解説します。
原因① 肋間神経痛
肋骨に沿うように走っている肋間神経が、何らかの影響を受けたために突然痛みが起こることをいいます。
肋間神経痛は、女性に多く見られる病気で、中年以上(40代~50代)に多く見られます。特に、骨粗しょう症などで、骨が弱っていると発症しやすいです。
思い当たる?肋間神経痛の発症原因
激しいせきが長期間続いた
脊髄神経が圧迫された(骨折・打撲・腫瘍・椎間板ヘルニア等)
肋骨神経が圧迫された(背骨が曲がる等)
帯状疱疹ウイルス感染の後遺症
内臓の病気
痛みの特徴
押すと痛みが悪化する
強い痛み(激痛)
せき、くしゃみ、深呼吸、少しの体勢変化などで痛みが悪化する
片側のみに痛むことが多い
肋骨に沿うように痛む
自分でできる対処法
体を横にすることで痛みを緩和できることがあります。
痛みが続き、根本的に治したい場合は病院を受診しましょう。
病院に行くべき?
・激しい痛み
・締め付けられるような痛み
・息苦しい
・発熱がある
という場合は病院を受診してください。
病院では、胸部レントゲン検査、心電図、CT検査、MRI検査など画像診断や血液検査で体の状態を確認します。痛み止め(消炎鎮痛薬、湿布など)を用いた治療が行われることが多いです。
病院は何科?
内科・整形外科の受診をおすすめします。
内科を探す
※症状の状態や、病院の設備によって、適切な医療機関を紹介されることがあります。
原因② 肋軟骨炎
肋軟骨(肋骨と胸骨の間にある軟骨)が慢性的に炎症を起こしている状態です。
成人(特に40歳以上)に多くみられ、比較的女性に多い傾向があります。
風邪などのウイルス感染や、打撲などの外傷によって起こると考えられていますが、原因がはっきりとしないことが多いです。
肋骨の痛みの特徴
圧迫すると痛い
鋭い痛み
くしゃみやせきで痛みが増す
片側だけに痛みが起こりやすい
第2肋骨から第5肋骨が痛みやすい
自分でできる対処法
体を動かさずに安静にしていると、痛みがやわらぎます。
病院に行くべき?
激しい痛みで日常生活に支障が出ている場合や、発熱がある場合は病院に行きましょう。
病院の治療では、超音波検査、胸部レントゲン検査、血液検査を行い、内科的な病気でないかを確認します。その後、痛み止めの薬(非ステロイド系抗炎症薬等)を処方することが多いです。
病院は何科?
病院を受診するときは、内科か整形外科をおすすめします。
内科を探す
※症状の状態や、病院の設備によって、適切な医療機関を紹介されることがあります。
原因③ 肋骨骨折、ヒビ
転倒して胸部をぶつけた
ゴルフで体を捻った
激しい咳やくしゃみが続いている
といったときに起こります。
肋骨の痛み以外にも、皮下出血・腫れといった症状があります。また、痛みのある部分を圧迫すると、骨がきしむような音がします。
肋骨の痛みの特徴
くしゃみ、せき、深呼吸により痛みが増す
体を反らす、肩を動かすなどの動作で痛みが増す
自分でできる対処法
呼吸だけでも痛むような場合、応急処置として、患部に厚めのタオルを当てて上から軽く圧迫すると痛みが緩和することがあります。
病院に行くべき?
痛みが強くて日常生活に支障が出る場合は、病院を受診してください。
病院では、胸部触診、胸部レントゲン検査などを行います。体の状態が確認できたら、痛み止め(消炎鎮痛剤、湿布など)を処方して様子を見ます。
また、大きな力が加わったことで肋骨骨折やヒビが発生した場合、複数の肋骨が折れていることがあります。そういった場合、折れた骨によって、心臓、肺、血管などが損傷している可能性があるため、早急に病院を受診してください。
病院は何科?
整形外科の受診をおすすめします。
整形外科を探す
痛みに加えて「しこり」も…もしやガン?
肋骨あたりにしこりがある場合、ガンと断言はできませんが、その可能性はあると考えられます。
肋骨あたりにしこりがあるガンには、胆のうガン・胆道ガン、成人原発性肝ガンが考えられます。
ガンの主な症状
<胆のうガン・胆道ガン>
上腹部の痛み(鈍痛)
右肋骨下周辺の痛み(鈍痛)
背中まで拡がる痛み
黄疸
食欲低下
体重減少
白っぽい便が出る
<成人原発性肝ガン>
腹部腫脹
右上腹部の不快感
右側の背中や肩甲骨周辺の痛み
黄疸
尿の色が濃くなる
発熱
筋力低下
倦怠感、疲労感
吐き気、嘔吐
体重減少
ガンの場合の対処
ガンが疑われる場合は、内科・消化器内科・消化器外科の受診をおすすめします。
内科を探す
原因がわからなくて、何科に行くか迷う
肋骨に痛みがあり、原因がよくわからないときは、内科を受診して相談することをおすすめします。
内科を探す
心配な痛みは早めに受診を
早く病院を受診することで、肋骨の痛みの原因が判明し、症状に合った治療が受けられます。そのため、早い症状の改善が期待できます。
また、深刻な病気の見逃しを防ぐこともできます。
肋骨の痛みの原因が、深刻な病気だった場合、放置によって症状の悪化、症状改善の遅れ、命に関わる状態に陥るなどの恐れがあります。
これまで解説した以外にも、次のような病気の可能性があります。
虚血性心疾患:極端に痛みが強い、発汗、左腕の痛み、吐き気を伴う
化膿性疾患(肺炎、気胸):発熱(高熱)、腫れ、赤くなる、息苦しさを伴う
胆石症:お腹の右上部に激痛が起こる
急性膵炎:みぞおちから肋骨下部周辺に持続して激痛が起こる
急性胆のう炎:右側のみぞおち、右上部肋骨あたりに痛みが起こる(主に食後)
▼参考
公益社団法人 臨床心臓病学教育研究会 胸部の症状
https://www.jeccs.org/general/symptom/chest/
東京内科医会 急に胸が痛くなったら
http://www.topa.jp/tokyo/2007-4.html
一般社団法人 日本骨折治療学会 肋骨骨折
https://www.jsfr.jp/ippan/condition/ip09.html
日本医師会 医療と健康 すい炎
https://www.med.or.jp/chishiki/suien/003.html
癌治療情報センター 胆のうがん・胆道がん特有の症状
http://cancerjp.com/archives/278