副鼻腔炎とは、どのような病気なのかを分かりやすくまとめました。
副鼻腔炎の主な症状も紹介するので、「副鼻腔炎かも…」と思う人は心当たりがないかチェックしましょう。
副鼻腔炎とは
副鼻腔炎とは、副鼻腔(鼻の奥にある空洞)や鼻の粘膜に、細菌やウイルスが侵入し、炎症が起こる病気です。
副鼻腔に膿が溜まったり、腫瘍が発生したりすることで、目の下の骨に痛みが生じることがあります。
合わせて読みたい
2020-08-21
瞬きをすると目の下の骨が痛い…これは大丈夫?
考えられる原因と対処法を、お医者さんに聞きました。
病院に行く目安や特に注意すべき症状もご紹介しますので、心配な方はぜひ参考にしてください。
瞬きすると目の下の骨が痛い…どうすれば?
目の下の骨あたりで炎症が起こっている可能性が高いです。また、目の周りにケガをしたときも、痛みを感じることがあります。
応急処置の方法
痛い部分を軽く冷やす
できるだけ動かさない
冷やすときは、保冷剤などをタオルにつつんで、患部にやさしく当てましょう。
「痛みが一時的でその後繰り返さない」「痛み以外の症状がない」というときは、一旦様子を見てもいいでしょう。
この症状は特に注意!
病院へ行く目安
痛みが強い
痛みがどんどん悪化する
痛い部分が腫れてくる
痛みを繰り返す
という場合は、病院を受診してください。
痛み以外にも、
臭くて粘度のある鼻水が出ている
発熱がある
鼻づまりが続く
臭いを感じない(嗅覚障害)
頭が重く感じる
というときも要注意です。できるだけ早く病院を受診してください。
なぜ?「瞬きすると目が痛い」原因
この症状は
① 麦粒腫(ものもらいの一種)
② 霰粒腫(ものもらいの一種)
③ 副鼻腔炎
④ 上顎洞がん
が原因のケースが多いです。
原因① 麦粒腫(ばくりゅうしゅ)
まぶたにある汗や脂の分泌腺に細菌感染が起こり、炎症を起こした状態です(化膿性炎症)。
痛みを伴い、赤く腫れるケースが多いです。
麦粒腫の「原因」
まぶたにいる黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌が原因となって、次のような状態のときに発症します。
免疫力が低下している
ストレス過多
アルコールの過剰摂取
主な症状
初期は軽い痛みですが、炎症が悪化すると痛みが増します。
その他、「腫れや赤み」「かゆみがでる」「光をまぶしく感じる」「目に異物感がある」「目やにが多い」という症状がでることもあります。
自然に治る?
自然に治ることもありますが、悪化を防ぐため、自己判断せずに病院を受診した方がよいでしょう。
早く治すためには、次のことを意識しましょう。
規則正しい生活を送る
十分な睡眠時間を確保する
ストレスを溜め込まない
アルコールを控える
刺激が強い食品の摂取を控える
手洗いをしていない状態で目や目のまわりに触れない
コンタクトレンズは使用しない
アイメイクは控える
病院に行く目安
まぶた全体が腫れて、痛みが強い
皮膚の下に膿が生じている
しこりが大きくなってきている
何科を受診する?
眼科を受診してください。
眼科を探す
原因② 霰粒腫(さんりゅうしゅ)
まつ毛の根元にあるマイボーム腺に、脂の分泌腺が詰まっている状態です(慢性の肉芽性炎症)。まぶたの縁にしこりが発生し、大きくなると違和感があります。
霰粒腫になってしまう「原因」
体調不良
疲労過多
目のまわりが不衛生
主な症状
痛みを感じることはほとんどありません。
ただし、「まぶたが腫れる」「異物感がある」「眼まぶたにしこりができる」ということもあります。
自然に治る?
症状が軽い場合は、自然治癒することがあります。
早く治すには、次のことを心がけてください。
規則正しい生活を送る
十分な睡眠時間を確保する
ストレスを溜め込まない
アルコールを控える
刺激が強い食品の摂取を控える
手洗いをしていない状態で目や目のまわりに触れない
コンタクトレンズは使用しない
アイメイクは控える
病院に行く目安
まぶた全体が腫れて、痛みが強い
皮膚の下に膿が生じている
しこりが大きくなってきている
何科を受診する?
眼科を受診してください。
眼科を探す
原因③ 副鼻腔炎
副鼻腔(鼻の奥にある空洞)や鼻の粘膜に、細菌やウイルスが侵入し、炎症が起こる病気です。副鼻腔で炎症が生じる、膿が溜まっている、腫瘍の発生などによって、目の下の骨に痛みが生じることがあります。
放置すると、「膿」が鼻水として流れ出る場合があります。
副鼻腔炎になってしまう「原因」
細菌やウイルス
アレルギー
主な症状
副鼻腔炎を発症すると、痛みと腫れが起こる場合があります。「重たく感じる痛み」「ジンジンする痛み」が特徴です。突然、激痛が走ることもあります。
その他、
青っぽい鼻水(粘度のある鼻水)
鼻呼吸が困難になる
喉がイガイガする
咳や痰が出やすくなる
重症化すると、高熱や視力障害などの症状が出る
慢性化すると、ポリープ(鼻茸)ができる
真菌(カビ)の増殖で炎症が起こると、悪臭がする鼻水や血が出る
という症状がでることもあります。
自然に治る?
急性副鼻腔炎の場合は、自然治癒することがあります。
症状が出たばかりの初期段階では、自然治癒する可能性があるため、数日間様子を見ることがあります。
早く治すために、
喫煙者は禁煙する
鼻すすりをしない
鼻をかむときは片方ずつ順番にかむ
を意識しましょう。
病院に行く目安
粘度のある青色、黄色の鼻水が続く
風邪が悪化して、膿のような鼻水が出る
頭痛がある、頭が重い
発熱がある
嗅覚異常が起きた
何科を受診する?
耳鼻いんこう科を受診してください。
耳鼻いんこう科を探す
原因④ 上顎洞がん
上顎洞がんは、目・頬骨・鼻・上の歯に囲まれた「上顎洞」に発生するがんです。
50歳以上の男性
喫煙者
アルコールを多く飲む人
に多いです。
上顎洞がんになってしまう「原因」
上顎洞がんは、慢性副鼻腔炎が悪化して、がんへと変化することがあります。
副鼻腔で発生したがんが目のほうへ広がると、目の下の骨周辺に痛みや腫れが起こります。
主な症状
がんが小さいうちは、自覚症状があまりありません。粘度がある鼻水や膿が出る、鼻づまりが起こるなど、副鼻腔炎と同じような症状があります。
がんが大きくなると、上顎洞の骨壁を壊し(骨破壊)、周りの組織を圧迫して痛みを感じます。患部を押すと痛みを感じます。しびれるような痛みが特徴です。
その他に
片側の鼻が詰まる
片側の鼻から臭いのある鼻水が出る
片側の鼻から鼻血が出る
物が二重に見える
頬の違和感がある
目やにが出る
という症状がでることもあります。
自然に治る?
上顎洞がんの自然治癒は困難です。
副鼻腔炎のような症状が続いたり、気になる症状が出たりしたら、早めに病院を受診してください。
病院に行く目安
鼻詰まりが続く
臭いを伴う鼻水が続く
顔面に痛みを伴う腫れがある
鼻水に血が混ざる
何科を受診する?
耳鼻いんこう科を受診してください。
耳鼻いんこう科を探す
「何科を受診すればいいか迷う」場合
まずは耳鼻いんこう科を受診して、相談してください。
耳鼻いんこう科を探す
早期受診のススメ
医師の診断を受けることで、病気に合った治療や薬を処方してもらえます。
それにより、症状の早期改善や症状悪化の予防が期待できます。
しかし、放置すると、危険な病気を見逃してしまい、重症化したり、命にかかわるような状態に陥ったりする恐れがあります。
できるだけ早く、病院を受診してください。
参考
一般社団法人 大阪府眼科医会 第7回めばちこについて
http://osaka-ganka.jp/column/column_07/
参天製薬 ものもらいとは
https://www.santen.co.jp/ja/healthcare/eye/library/hordeolum/
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 鼻の病気
http://www.jibika.or.jp/citizens/daihyouteki2/hana_disease.html
全日本民主医療機関連合会 特集2/副鼻腔炎/重大な合併症を引き起こすことも
https://www.min-iren.gr.jp/?p=20013
副鼻腔炎の症状
- 鼻がつまる
- 黄色や緑色の鼻水(膿性鼻水)が出る
- 発熱する
- 痰がからむ咳が出る
- ほほ、おでこに痛みが出る
- 頭が痛い
- 目が痛い
- 歯が痛い
合わせて読みたい
2021-07-21
「鼻からゼリー状の塊が出た…これは何?」
“塊の正体”をお医者さんが解説します。
副鼻腔炎など、鼻の病気が原因となっているケースもあります。
頭痛や臭い鼻水を伴う方は要注意です。
鼻からゼリー状の塊が出た…これはいったい何?
鼻から出てくるゼリー状の塊は、
血が固まったもの
鼻血と鼻水が混ざったもの
鼻水に膿が混ざったもの
のいずれかであると考えられます。
この症状は大丈夫?病院行くべき?
鼻血が出た後に赤いゼリー状のものが出る場合や、風邪で鼻水が多量に出ていることを自覚している場合は、いったん安静にして様子を見てもいいでしょう。
ただし…
ゼリー状の塊が出る症状を繰り返す
鼻水に異臭がする
頭痛が起こる
という場合は、医療機関で相談しましょう。
病気によって、鼻やその奥の粘膜に炎症が起こり、悪化している可能性が高いです。
炎症が慢性化すると治りが遅くなってしまうため、早めの治療をおすすめします。
鼻からゼリー状の塊が出る2つの原因
鼻からゼリー状の塊が出るのは、
鼻血
副鼻腔炎
といった原因が考えられます。
病気① 鼻血(赤い塊が出る)
血液はすぐに固まるため、鼻血がゼリー状の塊になって出ることがあります。
鼻の中の血管が傷つくことで、出血します。
特に鼻の入口付近にある、血管が多い部分が傷つくと出血しやすいです。
また、鼻粘膜が乾燥していると、鼻血が起こりやすくなります。
鼻血は「どんな人に多い?」
鼻をよく触る人
鼻を強くかむ人
鼻をほじる癖がある人
自分でできる対処法
背筋を伸ばして椅子に座りってください。
両方の小鼻部分をつまんで、10分ほど圧迫しましょう。
病院を受診する目安
上記のセルフケアを2回繰り返しても血が止まらない場合は、医療機関を受診しましょう。
医師による治療が必要です。
病院で受ける治療法
麻酔薬と鼻の血管を閉じさせる薬を染み込ませた綿や発泡スポンジ(鼻腔タンポン)を鼻に詰めて止血します。
通常2〜3日で治りますが、2~4週間かかるケースもあります。
繰り返し出血する場合や出血量が多い場合、硝酸銀を粘膜に塗ったり、レーザーで鼻の中を焼く治療をおすすめすることがあります。
病気② 副鼻腔炎(黄色・緑の塊が出る)
「副鼻腔」とは鼻の穴の奥にある空洞です。
副鼻腔の粘膜に炎症が起こると膿が生じるため、ゼリー状の鼻水が出ることがあります。
「副鼻腔炎」は、風邪や、花粉症などのアレルギーなどがきっかけとなって発症します。
副鼻腔炎の主な症状
鼻がつまる
黄色や緑色の鼻水(膿性鼻水)が出る
発熱する
痰がからむ咳が出る
ほほ、おでこに痛みが出る
頭が痛い
目が痛い
歯が痛い
どんな人に多い?
高齢者
太っている人
喫煙習慣のある人
喘息や慢性気管支炎を患ったことがある人
自分でできる対処法は?
鼻うがい(鼻洗浄)をしたり、市販の点鼻薬を使用すると良いでしょう。
痛みなどがなく、比較的症状が軽い場合は、セルフケアで改善できることがあります。
病院を受診する目安
症状が2週間以上しても改善しない
悪化している
日常生活に支障をきたしている(鼻づまりが気になって集中力が落ちている等)
という場合は、医療機関での治療が必要です。早めに耳鼻いんこう科を受診しましょう。
悪化すると、口臭や嗅覚障害が起こることがあります。
また、感染が脳の周囲の組織に広がり、髄膜炎(※)という合併症を起こすリスクがあります。
※髄膜炎…
頭蓋骨と脳の間にある「髄膜」という部分に、細菌やウイルスなどが感染し、炎症を起こす病気です。
頭痛・発熱・嘔吐などの症状があらわれ、炎症が脳まで達すると意識障害やけいれんが起きます。
病院で受ける治療法
お薬の処方、点鼻噴霧ステロイド、鼻洗浄を行います。
処方するお薬には、鼻の中の環境を整える「抗菌薬」、痰を出しやすくする「去痰薬」などがあります。
症状によっても異なりますが、2〜3ヶ月程度で治るケースが多いです。
なお、薬物療法で改善が見られない場合には、内視鏡での手術も検討されます。
病院は何科?
鼻からゼリー状の塊が出たときは、耳鼻いんこう科を受診しましょう。
早めに受診し適切な治療を受けることで、口臭・嗅覚障害・髄膜炎などの合併症を防ぎやすくなります。
耳鼻いんこう科を探す
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター No.37 蓄膿になりやすいのはどういう人?
MSDマニュアル家庭版 鼻血
副鼻腔炎の原因
副鼻腔炎にかかる原因としては、下記が挙げられます。
風邪以外の原因に関しては、それらが鼻から入って副鼻腔にまで侵入し、炎症を起こして鼻水が臭うこともあります。
合わせて読みたい
2019-09-27
「なんだか鼻水が臭い…」と感じたことはないでしょうか。
臭いの原因は風邪?でも、風邪を引いたらいつも鼻水が臭うというわけではないですよね。その場合は「副鼻腔炎」を発症している可能性があります。
また、子どもから臭い鼻水が出て気になることもあると思います。今回は鼻水がなぜ臭いのか、そこにはどんな病気が隠れているのか、医師にお話を伺いました。
鼻水の臭いがすることから考えられる病気
鼻水の臭いがする原因として、急性・慢性の副鼻腔炎にかかっている可能性が考えられます。
急性副鼻腔炎
急性副鼻腔炎は、鼻炎が原因で副鼻腔まで炎症が広がった状態です。
鼻の中は、匂いを感じる機能ある部分や異物を排出する働きなどがある鼻腔と、それ以外に副鼻腔という頭の骨の中にある空洞があり、額、目の近く、鼻の横の左右に広がっています。副鼻腔にまでウイルスや細菌が侵入し、炎症を起こし、膿が出て鼻水が臭う場合や、鼻粘膜の炎症で排出された物質が副鼻腔の中まで溜まってしまい、やはり膿が出て鼻水が臭うという事もあります。
このように風邪による鼻炎が原因となり、副鼻腔まで急激に炎症が広がると急性副鼻腔炎と呼ばれ、臭いのあるどろっとした、黄色っぽい膿が、鼻水に混ざって排出されるようになります。黄色っぽい鼻水が緑っぽい色に変化する時は、炎症が悪化している可能性があり、より臭う場合もあるでしょう。鼻水の臭いで気になることがあれば、耳鼻咽頭科への受診をおすすめいたします。
耳鼻いんこう科を探す
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
上記の急性副鼻腔炎の状態が長引くと、慢性副鼻腔炎を発症します。(一般的に蓄膿症とも呼ばれます。)
そもそも、副鼻腔炎にかかる原因は?
上記で解説した、副鼻腔炎にかかる原因としては、下記が挙げられます。
風邪
ハウスダスト
花粉
カビ
風邪以外の原因に関しては、それらが鼻から入って副鼻腔にまで侵入し、炎症を起こして鼻水が臭うこともあります。
副鼻腔炎以外の病気の可能性は?
鼻水が臭う原因は、急性副鼻腔炎や慢性副鼻腔炎が主ですが、
稀に萎縮性鼻炎(鼻粘膜が萎縮したり、乾燥したりして鼻が臭くなる病気)や痂皮(かさぶた)がたまっていると臭いの原因になる場合があります。
鼻水が臭いときの対処法
病院は何科で受診すればいい?
鼻水が臭うと感じたら、耳鼻咽喉科を受診してください。
風邪の後であれば急性副鼻腔炎等を発症しているかもしれません。
また、常に鼻をズルズルと吸っている、風邪ではないのに、夜、鼻が詰まっていて苦しそうに息をしているという場合は慢性副鼻腔炎が疑われます。
耳鼻いんこう科を探す
病院で受ける診察
耳鼻咽喉科では、鼻鏡、ファイバースコープなどを使用し、鼻の中を診察します。レントゲンやCTを用いて、副鼻腔の状態を確認し、細菌培養検査が行われ、原因菌などを探ります。
副鼻腔炎に予防するためには
風邪や花粉症の症状自体を予防する
副鼻腔炎(蓄膿症)は、風邪の鼻炎やアレルギー性鼻炎から続発したりして発症することがあります。風邪が流行る季節や花粉症の人は、マスクを着用し、鼻にウイルスやアレルゲンが入らないように予防しましょう。鼻うがいも有効といわれています。
生活習慣を整えよう。大人はたばこにも注意
そもそも鼻腔には、ウイルスやアレルゲンを異物と判断し、侵入してきたら鼻水と一緒に外に排出する機能があります。しかし、この鼻の機能は、疲労がたまっている・栄養が偏った食生活を送っている・ストレスが多いなどの免疫機能低下する状態では落ち込みます。鼻の機能が落ち込んでしまえば、異物を排出できなくなり、アレルギー反応が強く出たり、風邪をひきやすくなったりすることもあるのです。
鼻の機能を高めるためにも、体を休め、ストレスをためない生活を心がけましょう。子供の場合は、保護者の方が体調面や栄養バランスのとれた食事ができているか確認してあげましょう。また、特に大人の人の場合ですが、タバコも副鼻腔炎の原因となる事があります。タバコを吸う人は、禁煙に努めましょう。
まとめ
鼻づまりは、ひどくなると頭痛や集中力低下につながります。仕事や勉強に身が入らない原因にもなるのです。鼻がつまっていると感じたら、早めに病院を受診してください。
副鼻腔炎になりやすい人
副鼻腔炎は、誰にでも発症する可能性のある病気ですが、次のような人は特に注意が必要です。
- 75歳以上の高齢者
- 糖尿病、慢性肺疾患、慢性腎疾患などにかかっている方
- ウイルスや細菌感染による鼻症状を繰り返している方
- 過去一ヵ月に抗菌薬を使用した方
- 肥満傾向の方
- 喫煙習慣のある方
- ぜんそくや気管支炎のある方
合わせて読みたい
2020-08-21
鼻の横を押すと痛いのはなぜ?
腫れているけど…大丈夫?
その症状は副鼻腔炎(ふくびくうえん)のせいかもしれません。
特に、「もともと鼻づまりの症状がひどい…」という方は要注意です。
鼻の横を押すと痛いのは「副鼻腔炎」かも
鼻の横を押すと痛い場合、副鼻腔炎が重症化している可能性が高いです。
ウイルスや細菌、真菌に感染することで、副鼻腔(上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞)に炎症が起こります。急性副鼻腔炎の場合は、ほとんどがウイルス性です。
副鼻腔のうち、鼻の横あたりの「上顎洞」と呼ばれる部分に炎症が起こっていると、鼻の横(頬のあたり)に痛みを生じます。
「上顎洞」は副鼻腔の中でも最も大きく、炎症を起こしやすい部位です。
副鼻腔炎になりやすい人
副鼻腔炎は、免疫力が下がっているときに発症しやすいです。
副鼻腔炎は、誰にでも発症する可能性のある病気ですが、次のような人は特に注意が必要です。
75歳以上の高齢者
糖尿病、慢性肺疾患、慢性腎疾患などにかかっている方
ウイルスや細菌感染による鼻症状を繰り返している方
過去一ヵ月に抗菌薬を使用した方
肥満傾向の方
喫煙習慣のある方
ぜんそくや気管支炎のある方
こんな症状も出ていませんか?「副鼻腔炎の症状」
上顎洞が「副鼻腔炎」を発症していると、次のような症状があらわれます。
口臭
鼻づまり
歯の痛み
全身倦怠感
嗅覚の低下
鼻の横の頬の腫れ
顔面の圧迫感・痛み
たんを伴うせき(特に夜間)
鼻から出る黄色や緑色の膿
発熱
悪寒
頭痛
自然に治る?
自然に治りやすいかどうかは「ウイルス感染」か「細菌感染」かで異なります。
重度の症状(顔面の圧迫感・強い痛み・発熱など)がなければ、自然に治るケースも多いです。
ウイルス感染の場合は、自然に治ることが多いです。通常、1~2週間ほどで改善するでしょう。ただ、ウイルス感染から細菌感染に移行することもあります。
要注意!こんな症状は「細菌感染」かも
痛みが強い
10日以上も症状が続く
39℃以上の発熱がある(3~4日以上)
などの症状がある場合には、細菌感染している可能性があります。
これらの症状がある場合は、自然治癒は難しいです。
症状の悪化や、慢性化することもあります。早めに耳鼻いんこう科を受診しましょう。
耳鼻いんこう科を探す
自分でできる対処法
鼻の中を清潔に保つようにしましょう。こまめに鼻をかんだり、鼻うがいしたりして、鼻の中のウイルスや細菌を出すようにしてください。
鼻をかむ際は、勢いよくかまずに、鼻水を押し出すようなイメージで、少しずつかんでください。
これはNG!やってはいけない対処法
鼻をすするのはやめましょう。
鼻をすする、鼻をほじるなどの行動は、ウイルスや細菌などを鼻の奥に入れてしまうため、重症化する原因になります。
また、両方の鼻を一度に強くかむのもやめてください。鼓膜に圧がかかり、ウイルスや細菌が中耳に送られ、中耳炎になってしまうことがあります。
また鼻をほじるのも鼻の粘膜を傷つけることになるので、やめましょう。
病院に行く目安
副鼻腔炎の症状がでている場合は、一度病院に行くようにしましょう。
特に、細菌感染による症状(強い痛み、発熱、症状が長引く等)が出ている場合は、必ず耳鼻いんこう科で治療してもらいましょう。
病院に行かずに放置していると…
急性副鼻腔炎を放っておくと、慢性副鼻腔炎に移行する可能性があります。慢性副鼻腔炎になると、治療に時間がかかるのはもちろん、鼻ポリープ等の別の疾患を引き起こす危険もあります。
また、急性副鼻腔炎が悪化すると、目や脳のまわりの組織まで感染が拡がり、視覚障害や錯乱、頭痛などを起こすことがあります。
何科に行けばいい?
耳鼻いんこう科を受診しましょう。
耳鼻いんこう科を探す
要注意!重い病気の可能性も
鼻の横を押すと痛い症状は、上顎洞がんなど重篤の疾患が原因かもしれません。
早期発見のためにも、早めの受診がおすすめです。
参考
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 鼻の病気
http://www.jibika.or.jp/citizens/daihyouteki2/hana_disease.html
MSDマニュアル家庭版 副鼻腔炎
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/19-耳、鼻、のどの病気/鼻と副鼻腔の病気/副鼻腔炎
MSDマニュアルプロフェッショナル版 副鼻腔炎
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/プロフェッショナル/16-耳鼻咽喉疾患/鼻および副鼻腔疾患/副鼻腔炎
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター No.37 蓄膿になりやすいのはどういう人?
https://www.ncgg.go.jp/cgss/department/ep/topics/topics_edit37.html
副鼻腔炎に使える市販薬は?
市販の鼻炎薬を使用することで、回復することもあります。
市販薬の例
アレルギー性副鼻炎の場合…
- ナシビンメディ:佐藤製薬
- アルガード鼻炎クールスプレーa:ロート製薬
風邪による副鼻炎の場合…
アレルギーによる場合には、副鼻腔炎だけでなく鼻閉(鼻づまり)も併発している可能性があるため、点鼻薬がおすすめです。
また、最近では漢方薬による副鼻腔炎の治療薬も出始めています。
蓄膿症の漢方薬としても用いられている辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)がおすすめです。
合わせて読みたい
2020-02-04
「副鼻腔炎って市販薬で治せる?」
「おすすめの市販薬を教えてほしい!」
副鼻腔炎におすすめの市販薬や漢方薬、授乳中でも使えるもの、病院の受診目安まで医師が詳しく解説します。
副鼻腔炎は市販薬で治せるの?
急性の初期の副鼻腔炎であれば市販薬でも治る可能性はあります。
しかし、症状が2週間近く続く場合には耳鼻いんこう科を受診しましょう。
副鼻腔炎の主な原因は、鼻の奥の方に膿が溜まって細菌感染が起きていることです。
細菌性の副鼻腔炎特有の匂いがある黄色の鼻水が出ている場合は、鼻の膿を全部取り除いて細菌を出さないと、回復は見込めないでしょう。
アレルギー性の副鼻腔炎は自然に治ることも
近年では花粉のアレルギーによる副鼻腔炎もあります。
アレルギー性の場合、鼻水は粘性がなく、サラサラ垂れてくるのが特徴です。
花粉のアレルギー性の副鼻腔炎であれば、花粉を除去することで自然回復の可能性があります。
しかし、匂いが強く、黄色い膿が出る副鼻腔炎が2週間近く続いているのであれば、耳鼻咽喉科を受診しましょう。
細菌感染の場合は病院へ
細菌感染による副鼻腔炎であれば、飲み薬による抗生物質を用いることが優先されます。
市販薬に抗生物質はありませんので、病院を受診してください。
副鼻腔炎におすすめの市販薬
アレルギーによる場合には、副鼻腔炎だけでなく鼻閉(鼻づまり)も併発している可能性があるため、点鼻薬がおすすめです。
市販の鼻炎薬を使用することで、回復することもあります。
<市販薬例>
アレルギー性副鼻炎の場合…
ナシビンメディ:佐藤製薬
アルガード鼻炎クールスプレーa:ロート製薬
風邪による副鼻炎の場合…
パブロン鼻炎アタックJL:大正製薬
しかし、2週間ほど経っても改善されなければ病院を受診しましょう。
初期の急性副鼻腔炎には漢方薬も
最近では、漢方薬による副鼻腔炎の治療薬も出始めています。
蓄膿症の漢方薬としても用いられている辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)がおすすめです。
市販でも購入しやすくなってきているので、急性副鼻腔炎の初期症状に用いてみるのも良いでしょう。服用しても改善しなければ、慢性の副鼻腔炎です。
<市販薬例>
チクナイン:小林製薬
鼻うがいもおすすめ!
細菌・ウイルス・アレルギー物質などを洗い流すので、副鼻腔炎の際にも行うといいです。
<市販薬例>
痛くない鼻うがいハナノア:小林製薬
授乳中もOKな薬
アレルギー性の副鼻腔炎の場合、アレグラやクラリチンであれば使用可能です。
細菌性の場合には、薬剤の成分が母乳から赤ちゃんにうつる可能性もありますから、病院を受診するようにしましょう。
子どもの場合も大人と同じ薬で大丈夫?
大人用の薬を子どもに使用するのはやめましょう。
アレルギー性であれば子ども用の鼻炎薬、点鼻薬で改善が期待できます。
しかし、黄色い膿や匂いが強い場合には、細菌感染の可能性が高いですので病院を受診しましょう。
市販薬を使っても2週間以上治らないときは病院へ
市販薬を使用して2週間経過しても回復を感じないようでしたら、早期に病院を受診して原因を見つけてもらいましょう。
副鼻腔炎の原因がわかっていない状態で、自分で市販薬を購入して色んな薬使用すると、別の副作用を起こす可能性を増すことになります。
アレルギー性と細菌感染では治療の手段が異なるため、薬の相談を薬剤師にするか、病院を受診して副鼻腔炎の原因を見つけましょう。
耳鼻いんこう科を探す
▼参考
小林製薬
授乳中に安全に使用できると考えられる薬 - 薬効順 – 国立成育医療センター
こんな症状は早く病院へ
副鼻腔炎が悪化している場合、自然に治りにくいです。症状が2週間以上続いているときは、早めに受診しましょう。
副鼻腔炎が悪化すると、症状の慢性化や中耳炎を発症するリスクがあります。
中耳炎は聴力に悪影響を及ぼす恐れがあるため、注意したいものです。
さらに、重症化して髄膜炎(※)を引き起こすケースも稀にあります。放置しないようにしましょう。
※「髄膜炎」…頭蓋骨と脳の間にある「髄膜」という膜に、細菌・ウイルスなどが感染し、炎症を起こす病気。頭痛や嘔吐、錯乱などの症状が現われ、最悪の場合命に関わることもある。
病院は何科?
副鼻腔炎の症状は、耳鼻いんこう科で相談しましょう。
耳鼻いんこう科を探す
合わせて読みたい
2021-08-05
「副鼻腔炎で目が痛い…これはなぜ?」
副鼻腔炎の症状や対処法について、お医者さんに聞きました。
病院の受診目安もご紹介します。
放っておくと重い病気に繋がる可能性もあるので、注意が必要です。
副鼻腔炎で目が痛い…対処法は?
鼻うがいを行う
こまめに鼻をかむ
といった対処が行えます。
ただし、これらの方法はあくまで応急処置です。
副鼻腔炎で目が痛い場合は、重症化している可能性が高いため、医療機関で治療を受けることをおすすめします。
鼻うがいの方法
鼻うがいは市販されている「専用キット」の使用をおすすめします。
溜まった鼻水を洗い流すことで、症状の緩和につながります。
上手に鼻をかむ方法
鼻をかむときは、片方の鼻を軽く押さえて(穴は塞いで)、少しずつ優しくかみましょう。
お風呂場など湿度の高い空間で鼻をあたためて加湿すると、鼻水が出やすくなります。
これはNG!副鼻腔炎で「やってはいけないこと」
鼻をすすったり、鼻をほじったりすると、ウイルスや細菌などが鼻の奥に入ってしまいます。
副鼻腔炎が長引く原因になるため、気をつけましょう。
副鼻腔炎ってどんな病気?
「副鼻腔」と呼ばれる空洞の粘膜に、細菌・ウイルスが感染している状態です。
炎症を起こして膿が溜まるため、膿の混じった鼻水が出ます。
副鼻腔炎の症状
鼻がつまる
黄色や緑色の鼻水が出る
顔面が圧迫されるように痛む
口臭がきつくなる
嗅覚が鈍くなる
副鼻腔炎で、なぜ目が痛くなるの?
副鼻腔に溜まった膿で内部の圧力が上昇し、目が押されるために痛みます。
長引く副鼻腔炎は早く病院へ
副鼻腔炎が悪化している場合、自然に治りにくいです。
症状が2週間以上続いているときは、早めに受診しましょう。
また、目の痛みには副鼻腔炎以外の病気が隠れているケースもあるため、自己判断は危険です。
放置はNG!聴力低下につながることも…
副鼻腔炎が悪化すると、症状の慢性化や中耳炎を発症するリスクがあります。
中耳炎は聴力に悪影響を及ぼす恐れがあるため、注意したいものです。
さらに、重症化して髄膜炎(※)を引き起こすケースも稀にあります。
副鼻腔炎で目が痛むときは、放置しないようにしましょう。
※髄膜炎…
頭蓋骨と脳の間にある「髄膜」という膜に、細菌・ウイルスなどが感染し、炎症を起こす病気。
頭痛や嘔吐、錯乱などの症状が現われ、最悪の場合命に関わることもある。
何科で受診すればいい?
副鼻腔炎の症状は、耳鼻いんこう科で相談しましょう。
耳鼻いんこう科を探す
病院で受ける治療法
副鼻腔炎の治療としては、まず薬物療法を行います。
薬物療法を行っても快方に向かわない場合は、内視鏡で手術することがあります。
医療機関で適切な治療を受けた場合、一般的に2〜3ヶ月程度で治るケースが多いです。
薬物療法
細菌の発育を阻止する薬(抗菌薬)
痰や鼻水を出しやすくする薬
粘膜の炎症を抑える薬
などで治療します
粘膜の炎症を抑える薬には、スプレー式の点鼻薬もあります。
手術
先端にカメラがついている「内視鏡」という機器で、粘膜や副鼻腔にたまった膿を取り除きます。
顔や口を切る手術ではないので、軽症の場合は日帰りも可能です。
ただし、症状が重い場合は、入院が必要になるケースがあります。
耳鼻いんこう科を探す
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター No.37 蓄膿になりやすいのはどういう人?
副鼻腔炎の治療法
薬の処方、点鼻噴霧ステロイド、鼻洗浄を行います。
処方するお薬には、鼻の中の環境を整える「抗菌薬」、痰を出しやすくする「去痰薬」などがあります。
症状によっても異なりますが、2〜3ヶ月程度で治るケースが多いです。
なお、薬物療法で改善が見られない場合には、内視鏡での手術も検討されます。
合わせて読みたい
2021-07-21
「鼻からゼリー状の塊が出た…これは何?」
“塊の正体”をお医者さんが解説します。
副鼻腔炎など、鼻の病気が原因となっているケースもあります。
頭痛や臭い鼻水を伴う方は要注意です。
鼻からゼリー状の塊が出た…これはいったい何?
鼻から出てくるゼリー状の塊は、
血が固まったもの
鼻血と鼻水が混ざったもの
鼻水に膿が混ざったもの
のいずれかであると考えられます。
この症状は大丈夫?病院行くべき?
鼻血が出た後に赤いゼリー状のものが出る場合や、風邪で鼻水が多量に出ていることを自覚している場合は、いったん安静にして様子を見てもいいでしょう。
ただし…
ゼリー状の塊が出る症状を繰り返す
鼻水に異臭がする
頭痛が起こる
という場合は、医療機関で相談しましょう。
病気によって、鼻やその奥の粘膜に炎症が起こり、悪化している可能性が高いです。
炎症が慢性化すると治りが遅くなってしまうため、早めの治療をおすすめします。
鼻からゼリー状の塊が出る2つの原因
鼻からゼリー状の塊が出るのは、
鼻血
副鼻腔炎
といった原因が考えられます。
病気① 鼻血(赤い塊が出る)
血液はすぐに固まるため、鼻血がゼリー状の塊になって出ることがあります。
鼻の中の血管が傷つくことで、出血します。
特に鼻の入口付近にある、血管が多い部分が傷つくと出血しやすいです。
また、鼻粘膜が乾燥していると、鼻血が起こりやすくなります。
鼻血は「どんな人に多い?」
鼻をよく触る人
鼻を強くかむ人
鼻をほじる癖がある人
自分でできる対処法
背筋を伸ばして椅子に座りってください。
両方の小鼻部分をつまんで、10分ほど圧迫しましょう。
病院を受診する目安
上記のセルフケアを2回繰り返しても血が止まらない場合は、医療機関を受診しましょう。
医師による治療が必要です。
病院で受ける治療法
麻酔薬と鼻の血管を閉じさせる薬を染み込ませた綿や発泡スポンジ(鼻腔タンポン)を鼻に詰めて止血します。
通常2〜3日で治りますが、2~4週間かかるケースもあります。
繰り返し出血する場合や出血量が多い場合、硝酸銀を粘膜に塗ったり、レーザーで鼻の中を焼く治療をおすすめすることがあります。
病気② 副鼻腔炎(黄色・緑の塊が出る)
「副鼻腔」とは鼻の穴の奥にある空洞です。
副鼻腔の粘膜に炎症が起こると膿が生じるため、ゼリー状の鼻水が出ることがあります。
「副鼻腔炎」は、風邪や、花粉症などのアレルギーなどがきっかけとなって発症します。
副鼻腔炎の主な症状
鼻がつまる
黄色や緑色の鼻水(膿性鼻水)が出る
発熱する
痰がからむ咳が出る
ほほ、おでこに痛みが出る
頭が痛い
目が痛い
歯が痛い
どんな人に多い?
高齢者
太っている人
喫煙習慣のある人
喘息や慢性気管支炎を患ったことがある人
自分でできる対処法は?
鼻うがい(鼻洗浄)をしたり、市販の点鼻薬を使用すると良いでしょう。
痛みなどがなく、比較的症状が軽い場合は、セルフケアで改善できることがあります。
病院を受診する目安
症状が2週間以上しても改善しない
悪化している
日常生活に支障をきたしている(鼻づまりが気になって集中力が落ちている等)
という場合は、医療機関での治療が必要です。早めに耳鼻いんこう科を受診しましょう。
悪化すると、口臭や嗅覚障害が起こることがあります。
また、感染が脳の周囲の組織に広がり、髄膜炎(※)という合併症を起こすリスクがあります。
※髄膜炎…
頭蓋骨と脳の間にある「髄膜」という部分に、細菌やウイルスなどが感染し、炎症を起こす病気です。
頭痛・発熱・嘔吐などの症状があらわれ、炎症が脳まで達すると意識障害やけいれんが起きます。
病院で受ける治療法
お薬の処方、点鼻噴霧ステロイド、鼻洗浄を行います。
処方するお薬には、鼻の中の環境を整える「抗菌薬」、痰を出しやすくする「去痰薬」などがあります。
症状によっても異なりますが、2〜3ヶ月程度で治るケースが多いです。
なお、薬物療法で改善が見られない場合には、内視鏡での手術も検討されます。
病院は何科?
鼻からゼリー状の塊が出たときは、耳鼻いんこう科を受診しましょう。
早めに受診し適切な治療を受けることで、口臭・嗅覚障害・髄膜炎などの合併症を防ぎやすくなります。
耳鼻いんこう科を探す
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター No.37 蓄膿になりやすいのはどういう人?
MSDマニュアル家庭版 鼻血