なぜ?「足の爪がズキズキと痛い…」よくある5つの原因と対処法。病院は何科?

更新日:2022-08-31 | 公開日:2022-08-31
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なぜ?「足の爪がズキズキと痛い…」よくある5つの原因と対処法。病院は何科?

足の爪がズキズキして痛い…なぜ?

足の爪が痛い原因として考えられる病気について、お医者さんに聞いてみました。

病気の発症の原因・特徴的な症状を、それぞれ詳しく解説していきます。
心当たりのあるものがないか、チェックしてみましょう。

監修者

よこはま港南台形成クリニック

本間有貴先生

経歴

札幌医科大学医学部卒業
横浜市立大学臨床研修医を経て、横浜市立大学形成外科入局
関東労災病院 形成外科
横浜市立大学附属市民総合医療センター 形成外科
横浜市立大学附属病院 形成外科
を経て
平成30年10月より小田原銀座クリニックに勤務
令和2年6月よりよこはま港南台形成クリニックに勤務

足の爪がズキズキと痛い…原因は?

原因

なりやすい人の特徴

①陥入爪

  • 深爪になっている
  • 爪の幅が広い
  • 足に合っていない靴を履いている
  • 足先に負荷をかけている
    (スポーツ・長時間の歩行など)

②爪周囲炎

  • ささくれや深爪・陥入爪がある
  • 過度なネイルアートをしている

③巻き爪

  • 足に合わない靴を履いている
  • 外反母趾(ぼし)になっている

④爪下血腫

  • 爪に重い物を落とした
  • 合わない靴で長時間歩いた

⑤グロームス腫瘍

  • 20~60歳代の女性

足の爪が痛い場合、上記の病気が原因として考えられます。
ここからは、それぞれの病気の対処法や病院に行く目安について、詳しく解説していきます。

原因① 陥入爪(爪周囲の痛み・腫れ・発赤)

「陥入爪」の症状チェック

  • 爪が皮膚に刺さっている
  • 痛みを伴う腫れ・発赤・ほてりがある
  • 爪が刺さっているところに肉芽という赤い盛り上がりができている
医師女性
陥入爪とは、爪が皮膚に刺さって、炎症が起こっている状態です。

「深爪の人」や「指に対して爪の幅が広い人」に起こりやすいです。

痛みを和らげる対処法

医師女性
  • コットン(綿)を詰める
  • テーピングで固定する

赤く腫れていなければ、上記の方法で痛みを緩和することができます。

爪が食い込んでいる部分にコットンを詰める

コットンはたくさん詰め込むと痛みが増すので、米粒大にして少量だけ詰めましょう。
汚れたら新しいものに取り換えてください。

テーピングで固定する

2×6cm程度にカットしたテーピング用のテープを用意します。
痛みが生じている爪の横にテープを貼り、テープを引っ張りながら、足の指にらせん状に巻きつけるようにして固定しましょう。

陥入爪の予防方法

医師女性
指の先と爪の先が同じ高さになるように、四角く切りましょう。

こんな爪切りはNG

  • 爪の白い部分をなくすように丸く切る
  • 爪の角を切る

上記の切り方は陥入爪になりやすいので避けましょう。

陥入爪で強い痛みがあるときは、皮膚科へ

医師女性
陥入爪による強い痛みがあるときは、悪化を防ぐためにも皮膚科で治療を受けましょう。

また、「爪周りの皮膚が赤く腫れている」場合も、放置しないようにしてください。

皮膚科を探す

原因② 爪周囲炎(爪周囲の痛み・腫れ・発赤)

「爪周囲炎」の症状チェック

  • 痛みを伴う腫れ・発赤・ほてりがある
  • 膿(うみ)が溜まる
  • 強い痛みで眠れない
医師女性
爪周囲炎とは、爪周囲の皮膚や皮下組織で炎症が起きている状態です。

爪周囲炎を引き起こす主な原因としては、「深爪」「ささくれ」「過度のネイルアート」などが挙げられます。

爪周囲炎の対処法

医師女性

痛みが生じている部分を冷やすことで、痛みが緩和する場合があります。
化膿している場合は、医療機関で受診するまで毎日泡で優しく洗い、水で洗い流してください。

洗うときは、悪化する恐れがあるため、強く押したり絞ったりしないでください。

爪周囲炎が疑われるときは、早めに皮膚科へ

医師女性
爪周囲炎は、セルフケアのみでは症状が悪化する恐れがあるため、できるだけ早めに「皮膚科」で受診してください。

特に

  • 強い痛みが生じている
  • 膿が溜まっている

などの症状が見られる場合には、放置しないようにしましょう。

皮膚科を探す

原因③ 巻き爪

「巻き爪」の症状チェック

  • 指の先から爪を見たときに、爪の両端が内側に大きくカーブしている
医師女性
巻き爪とは、爪が内側に巻いてしまう状態を指します。

足の裏にかかる力が弱い、足の横から力が加わると発症しやすい傾向にあります。
「足に合わない靴を履いている」・「歩く量が少ない」といった習慣や、「外反母趾(ぼし)」・「爪水虫(爪白癬)」などの病気が原因として挙げられます。

巻き爪の対処法

医師女性
市販のテープ・クリップ・プレートで矯正すると、症状が和らぐことがあります。

ただし、いずれも巻き爪を治すものではないため、矯正器具を外すと、少しずつ元の巻き爪の状態に戻ります。

痛みがあるときは、皮膚科へ

医師女性
痛みを伴う場合は、皮膚科で受診してください。

※巻き爪の治療は基本的に自由診療となります。

皮膚科を探す

原因④ 爪下血腫(内出血が見られる)

「爪下血腫」の症状チェック

  • 爪の下で内出血が起きている
    (爪の色が赤色や紫色に見える)
  • ズキズキ・ジンジンとした痛みを伴う
医師女性
爪下血腫とは、爪の下で内出血を起こしている状態です。

「爪の上に重い物を落とす」「指を強くぶつける」などが発症の主な原因です。
重労働(引っ越し等)やスポーツ(サッカー等)で、爪に刺激を与える機会が多い人によく見られます。

「内出血」や「強い痛み」があるときは、形成外科へ

医師女性

爪下血腫で強い痛みがあるときは、医療機関で受診してください。
爪の下の骨が折れている恐れもあるため、放置はおすすめできません。

また、病院で溜まった血を抜いてもらうと、痛みが和らぎます。
病院は「形成外科」で受診してください。

形成外科を探す

原因⑤ グロームス腫瘍(しこりができる)

「グロームス腫瘍」の症状チェック

  • 強い痛み
    (しこりが5mm程度の大きさでも痛みを伴うケースが多い)
  • 患部を圧迫すると、痛みが強くなる
  • 患部を氷水等で冷やすと、痛みが強くなる
  • しこりが大きくなるにつれて、爪の変形・発赤などの症状が出る
  • 爪の下に青っぽい色の腫瘍ができる
医師女性
グロームス腫瘍とは、手足の指にある血管から腫瘍が発生している状態です。

発症原因は不明ですが、何らかのケガにより発症するケースがあります。
20~60歳代の女性に多い病気です。

グロームス腫瘍が疑われるときは、形成外科へ

医師女性

グロームス腫瘍の主な治療法は、手術による腫瘍摘出です。
症状に心当たりがあるときは、形成外科で相談しましょう。

形成外科を探す

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※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。

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