統合失調症って、どのくらい重症だと入院になるの?
統合失調症の入院レベルについて、お医者さんに聞いてみました。
平均的な入院期間や費用目安も紹介するので、身近に統合失調症の人がいる場合は参考にしてください。
監修者
経歴
佐賀大学医学部を卒業後、病院・美容クリニックでの勤務経験を経て、2020年にファイヤークリニック開業。
美容医学、遺伝子学、栄養学、精神医学など肥満治療に関わる多方面から痩身医学研究と実践をする。
精神科医としても臨床に当たっており、西洋医学から東洋医学に渡って世界中から集積した独自の短期集中型医療ダイエットを開発。
統合失調症の入院レベルの目安
- 死にたいと強く思っている
- 死ぬための準備や具体的な方法を実行している
- 混乱が激しい
- 自宅では休みが取れない
- 本人が病気と思っておらず、通院では治療を受けられない
- 自力で食事や水分補給ができない
統合失調症で上記のような症状が見られる場合は、入院して治療を受ける必要があります。
死を意識するまで症状が悪化していると、発作的に死を選んでしまう人もいるので、入院して行動を管理しなければいけません。
入院せずに症状が進行すると、治療効果が出にくくなり、回復に時間がかかるようになります。
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統合失調症の症状の経過
統合失調症は、前兆期・急性期・休息期・回復期の4段階に分かれています。
それぞれの特徴は以下の通りです。
段階
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特徴
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前兆期
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- 不眠が続く
- 物音に敏感になり落ち着かない
- 聴覚が過敏になっている
- 焦りを感じる
- 不安感に襲われる
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急性期
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- 幻聴が聞こえる
- 幻覚を見る
- 妄想を信じる
- 体力を消耗する・疲れが出る
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休息期
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回復期
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入院させたいときは、どうすればいい?

医師に患者の普段の様子を詳しく説明して、自宅で過ごすことが難しい旨を説明しましょう。
ただし、最終的に医師が必要だと判断した場合に入院が決まるので、家族の希望だけでは入院できないケースがあります。
病院の環境もそれぞれ異なり、患者に合わないと悪化する恐れもあります。
医師とよく話し合うことが大切です。
平均的な入院期間と費用
個人差があるので一概には言えませんが、統合失調症の患者は平均して1ヶ月程度の入院となる人が多いです。
医療費は保険が適用されます。
入院費用は1ヶ月で平均20~30万円ほどかかります。
退院の目安は?
- 妄想や幻聴が減っている
- 睡眠を取れるようになっている
ことが確認できたら、退院できる場合が多いです。
統合失調症の治療法
統合失調症の場合、
- 薬物療法
- リハビリテーション
といった治療を行うことが一般的です。
治療法① 薬物療法

薬物療法は、精神的な負担を軽減するために、薬を内服する治療です。
主に「抗精神病薬」を使用します。
抗精神病薬を使うことで、
- 妄想や幻覚が減る
- 考えがまとまる
- 興奮が落ち着く
- 意欲的に行動できる
といった効果が期待できます。
治療法➁ リハビリテーション
リハビリテーションは、社会で生活を送るためのトレーニングを行う治療法です。
作業を行うことで集中力を養い、「感情の安定」や「気力の回復」を図ります。
- 運動する
- 音楽を楽しむ
- 料理をする
- パソコンのスキルを身につける
など、内容はさまざまです。
このほか、ロールプレイングやディスカッションを用いた対人関係の練習を行うこともあります。
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2023-01-19
メンタル不調を抱える方向けに、社会復帰に役立つ情報を配信する『脱うつリヴァトレCh.』。
今回紹介する動画では、リワークについて、臨床心理士さんがわかりやすく解説しています。
「リワークって具体的にどういうものなの?」
「リワークのメリットやデメリットが知りたい!」
復職を希望されていて、リワークについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
※動画による解説は記事末尾から
そもそも、リワークとは?
リワークとは、うつ病などの精神疾患により休職をして療養期間を経た方が、職場復帰のために行うトレーニングのことです。
様々な職場復帰支援プログラムを通じて、病気の再発リスクを軽減しつつ、本格的な職場復帰へとスムーズに移行させるのが狙いです。
リワークは大きく分けて4種類ある!
リワークは大きく分けて4種類あり、それぞれ実施されている機関や対象者の条件が異なります。
医療リワーク
精神科・心療内科などの医療機関で実施されている。
うつ病などで休職している方で、復職の意欲がある方が対象。
職リハリワーク
各県の地域障害者職業センターで「職場復帰支援」の名称で行われている。
センターの職員が、求職者本人と雇用主、主治医をコーディネートして、三者の合意後に実施される。
職場リワーク
企業内で実施される、復職支援のプログラム。
例として、内部に専門部署や医療機関を持つ企業・役所で行われている職場復帰訓練制度などが挙げられる。
民間系リワーク
企業NPOなど民間団体によって行われているプログラム。
うつ病などの精神疾患があり、復職の意欲がある方が対象。復職の意欲がある方なら、失業中でも利用可能。
ここからは、それぞれのリワークの特徴を詳しく解説していきます。メリットやデメリットまで、しっかりチェックしていきましょう。
各リワークの特徴|メリット&デメリットは?【体験談あり】
① 医療リワーク
医療リワークは、精神科・心療内科などの医療機関で行われています。うつ病などの精神疾患で休職している方で、復職の意欲がある方が対象です。
リハビリの意味合いが強く、再休職の予防を最終目標としています。
リワークの期間は本人の体調やプログラムによって異なり、数ヶ月のケースもあれば、1年以上かけて終了するケースもあります。
医療リワークでは、健康保険だけでなく自立支援医療制度※が利用できます。そのため料金の自己負担額は、健康保険の適用で3割、自立支援医療制度を利用すれば1割に抑えることが可能です。
1日あたりにすると、約600円から700円で利用できます。
自律支援医療では、前年度の世帯所得により、1ヶ月あたりの自己負担額の上限が0円から2万円で設定されます。
そのため、上限金額以上の医療費を支払う必要がなくなります。
自立支援医療制度とは…
精神疾患などの治療にかかる医療費の自己負担額を軽減する公的な制度のこと。
▼参考
自立支援医療制度の概要|厚生労働省
医療リワークのメリット
スタッフに専門家が在籍していることが多い
プログラムの一環として治療も含まれている
医療リワークは、専門医・看護師・保健師・臨床心理士など、スタッフに専門家が在籍していることが多く、安心感があります。
また、プログラムの一環として、病状の回復と安定を目的とした治療が含まれていることもメリットです。
専門家に見てもらうことが一番だと思いお医者様の居る医療リワークを選びました。
こちらの精神状態への配慮や、復帰までのスピード調整等、私生活では考えられないほど慎重かつ丁寧に対応いただきました。おかげで再発することなく職場復帰ができました。
(29歳 男性)
知り合いに医療リワークに詳しい人がいて、病院を紹介してもらいました。会話・言語のリハビリも兼ねて、対人コミュニケーションの練習もできて良かったです。また、費用も保険適用で支払いできました。
(32歳 女性)
医療リワークのデメリット
失業中だと利用できない
どこの医療機関でも実施しているわけではない
医療リワークは、復職意欲のある休職中の方が対象です。そのため、失業中は利用できません。
また、限られた医療機関でしか実施されていないので、もともと通院していた病院や主治医の変更が必要となるケースもあります。
強いてデメリットをあげるとすれば、医療機関なので感染症患者さんが運ばれてくることもあり、病気の感染は心配ではありました。
(29歳 男性)
② 職リハリワーク
各県の地域障害者職業センターが、職場復帰支援の名称で実施しています。
センターの職員が求職者本人と雇用主、主治医をコーディネートして、三者の合意後に職業リハビリテーションを実施します。
リワークの期間は、約12週から16週間です。
職リハリワークは、職場への適用に向けて雇用を支援するために行われるので、治療は目的としていません。
職リハリワークのメリット
基本的に費用は無料(一部有料の施設もあり)
事業者に対しても助言や支援を行う
疾患を持つ方の就労・就活のノウハウが豊富
職リハリワークは、無料で利用できるケースが多いです。ただし、施設によって有料の場合もあるので、事前に確認が必要です。
また、休職者本人だけではなく、事業者に対しても助言や支援を行うので、よりスムーズな復職を目指せる可能性が高いです。
障害や疾患がある方の就労や就職に関するノウハウが豊富なので、具体的なアドバイスが受けられるのもメリットです。
会社の産業医の指定で、リワークセンター(公営)を利用しました。
当時、赴任していた三重から名古屋へ週5日、まずは通うことからリズムづくりを開始。同じような休職している方と簡単なプロジェクトをしたりと実際の復職に向けてのリハビリができました。
専任の相談員の方が会社の人事部や産業医との間に入ってくれたので、復職の判断材料を客観的視点で伝えてもらえて助かりました。
(48歳 男性)
職リハリワークのデメリット
公務員は利用不可
利用までに数ヶ月かかる場合がある
スタッフに専門医がいない場合が多い
職リハリワークは雇用保険を財源とした事業なので、公務員は利用できません。
費用は無料で利用希望者が多いため、実際に利用を開始するまでに数ヶ月間待機しなければならないこともあります。
また、治療を目的としたプログラムではないので、スタッフに専門医などがいないケースが多いです。
沢山の人が利用していたので、待ち時間がでたり、混雑していた事が少し大変でした。
(38歳 男性)
③ 職場リワーク
企業内で実施される復職を支援するプログラムを、職場リワークと呼ぶケースがあります。
復職した後、安定した就労を維持できるかどうかを見極めることが目的です。
職場リワークは、企業や役所の内部に医療機関や専門部署がある場合に、職場復帰訓練制度として行われている例があります。
企業内の組織だけでなく、外部組織の従業員援助プログラムのサービスを利用する場合もあります。
職場リワークのメリット
復職時のギャップが少ない
試し出勤など、復帰への段階的な取り組みが可能
職場リワークは企業の中で実施されるので、社内の人との連絡や連携がとりやすいです。そのため、他の施設よりも、復職時にギャップを感じることが少ない可能性が高いです。
また、職場の雰囲気に慣れるための試し出勤など、正式な復職に備えて段階的な行動ができるという点もメリットです。
うつ病の診断を受け、1年ほど休職した際に職場リワークを経験しました。職場では、3ヶ月以上の休職で職場リワークを利用することになっていました。
簡単な事務作業や、1人で完結する仕事を少しずつ振っていただき、徐々に働く事に慣れていくことができました。
職場の上司も親身になって相談に乗ってくださり、安心して働き続けることができました。
(26歳 女性)
職場リワークのデメリット
導入している企業が少ない
他の社員の目が気になる場合がある
職場リワークを実施している企業が少ないので、一部の企業でしか利用できません。
また、企業内で行われるリワークなので、他の社員など周りの目が気になってしまう方もいるでしょう。焦りや不安から体調不良になる可能性がある点も、デメリットの一つと考えられます。
すぐに職場の人と打ち解けることができませんでした。
休職の理由を聞かれたり、休職中何をしていたかを聞かれたりするので、肩身が狭い思いをすることがありました。
(29歳 女性)
④ 民間系リワーク
企業NPOなど民間団体によって実施されているプログラムです。
失業中であっても、復職への意欲があれば利用可能です。
リワークの期間は、人によっても異なりますが、およそ3ヶ月から6ヶ月程度となるケースが多いです。失業中の場合は1年以上かかるケースもあります。
費用は、福祉制度を利用することで、自己負担額を1割に抑えることが可能です。さらに、前年度の世帯所得に応じて、1ヶ月あたりの負担金額の上限が0円から3万7200円までに設定されています。
民間系リワークのメリット
失業中でも利用可能
独自のプログラムを利用できる施設もある
失業中であっても、復職意欲があれば利用できるということは、大きなメリットです。
農作業など独自のプログラムを実施している施設もあり、働き方の視野を広げられる可能性があります。
病気の発症で仕事をやめる必要があり、フリーな状況でも民間系リワークなら利用可能と知ったため選びました。
最初は何をすればよいのかわからず、職場復帰の不安しかありませんでしたが、「同じような人はたくさんいる」とスタッフの方が優しい言葉をたくさんかけてくれたので、不安はなくなりました。
(26歳 男性)
民間系リワークのデメリット
都市部で展開していることが多い
スタッフに専門医がいない場合が多い
民間系リワークの多くは、都市部で実施されています。そのため、地方にお住まいの方の利用は難しい可能性があります。
また、職リハリワークと同様、スタッフに専門医がいないケースが多いです。
職員の方や、施設の管理者の考え方があまり理解できませんでした。
また生活するお金がほとんど無かったので、通所にあたり交通費がきつかったです。
(41歳 女性)
リワーク施設を選ぶ4つのポイント
費用や期間
専門領域のスタッフがいるかどうか
プログラム対象者はどんな症状の人を想定しているのか
主治医とはどのように連携するのか
リワーク施設を選ぶときは、これらの4つを確認するようにしましょう。
主治医や家族と相談しながら、いくつかの施設を見学してみることをおすすめします。
リワークを受ける施設によって、プログラムの内容や専門領域、スタッフの人柄も異なります。
上記の4ポイントをおさえて、「自分の課題に向き合える」と思える施設を探すことが大切です。
経験者に聞く!リワーク施設を選ぶときに大切なこと
リワークを始める前に、体験ができるならば体験をすることをおすすめします。様々なプログラムがあり、リワークのスタイルも場所によって違うと思うので、よく確かめてから正式に始めるのが良いと思います。
(47歳 男性)
最初は踏み出すのが怖いこともあると思いますが、踏み出しさえすればあとはスタッフさんが支えてくださります。
それぞれの施設でプログラムの特徴があると思いますので、自分に合った施設・クラスを選ぶと、無理なくしっかり復帰できると思います。
(37歳 女性)
どのように主治医と連携を取るのかなど、事前にしっかりと質問した方が良いです。
(32歳 女性)
相談によく乗ってくれるし、いろいろな事例を紹介してくれてよかったのですが、自宅から遠く交通費が負担でした。そのため、家から近い施設がいいと思います。
また、大通りに面していないほうが人の目が気になりません。
(55歳 男性)
▼動画による解説はこちら
※本記事は、チャンネル運営者の許可を得て作成しています。
※本記事に掲載している体験談は、Medicalookが独自に調査したアンケートを元にしています。動画の内容には含まれていません。
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薬の中断・ストレスによる再発に注意が必要

統合失調症は、治療を継続的に行うことで回復期に入ります。
ただし、「服薬の中断」や「ストレス」がきっかけで再発する(急性期に戻る)ケースもあります。
再発が繰り返されてしまうと、再び回復するまでの期間が長くなってしまうので注意しましょう。
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
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2023-01-23
統合失調症の友人と距離を取りたいけど…どうすればいいの?
統合失調症の友人がしつこいと感じる場合の対処法について、お医者さんに聞いてみました。
友人との接し方や距離感を見直したい人は必読です。
統合失調症の友人がしつこい…!放っておいて大丈夫?
統合失調症の友人がしつこいです。チャットや電話で頻繁に連絡してきて困っているのですが…少し距離をおいても問題ないでしょうか?
はい。距離を取っても構いません。
ご自身の生活や精神の安定を優先しましょう。
基本的に、患者のご家族がサポートをしているはずなので、距離を置いても大丈夫です。
統合失調症の友人と今まで通り接するのは難しいので、精神的に疲れたときは、無理せず距離を置きましょう。
もし、サポートしたいと考えて悩んでいる場合は、いったん距離をおいて、自分自身のリフレッシュを心がけてください。共倒れになっては大変です。
こんなときは、距離を置いて様子を見ましょう
声をかけても無気力
活動の場に来ない
引きこもっている
上記の状態は、統合失調症の目立った症状が少なくなる「休息期」だと考えられます。
静かに過ごすことが大切な時期なので、過度に干渉しないようにしましょう。
そのまま治療が進めば、心と体が安定してくる「回復期」に移行する可能性が高いです。余計な刺激を与えないように心がけましょう。
こんなときは要注意!家族に連絡を
妄想が強い
「死にたい」と考えている
上記の状態は、幻覚や妄想などの症状が強く出る「急性期」だと考えられます。
放っておくと危険な状態です。
特に「死にたい」と考えている患者は、放置していると急な行動に出る場合があります。
行動管理が必要な状態なので、医療機関への相談が必要です。自殺願望を示唆する言動が見られたら、患者のご家族へ知らせてください。
統合失調症の人が「しつこくなる」理由は?
統合失調症の人は、妄想や幻聴が出現したり、強迫観念に追われてしまったりすることがあります。
そのため確認や声がけが多くなり、周囲の人から「しつこい」と思われやすいです。
そもそも、統合失調症ってどんな病気?
統合失調症とは、気持ちや考えがまとまりにくい状態が続く病気です。
「幻覚・妄想」「意欲の低下」「感情表現が少なくなる」といった症状が出現することがあります。
人生の転機などで強いストレスがかかると、発症のキッカケとなりやすいです。
強いストレス
仕事や受験などの重圧
結婚・引越しなどの生活の変化
長い緊張状態
などによって発症することが多いですが、はっきりした原因はわかっていません。
連絡の頻度を減らすにはどうすればいい?
急に連絡しなくなると、過剰な心配につながります。
最近、仕事が忙しくなったので集中したい
旅行に行く
など、連絡が少なくなる理由を伝えるとよいでしょう。
統合失調症の人へ正しい接し方
不安な気持ちに共感する
危険がないか見守る
やる気が出ない時期はそっとしておく
統合失調症の人と接するときは、上記を意識しましょう。
接し方① 不安な気持ちに共感する
特に危険がなければ、妄想や幻聴を肯定も否定もせず、不安な気持ちに共感してあげましょう。
否定されずに話を聞いてもらえると、本人が肯定感を得られるため、気持ちが上向きやすいです。
患者本人にとっては妄想も現実世界です。
まずは患者が生きている世界観を認めてあげましょう
妄想や幻聴などに対して「違う、間違っている」などと否定を示すと、余計にヒートアップする人もいます。
接し方② 危険がないか見守る
統合失調症の患者を見守る際は、
刃物やカッターなどを持っていないか
周囲に危険なものがないか
といった点を確認しましょう。
妄想が出現しているときに、事故やケガを招く恐れがあります。
接し方③ やる気が出ない時期はそっとしておく
統合失調症の人が「やる気が出ない」時期は、そっとしてあげましょう。
やる気が出ないときは、症状が落ち着いている「休息期」だと考えられます。
無理をすると、妄想や幻聴などが強くなる「急性期」に移行してしまう恐れがあります。
この時期は比較的コミュニケーションを取りやすいため、「元気なら動こう」とハッパをかけてしまいがちです。
しかし、見かけは元気でも、患者自身はかなりつらい状態なので、過度に干渉せず見守ってあげてください。
統合失調症の人に「してはいけないこと」は?
統合失調症の人に対して、
批判的なことを言う
過度に干渉する
ことは、病状の悪化につながる場合があるので避けましょう。
▼参考
MSDマニュアル 統合失調症
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2021-11-08
「最近、幻覚が見えることがあるけど、これ大丈夫…?」
「ストレスと関係がある?」
その症状は、「統合失調症」が原因かもしれません。
医療機関で診察を受けないと、どんどん悪化する恐れがあるので、放置はNGです。
幻覚とストレスの関係
過剰なストレス・疲労などによって「統合失調症」という精神的な病気を発症すると、幻覚が見えることがあります。
統合失調症は100人に1人程度の割合で発症する病気です。
決して特別な人が発症する病気ではありません。
<ストレスによる幻覚で見えるもの>
たくさんの小さな虫が見える
実際にはいない人が見える
実際にはいない人が自分の悪口を言う
実際にはない物体が見える など
テレビから自分のことが発信されているように聞こえる
「統合失調症」ってどんな病気?
「統合失調症」とは、幻覚や妄想・思考や行動の異常・意欲や注意力の欠如などがあらわれる精神疾患です。
統合失調症の原因は?
明確にはわかっていませんが、就職や独立など環境の大きな変化やストレスがきっかけで発症する場合もあります。
統合失調症になりやすい人
神経質な人
心が傷つきやすい人
一人でいるのが好きな人
ストレスを溜めこみやすい人
主な症状
命令するような声が聞こえる
悪口が聞こえる
誰かに尾行されていると思い込む
いない人が見える
思考が混乱しやすくなる
会話が成り立たない
気分が落ち込みやすくなる
疲れやすくなる
物事に対する意欲が低下する
記憶力が低下する
集中力が低下する など
統合失調症かも…どう対処すればいい?
「統合失調症を疑う症状があらわれた」「周りの人から異変を指摘された」場合は速やかに、精神科の受診を検討しましょう。
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どんな治療を受けるの?
お薬を使った「投薬治療」やカウンセリングなどを行う「精神療法」を組み合わせて、治療するのが一般的です。
症状の度合いに合わせ、社会復帰を目指した「リハビリテーション」を行っていきます。
医師とコミュニケーションをとりながら、焦らずに改善を目指しましょう。
投薬治療とは?
幻覚や妄想などの症状を改善する「抗精神病薬」を中心に、抗不安薬、気分安定薬を飲みます。
自己判断で服用を中止すると、再発や症状が悪化する可能性があるので、医師の指示に従って正しく服用してください。
精神療法とは?
精神療法には支持的精神療法や認知行動療法などの種類があり、医師と相談しながら患者さんにあった方法を選びます。
支持的精神療法では現在の患者さんの悩みに共感し不安を取り除くカウンセリングを行います。
認知行動療法は患者さんを肯定しながら、思考修正などを行います。
投薬治療と平行して行うことが多いですが、症状の改善が見られたら中断することもあります。症状の重さによって異なりますが、5~20回ほど、2~6ヶ月の期間で医療機関に通うことが多いです。
費用…1回の費用は5,000円ほどですが、保険適用になります。
※医療機関によって費用が異なるため、あらかじめ医療機関に問い合わせて確認しておくことをおすすめします。
リハビリテーションとは?
リハビリテーションとは、認知行動療法や、日常生活に関連するものなどの作業を行う作業療法、精神科デイケアなどを行う、社会復帰のための治療方法です。
投薬治療などで症状が軽くなってきたら、導入するケースが多いです。
症状の重さやリハビリテーションの内容によって異なりますが、週に1〜2回のペースで医療機関に通うことが多いです。
費用…1回の費用はリハビリテーションの内容や時間、規模などによって異なりますが、5,000〜10,000円ほどですが保険適用になります。
※医療機関によって費用が異なるため、あらかじめ医療機関に問い合わせて確認しておくことをおすすめします。
入院が必要なケースも
本人が入院を希望している
幻覚や妄想の症状が強い
統合失調症を自覚していない
自殺など命の危険がある
といった場合には、入院を検討するケースがあります。
統合失調症の治療は家族の協力も必要
統合失調症の治療には、家族など周辺の人々の協力も必要になります。
家族も統合失調症について理解を深め、患者さんとの信頼関係を築いてください。
患者さんとの接し方
患者さんの話を最後まで聞く
巻き込まれすぎない
言い合いをしない
感謝の言葉を口にする
褒める
焦らせない
否定しない
放置しないで!早めに医療機関で相談しよう
統合失調症は早期治療によって悪化を防ぐことが重要です。
治療が遅れると、その分、社会復帰に時間がかかってしまいます。
幻覚症状やその他の変化に気づいたら、速やかに精神科など医療機関を受診しましょう。
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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
厚生労働省 みんなのメンタルヘルス 統合失調症