目に傷がついた…!
どう対処すればいいの?
目の傷への対処法について、お医者さんに聞きました。
目の奥や角膜・網膜に傷がついている可能性もあるので、放置しないようにしましょう。
目に傷がついたときの対処法
目が傷ついたときは、次の応急処置を行い、早急に眼科を受診してください。
応急処置の方法
- 目の表面や異物(泥などの汚れ)を、蛇口の水・洗面器に張った水・人工涙液で洗い流す
- 異物がある場合は軽くとり除く
- 出血している場合は清潔なタオルやティッシュでまぶたの上から軽く当てる
- タオルで包んだアイスパックや氷で冷やす
応急処置で「やってはいけないこと」
目が開かない場合は、無理に開けて処置しないでください。逆に目を傷つけてしまいます。
また、洗眼液の使用は控えましょう。
病院で「医師に伝えること」
病院を受診する際、正確な診断・的確な治療のために医師に6つことを伝えるとスムーズです。
- 目に傷がついたときの詳しい状況
- 何分前に起こった出来事なのか
- メガネやコンタクトレンズを装着していたか
- 応急処置を行ったか、またはどのような処置をしたか
- 目を傷つけたものはなにか
- 目に傷つけたものを持参する
※薬品であれば容器や説明書を持参する(アルカリ性か酸性かも重要)
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2021-01-29
視界の端が波打つのは病気のサイン?
視界が歪む原因を、お医者さんに聞きました。
網膜や脳の病気も考えられるため、放置はキケンです。
なぜ?視界の端が波打つ…
視界の端が波打つ症状の原因は、脳・網膜の異常が考えられます。
脳が原因の場合、この症状は「閃輝暗点(せんきあんてん)」と呼ばれています。この場合、脳内の血流不足によって生じます。
大丈夫?病院いくべき?
視界の歪みの30分〜1時間後に頭痛が出た場合、片頭痛の可能性が高いです。
片頭痛が出た場合は、ベッドに横になって一旦様子を見て見ましょう。
ただし、視界の端が波打つ症状に加えて、
視力の低下
手足のしびれ
しゃべりづらさ
などがある場合は、早急な受診が必要です。脳の病気の可能性も考えられます。
病院は何科を受診する?
症状によって、眼科または脳神経内科・脳神経外科を受診しましょう。
視界だけに異常がある
眼科を受診しましょう。
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手足のしびれ、頭痛などを伴う
脳神経内科、脳神経外科を受診しましょう。
脳神経外科を探す
どんな病気のサインなの?
視界の端が波打つ症状は
片頭痛
中心性網膜症
網膜剥離
脳梗塞
の可能性があります。
それぞれ詳しく解説します。
病気① 片頭痛
脳の血流が促進されることで生じる頭痛です。
視界の端が波打つ症状が出た後に、ズキンズキンと波打つような頭痛が起こります。
女性に多い病気です。
脳の急激な血管の収縮で、視界の端が波打つ症状(閃輝暗点)を伴います。
片頭痛の原因
気圧の変化
ストレス
疲れ
また、季節の変わり目に発症しやすい傾向があります。
片頭痛が疑われるときの対処法
暗くて静かなところで横になってください。
市販の頭痛薬を服用することで、症状が緩和されるケースも多いです。
「症状が重くて仕事に行けない」など、生活に支障をきたす場合には、一度脳神経内科で相談してみましょう。
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病気② 中心性網膜症
片目だけに発症するケースが多いです。
物が小さく見える
視力の低下
色覚異常
といった症状を伴います。
網膜の中心にある黄斑という部分に、むくみが発生する病気です。
発症すると、物がゆがんで見える場合があります。
中心性網膜症の原因
睡眠不足
ストレス
忙しい生活を送っている人に発症しやすいです。
中心性網膜症が疑われるときの対処法
すぐに眼科を受診してください。
再発を繰り返すと、視力が戻らなくなる恐れがあります。
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病気③ 網膜剥離
眼球の網膜が剥がれてしまう病気です。発症すると、視野の歪みが起こります。
視野の歪み以外には、
影のようなものが浮遊して見える
目がチカチカ、キラキラする
視力の低下
などの症状があります。
近視が強い人に発症しやすい傾向があります。
網膜剥離の原因
加齢による変化
怪我など、物理的な刺激
網膜剥離が疑われるときの対処法
放置せず、すぐに眼科を受診しましょう。最悪の場合、失明する恐れがあります。
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病気④ 脳梗塞
脳の血管が詰まり、脳の神経細胞が壊死してしまう病気です。
発症すると、視界の端が波打つ症状を伴います。
症状としては
視野が狭くなる、一部が欠ける
ふらつき
しゃべりづらさ
などがあらわれます。
脳梗塞の原因
糖尿病
高血圧
加齢による変化
生活習慣病に合併しやすいため、乱れた食生活を送っている人は要注意です。
脳梗塞が疑われるときの対処法
命に関わるため、すぐに病院に受診してください。
治療が遅れると最悪の場合、死に至ります。
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早期受診をおすすめします
視界の端が波打つ症状には、重い病気が隠れているケースがあります。
病気の悪化を防ぐには早期受診が重要です。
症状に心当たりがある方は、お近くの病院で相談しましょう。
・視界だけに異常がある
眼科を受診しましょう。
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・手足のしびれ、頭痛などを伴う
脳神経内科、脳神経外科を受診しましょう。
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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
一般社団法人日本神経学会 片頭痛
目薬を使ってもいい?
自己判断で市販の目薬を使用するのは控えてください。
余計に悪化する恐れがあります。
市販薬を使用する前に、必ず専門医に診てもらいましょう。
痛くなくても眼科に行くべき?
痛みがない場合や外見上に問題がなくても、眼科の受診をおすすめします。
目の中が出血していたり、結膜や角膜にキズがついていたりする可能性があります。
これを放置すると、視力低下のリスクがあります。
目が傷ついたことにより、網膜剥離・結膜下出血・角膜びらんといった病気が起こっている場合があります。放置すると目が赤くなったり、異物感や痛みがあったり、視力が低下したりする恐れがあります。
目に傷がついたときは、早めに眼科を受診しましょう。
「網膜剥離」とは
光を感じ伝える神経網膜の一部が剥がれる病気。
剥離している期間が長いほど、神経網膜の損傷が激しくなるので、すぐに治療を受ける必要があります。
網膜剥離の症状
- 蚊のような影が見える(飛蚊症)
- 視界の端に稲妻のような光が走る(光視症)
- 視野全体が暗くなる
- 物が歪んで見える
- 視野が狭くなる(視野欠損)
- メガネをかえても視力が良くならない
「結膜下出血」とは
結膜下の血管が破れ、出血する病気。痛みやかゆみなどの自覚症状はありません。
結膜下出血の症状
- 出血する(小さな点状から斑状、白眼全体に広がるものまで様々)
- 血腫を作る
「角膜びらん」とは
角膜(いわゆる黒目の部分)上皮の一部がはがれる病気。
角膜びらんの症状
- ごろごろとした異物感や痛みがある
- 涙目になる
- まぶしく感じる
- 視力が低下する
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2022-09-30
なぜ?同じ場所で結膜下出血を繰り返す…。
早く治す方法ってある?
「結膜下出血が同じ場所で繰り返される理由」を、お医者さんに聞きました。
結膜下出血を引き起こす病気や、症状を悪化させるNG行動についても解説します。
なぜ?“同じ場所”で「結膜下出血」を繰り返す理由
結膜下出血を「同じ場所で繰り返す理由」として、出血した部分がまだ治りきっていないことが考えられます。
「目をこする」「まばたきを繰り返す」「コンタクトレンズのつけ外し」などにより、再び同じ箇所の血管が破れ、出血してしまった可能性があります。
結膜下出血とは?
結膜下出血とは、白目の表面を覆っている「結膜」の下にある細い血管が破れて、出血を起こしている状態です。
白目全体が真っ赤になったり、一部分だけ赤くなったりします。
通常、1~2週間程度で自然に治っていきます。
結膜下出血を引き起こす5つの原因
結膜下出血を繰り返す場合、
結膜弛緩症
ドライアイ
コンタクトレンズの誤った使用法
血液疾患
ストレス過多
などの原因が考えられます。
以下、原因別の主な症状の特徴を解説していきます。
深刻な病気が隠れていることもあるので、当てはまる症状がないかチェックしてみてください。
原因① 結膜弛緩症
結膜弛緩症とは、眼球結膜(白目の表面にある膜)が弛んで血管が曲がってしまっている状態です。
出血が起こりやすいため、結膜下出血を繰り返しやすくなると考えられています。
眼球結膜が弛んでいると、まばたきや視線を移動させる際によく動くようになります。
すると、眼球結膜の毛細血管が引っ張られたり、こすれたりして、結膜下にある血管に傷がついて結膜下出血が起こる場合があります。
こんなことに心当たりはないですか?
涙がよく出る
涙がこぼれる
目に異物感がある(ゴロゴロする・しょぼしょぼする・何か挟まっている感じがする)
白目部分の膜が黒目を覆うように乗り上がっている
上記に当てはまる場合、結膜弛緩症が疑われます。
結膜弛緩症は、「加齢に伴う眼球結膜の弛み」が原因のケースが多いと考えられおり、40歳以上の人に多くみられます。
結膜弛緩症の症状に心当たりがある場合は、「眼科」を受診しましょう。
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原因➁ ドライアイ
ドライアイ(目の乾燥)が原因で、目の表面とまぶたの裏との摩擦が大きくなることにより、結膜下出血を起こす場合があると考えられています。
こんなことに心当たりはないですか?
▼ドライアイにつながる行動
スマホ・パソコンを長時間使用している
コンタクトレンズを長時間使用している
乾燥した環境で過ごしている
▼ドライアイの症状
目の乾き
目の痛み・かゆみ
目やにが増えた
目がゴロゴロする
目の不快感
目が重たく感じる
かすみ目
涙が出やすい
ドライアイは、加齢によって生じやすくなるとも考えられています。
ドライアイが疑われる場合は、「眼科」を受診しましょう。
ドライアイは、眼科を受診して「シルマーテスト」という検査を受けることにより、判定できるケースが多いです。
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原因③ コンタクトレンズの誤った使用法
コンタクトレンズを外す際、眼球結膜(白目の表面にある膜)までつまむように外していると、結膜下にある血管に傷がついてしまい、結膜下出血を起こす場合があります。
こんなことに心当たりはないですか?
コンタクトを常用している
コンタクトのフィッティングが合っていない
目に痛みがある
目がゴロゴロするような異物感がある
上記に心当たりがある場合、コンタクトの誤った使い方によって、結膜下出血を繰り返している可能性があります。
原因④ ストレス過多
過剰なストレスにより自律神経のバランスが乱れると、目の神経や筋肉の緊張状態が続いてしまいます。
すると、目の血流が悪化してしまい、結膜下出血が起こりやすくなる可能性があります。
※ストレスと結膜下出血の関連性は、まだはっきりとは分かっていません。
こんなことに心当たりはないですか?
仕事や家庭で人間関係に悩んでいる
仕事の量が多い
仕事や家事で疲労が溜まっている(休息が足りていない)
睡眠不足が続いている
上記に当てはまる場合、ストレスが溜まってしまっている可能性があります。
ストレスはこまめに発散しよう
過剰なストレスを自覚している場合は、
6~8時間程度の十分な睡眠時間を確保する
腹式呼吸で深呼吸する
一日の中で、好きなことをする時間を設ける
といったことを意識してみましょう。
6~8時間程度の睡眠時間はあくまで目安なので、「朝に疲労感が残っていない」「日中に眠気を感じない」という状態を目指すようにしましょう。
深呼吸は、ストレスを緩和して、自律神経の乱れを改善することが期待できます。
どこでも手軽にできるので、仕事や勉強の合間等、時間があるときに行うようにしてください。
「音楽を聴く」「映画やドラマを観る」など、一日の中で自分の好きなことをする時間を作り、リフレッシュすることも大切です。
原因⑤ 血液疾患(白血病)
白血病などの血液疾患により血液中の「血小板」が減少し、血が止まりにくくなることで、結膜下出血を繰り返す可能性があると考えられています。
白血病などの血液疾患は、子どもから大人まで、幅広い世代で発症する可能性がある疾患です。
また、「放射線治療や化学療法を行っている」「特定のウイルスに感染している」「生まれつきの病気」等が原因の場合もあると考えられています。
こんなことに心当たりはないですか?
数日経っても結膜下の出血が止まらない
全身の倦怠感
動悸・息切れ
発熱
風邪のような症状が続く
鼻血が出やすい
歯肉から出血しやすい
アザができやすい
特に、結膜下出血が起こってから数日経過しているのに、出血が止まらず、逆にどんどん出血量が増加している場合は要注意です。「白血病」等の血液疾患が疑われます。
上記の症状に心当たりがある方は、「内科」で受診しましょう。
内科では、血液検査を行うことで血液の病気にかかっていないか判断できるケースが多いです。
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自分で早く治す方法はある?
結膜下出血をセルフケアで早く改善することは難しいです。
「治す」のではなく、「悪化させない」ことを意識するとよいでしょう。
※結膜下出血は、1~2週間程度で症状が落ち着くケースが多いです。
以下の行動は症状を長引かせたり、悪化させたりする恐れがあるため、控えてください。
症状を長引かせる・悪化させる「NG行動」
目をこする・かく
コンタクトレンズを使用する
水道水で目を洗う
点眼薬を頻繁に使用する
お酒を飲む
激しい運動をする
スマホ・PCを長時間使用する
市販の目薬は使用していい?
市販の目薬はおすすめできません。
点眼薬を使用しても症状が改善しないケースが多いと考えられています。
頻繁に点眼薬を使用することで、逆に症状の悪化を招く恐れもあります。
原因をはっきりさせるためにも、一度眼科で受診して、医師の判断を仰いでください。
眼科を探す
早めに医師に相談を!
結膜下出血を繰り返している場合は、早めに病院で診てもらいましょう。目の痛み・かゆみ・目やに等を伴う場合は、ウイルスが原因の角膜炎や結膜炎を発症している可能性があり、人にうつしてしまう恐れがあります。
また、糖尿病・高血圧・動脈硬化等の病気が原因で結膜下出血を繰り返している場合、病院を受診せず放置すると、症状が悪化してしまう恐れがあると考えられます。
早めに「眼科」で受診してください。
病院ではどんな治療をするの?
症状を起こしている原因に合わせて、
血管を強化する内服薬(血管強化剤)
血液を吸収する薬剤(血栓溶解剤)の結膜化への注射
といった治療を行うことがあります。
ただし、結膜下出血は原因不明なケースも多いため、体内に吸収されるまで様子を見ることもあります。
医師に症状を伝えるポイント
いつ頃から結膜下出血を繰り返すようになったか
目に起きている症状(目やにが多い・見え方に問題がある等)
目以外の気になる症状(歯茎からの出血・倦怠感・アザができやすい等)
受診の際は上記の点を医師に伝えてください。
眼科では、眼底検査を行うことにより、「血が止まりにくい病気を発症している可能性がある」と診断されることがあります。
その場合は、他の病院・診療科を紹介してもらい、詳しく検査する流れになるのが一般的です。
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内科を探す
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
参天製薬 結膜下出血とは
朝日新聞デジタル 左右の白目が真っ赤になる結膜下出血、何度も起こり心配
千寿製薬株式会社 目のトラブル