歯医者さんに聞く「下がった歯茎を戻す方法はある？」マッサージがいいって聞いたけど…

「歯茎が下がってきた…」
「元に戻したいけど、どうすればいい？」

下がった歯茎を戻す方法を、歯医者さんに聞きました。
自力で戻す方法、歯科での治療法などを解説します。

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

下がった歯茎は元に戻せる？

一度下がった歯茎を、セルフケアで戻すことは基本的に困難です。

ただし、歯茎が下がっている原因が

• 軽度の傷（強すぎる歯磨き）
• 軽度の歯周病
• むくみ
• 血行不良

などであれば、セルフケアや歯周病治療で多少はもとに戻るケースもあります。
歯茎のむくみや血行不良は、食いしばりや歯ぎしりが原因で起こやすいです。

セルフケアの方法

• 固いものが当たらないようにする
• 歯茎の引き締め効果がある歯磨き粉を使う

といった点を心掛けると、多少改善する場合があります。

※改善の可能性があるのは、歯茎の一時的なむくみ、血行不良、軽度の歯周病などが原因の場合に限ります。

マッサージがいいって聞いたけど…

確かに、軽度の歯周病が原因であれば、ブラッシングマッサージが有効だと言われています。

ただし、外傷がある場合、マッサージは逆効果になってしまいます。

診断を受けてないうちに、自己判断で行うのはリスクがあります。
マッサージを試したい人は、歯医者で確認をとってから行うようにしてください。

ブラッシングマッサージの方法

優しく小刻みに動かすと、汚れも取れて歯茎のマッサージにもなります。

歯ブラシは大きく動かさないようにしてください。
大きく動かすと汚れが残るだけでなく、歯茎や歯を傷つけてしまいます。

こんなときは歯医者で相談を

• 並んでいる一部の歯茎が大きく下がっている
• 歯茎が下がっている部分に飲食物がしみる
• 歯ブラシの刺激を感じる
• 下がって見えている歯の部分が変色している

などの症状がある場合は、早急に歯科を受診しましょう。

歯茎が病的に下がっていると、その部分に虫歯ができている可能性があります。
その場合、歯科での早急な治療が必要となります。

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どんな治療を受けるの？

歯茎下がりを治すには

• 歯周病治療
• 歯茎再生治療
• ヒアルロン酸注入

といった治療法があります。

それぞれ詳しく解説していきます。

治療法①　歯周病治療

歯茎下がりの原因となる歯周病が悪化しないために、歯石除去を行います。

ただし、歯石が歯肉の中まで溜まっている場合は、切開手術が必要になります。

治療にかかる費用は？

保険適用で1回あたり2～3000円程度となります。

歯周病治療は、一度では終わりません。
歯周外科治療を行う場合は、本数にもよりますが、1回の治療に1万円以上かかる場合もあります。

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治療法②　歯茎再生治療

手術によって、

• 歯茎の移植
• 横や下から歯茎を引っ張る治療

などを行います。

加齢による歯茎の下がり、歯の磨きすぎなどが原因の場合に検討される治療法です。

治療にかかる費用は？

保険適用外となり6万〜10万円程度かかります。

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治療法③　ヒアルロン酸注入

下がった歯茎にヒアルロン酸を注入して、ふっくら見せる治療法です。

加齢や、磨きすぎなどが原因で歯茎が後退している場合に検討されます。

治療にかかる費用は？

保険適用外で、ヒアルロン酸1本5万円〜です。何度かに分けて注入していきます。
また、ヒアルロン酸は時間が経つと吸収されるので、繰り返しの治療が必要となります。

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。