大丈夫?「生理前の体温が37度以上」の微熱が続く…。風邪・妊娠サインかも。病院行くべき?

更新日:2022-12-15 | 公開日:2022-05-30
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大丈夫?「生理前の体温が37度以上」の微熱が続く…。風邪・妊娠サインかも。病院行くべき?

「生理前になると微熱が続く…」
「体温が37度以上になるのは大丈夫なの?」

生理前の微熱について、お医者さんに聞いてみました。妊娠の可能性・風邪が疑われる症状なども詳しく解説します。

監修者
石野 博嗣 先生

石野医院

石野 博嗣先生

経歴

医療法人社団 石野医院
日本医科大学
日本医科大学付属病院
日本医科大付属第二病院
国立横須賀病院
東部地域病院
石野医院

生理前に体温が37度台に…大丈夫?

医師男性

生理前の14日程度は「高温期」になるため、体温が37度台になっても心配いらないケースが多いです。

生理前は、女性ホルモンの影響によって体温が上昇します。

平熱が高い人であれば、生理前の体温が37.5度以上になることもあります。

高温期になると体温が「0.3~0.5度上がる」

「低温期」と「高温期」の体温の違いは0.3~0.5度くらいとされています。

温度の変化には個人差があるため、ご自身で何か月か継続して体温を記録してみるのも良いでしょう。

低温期

月経開始日から排卵日までの14日間※

低温期はエストロゲン(卵胞ホルモン)が分泌されて、子宮内膜が増加し厚くなる

高温期

生理開始日までの14日間※

排卵後、子宮内膜の厚さを保つ働き・体温を上昇させる働きをもつ「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の分泌が開始し、基礎体温が上昇

※月経の周期が28日の場合

「妊娠」によって微熱が続くこともある

妊娠したときにでみられる症状

  • 高温期が3週間以上続く
  • 生理予定日になっても生理がこない
  • 倦怠感
  • 日中の眠気
  • めまい
  • ほてり感

※低温期よりも体温が0.3~0.5度高くなるケースが多いです。

医師男性

成熟した子宮内膜で着床が起こると、妊娠状態を保つために体温が高くなることが多いです。

上記症状に当てはまる方は、妊娠の可能性が高いといえます。

「妊娠しているかもしれない…」と思うときは、産婦人科へ受診しましょう。

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「ストレス・疲労」が原因のケースも…

医師男性

ストレス・疲労で自律神経のバランスが乱れると、血管の拡張や収縮の調節がスムーズに行えなくなり、体温上昇が起こることがあります。

この場合、平熱より少々高めの微熱が起こるケースが多いです。

特に、

  • 真面目で頑張り過ぎてしまう人
  • 神経質な人
  • 睡眠不足の人

などは、ストレス・疲労が蓄積されやすいので要注意です。

「自律神経の乱れ」で伴いやすい症状

  • 眠れない(不眠)
  • 倦怠感・疲労感
  • 発汗量が増える
  • ほてる・顔が急に熱く感じる
  • 動悸がする
  • イライラしやすくなる

疲れているときは、ゆっくりと休もう

医師男性

ストレス・疲労の蓄積に心当たりがあるときは、まずはたっぷりと睡眠をとりましょう。

心と体を休めると、症状が落ち着きやすいです。

また、自律神経を安定させるために

  • 規則正しい生活を送る
  • 毎日30分程度、軽めの運動を行う

といった対策もおすすめします。

寒気・喉のイガイガがあるときは「風邪」を疑いましょう

何らかの“感染症”が疑われる症

  • 発熱
  • 関節痛・頭痛
  • 喉のイガイガ・痛み
  • 鼻水
  • 寒気
  • 倦怠感
  • 息苦しい
医師男性

上記症状を伴う場合は、風邪などの感染症が強く疑われます。

感染症になると、37度程度の微熱が続くこともあります。

のどなど気道粘膜にウイルスが感染すると、防御反応として熱が出ます。

自身の体温を上げて、ウイルスの活動を抑制したり、免疫機能を高めようとしたりしています。

風邪の場合、どう対処する?

水分補給をしっかり行い、無理せず安静にして過ごしましょう。

こんなときは「内科」で相談を

医師男性

微熱が7~10日以上続く場合には、重篤な疾患が潜んでいる恐れがあります。

速やかに内科で受診してください。

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病院に行く目安

  • 体温37度以上の状態が3週間以上続く
  • 生理予定日になっても生理がこない
  • 倦怠感・めまいなど、他の不調を伴う
医師男性

上記症状が見られるときは、病院で相談しましょう。

妊娠などの可能性も考えられます。

体の状態を確認するためにも、まずは診察を受けることが大切です。

何科で相談すればいい?

医師男性

婦人科系疾患や妊娠が疑われるときは、産婦人科を受診しましょう。

風邪の症状が強い場合は、内科を受診してください。

お医者さんに伝える「ポイント

  • 微熱が続いている旨
  • 基礎体温の推移
  • 生理の周期
  • 微熱以外に出現している症状
  • 持病や病歴
  • 妊娠・出産経験の有無

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炎症が強い場合は、微熱が数週間~数か月続くこともあります。 症状の強さや期間は個人差があるため、定期的な検査で病状を管理することが大切です。 【見分け方】熱以外の症状 関節痛、筋肉痛 倦怠感、疲労感 指先や顔の皮膚が硬くなることもある 赤い発疹が出ることもある 目や口の乾燥が強く出ることもある 自分でできる対処法 体を冷やさない ストレスをためない 野菜や魚、ナッツ類を積極的に摂る 青魚、果物を食べる 適度な運動 膠原病の治癒には医療機関での治療を受けることも重要です。 自己管理では免疫力を上げることが大切。ストレスは免疫の乱れを悪化させる原因になります。リラックスできる時間を作り、ストレスをため込まないようにしましょう。 また、野菜や魚、ナッツ類、オメガ3脂肪酸が豊富な青魚や、抗酸化作用のあるビタミンCを含む果物を積極的に食べるように心がけるとよいでしょう。 原因⑦ がん がんは、体を構成する細胞の一部が異常に増殖する病気です。 がん細胞が体内で増えると、体はそれを排除しようと免疫システムが働きます。この免疫反応により炎症が起きることがあり、微熱の原因となります。 がんは早期発見が最重要です。 原因不明の微熱が続く場合には自分で原因を特定しようとせず、すぐに医療機関へ相談することが大切です。 【見分け方】熱以外の症状 体重減少 疲労感が取れない 持続する痛み しこりや腫れ 皮膚の変化 など 食事の量が変わらないのに短期間で大幅に体重が減る場合は注意が必要です。 ですが、以上はあくまでも目安です。少しでもがんの可能性を感じたら迷わずに病院へ行きましょう。 自分でできる対処法 がんが疑われる場合は、自分でできる対処法は限られています。 十分な休養を取り、栄養バランスをしっかり整えた食事をとりながら、早期に医療機関を受診しましょう。 37度の微熱…インフルエンザの可能性はある? 37度の微熱でも、インフルエンザの可能性はあります。 感染初期の場合や免疫力が低下している人の場合は高熱が出にくいことがあるためです。 インフルエンザは、一般的に高熱(38~40度)が特徴的な病気として知られていますが、場合によっては37度台の微熱から始まることもあります。 例えば、ウイルスが体内で増え始めた初期段階では、免疫反応がまだ完全に活性化していないため、高熱が出ないことがあります。 また、インフルエンザが軽症の場合、微熱や軽い症状だけで済むことも。高齢者や免疫力が低下している人では、高熱が出にくいことがあります。 微熱だからといって安心せず、医療機関で検査を受けることが大切です。 お風呂は入ってOK? 37度の微熱がある時でも、体調が安定していればお風呂に入っても大丈夫です。 ただし、 38度の以上の高熱がある時 体が極端にだるい時 などは避けるようにしましょう。 微熱の時にお風呂に入るメリット 実は、微熱の時にお風呂に入ることでいい効果をもたらす場合があります。 血行が良くなり疲労回復の手助けになる リラックスして自律神経が整いやすくなる 発汗で老廃物が体外に出やすくなる などが考えらえます。 お風呂に入ると体が温まり、血流が良くなります。これにより、体内の老廃物が排出されやすくなり、疲労回復や微熱の改善が期待できます。 また、お風呂に入ると体が温まり、血流が良くなります。これにより、体の緊張がほぐれ、副交感神経が働いてリラックスできます。ストレスが減り、風邪の症状が楽になることがあります。 なぜ熱がある時にお風呂に入るのはダメとされるの? 入浴するにはエネルギーを使います。 熱がある時は体がウイルスや細菌と戦っているため、すでに多くのエネルギーを消耗しています。この状態で入浴すると、体力をさらに使い、回復が遅れるのではないかと考えられてきました。 ですが、現代の生活環境ではお風呂に入ることのメリットも多くあると考えられているため、微熱がある時でもお風呂に入ってよい場合が多いです。 【入浴の仕方】微熱がある時のお風呂の入り方のポイント お湯の温度は38~40度程度のぬるめに 入浴時間は10~15分程度 脱水症状を防ぐために水分補給を忘れずに 入浴後はすぐに体を拭き、体を冷やさないように の4つのポイントを必ず押さえましょう。 熱いお湯は体に負担をかけるので避けることが大切。ぬるめに設定しましょう。長風呂は避け、短時間で済ませることが大切です。 また、入浴後は温かい部屋で、乾いたタオルでしっかり水分を拭き取りましょう。 仕事や学校は休むべき? 微熱に加えて、次のような症状がある場合は休むようにしましょう。 だるさや疲労感が強い 頭痛や喉の痛み 咳や鼻水、体の痛み 消化器系の不調(吐き気、下痢、腹痛) 集中力の低下やふらつき 肌の異常や発疹 周囲で感染症(インフルエンザ、風邪、胃腸炎など)が流行している場合 特に、感染症の疑いがある場合は、周囲に広めないためにも無理をせず休みましょう。 病院に行く目安は? 微熱が4日以上続く 咳やのどの痛み、鼻水などの症状がある 下痢、吐き気などがある「 関節や筋肉の痛みがある 体力低下が激しい などの症状がみられる場合は、病院へ行くのが望ましいです。 感染症や慢性的な疾患、ストレスやホルモンバランスの乱れなど、原因を特定することが大切です。 37度前後の微熱だけで、体が元気でいつもと変わらない生活ができる場合は、様子を見てもいいでしょう。
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