【お医者さんに聞く】40代で「夜中に何度も目が覚める」原因は更年期?

更新日:2023-01-17 | 公開日:2022-05-30
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【お医者さんに聞く】40代で「夜中に何度も目が覚める」原因は更年期?

夜中に何度も目が覚める…
もしかして、何かの病気?

40代に多い「夜中に何度も目が覚める」症状について、お医者さんに聞いてみました。

うつ病・睡眠時無呼吸症候群といった考えられる病気も解説します。
対処法も載せているので、夜にぐっすりと眠りたい方は要チェックです。

監修者
荒牧 竜太郎 先生

荒牧内科
院長

荒牧 竜太郎先生

経歴

福岡大学病院
西田厚徳病院
平成10年 埼玉医科大学 卒業
平成10年 福岡大学病院 臨床研修
平成12年 福岡大学病院 呼吸器科入局
平成24年 荒牧内科開業

40代に多い「夜中に何度も目が覚める」原因

医師男性

40代の方が夜中に何度も目が覚める場合、

  • ストレス
  • ホルモンバランスの乱れ

が原因となっていることが多いです。

40代は、仕事での責任が重くなったり、子どもの教育費の負担が大きくなったりと心配事が増える時期です。
慢性的にストレスを感じていると、就寝時にも緊張が解けなくなり、眠りが浅くなる方もいます。

「体が熱い」場合は、更年期症状の可能性が高い

 

40代は更年期に差し掛かる時期でもあり、男女問わずホルモンバランスが乱れやすくなってきます。

女性ホルモン・男性ホルモンが減少すると、自律神経が乱れて「ほてり」「発汗」などの症状が生じます。

それらによって深い睡眠が妨げられることで、夜中に頻繁に起きてしまう場合もあります。

試してみよう!“眠りを深くする”対策

  • 就寝・起床時間を一定にする
  • 日中に太陽の光を浴びる
  • 午後に軽く汗ばむ程度の運動をする
  • 就寝の2〜3時間前に、ぬるめのお風呂にゆっくり入る
  • 趣味の時間を作る
  • 就寝前にパソコンやスマートフォンを使用しない
  • 夕方以降にカフェイン(コーヒー・紅茶など)をとらない
  • 寝酒をしない
医師男性

自律神経を整えたり、睡眠を阻害するものを控えたりすると、眠りが深くなりやすいです。

夜中に目覚めてしまう方は、上記の対策を試してみるとよいでしょう。

特に不規則な生活は、更年期の症状を悪化させやすいです。
起床時間・就寝時間を一定にし、生活リズムが崩れないように注意しましょう。

「適度な運動」や「趣味の時間の確保する」などで、ストレスを発散させることも大切です。

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不眠症には「病気が隠れている」ことも

医師男性

夜中に何度も目が覚める症状が続く場合は、

  • うつ病
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • 周期性四肢運動障害

などの病気が隠れているケースもあります。

それぞれの主な症状や対処法を解説するので、心当たりがないかチェックしてみましょう。

眠りが浅くなる病気① うつ病(気分の落ち込み・不安)

「うつ病」の主な症状 

  • 寝付けない
  • 夜中に何度も目が覚める・明け方に目が覚めて眠れなくなる
  • 気分が落ち込む
  • 楽しかったことが、楽しくなくなった
  • 食欲や体重が減った、もしくは増えた(※)
  • 焦りを感じる
  • 疲れやすい
  • 集中力が下がる
  • 自分を責めたり、価値がない人間だと思ったりする
  • 自分の体を傷つけたり、死にたいと思ったりする

※体重減少の目安は、1ヵ月のうちに元の体重の5% 以上

医師男性

うつ病は、気分の落ち込みがひどくなり、生活を送るのがつらくなってしまう病気です。

上記のような症状に5つ以上該当し、それらが2週間以上ほとんど毎日続く場合、うつ病が疑われます。

夜中に何度も目が覚めるのは、うつ病の症状の一つです。

また、不眠や睡眠不足が続くことで、うつ病につながることもあります。

うつ病かも…どうすれば?

医師男性

早めに「精神科」で受診しましょう。

放っておくと状態が悪化し、生活に支障が出るだけでなく、治療が長期化するリスクもあります。

精神科を探す

眠りが浅くなる病気② 睡眠時無呼吸症候群(大きないびきをかく)

「睡眠時無呼吸症候群」の主な症状 

  • 周囲の人から「いびき」や「無呼吸」を指摘される
  • 夜間の睡眠中によく目が覚める(息苦しくなって目覚めることもある)
  • 起床時に、頭痛や体がだるい感じがする
  • 日中に眠気がある
医師男性

睡眠時無呼吸症候群とは、寝ているときに呼吸が止まったり、浅くなったりすることを繰り返す病気です。

呼吸が苦しくなるため、夜中に目が覚めてしまいます。

特に肥満傾向の人・扁桃腺が大きい人は、気道が塞がれやすいことから、睡眠時無呼吸症候群を発症しやすいです。

睡眠時無呼吸症候群かも…どうすれば?

医師男性
  • 横向きに寝る
  • いびき用の「マウスピース」を付ける

といった対策をとると、気道が確保されて改善するケースもあります。

ただし、改善がみられないときは、「呼吸器内科」で相談しましょう。
放置すると、睡眠中に体が低酸素状態になることにより、心臓の病気の発症につながる恐れもあります。

呼吸器内科を探す

眠りが浅くなる病気③ 周期性四肢運動障害(就寝中に体がピクピク動く)

「周期性四肢運動障害」の主な症状

  • 夜中に目が覚める
  • 睡眠中に脚や腕がピクピク繰り返し動く・跳ねる
医師男性

周期性四肢運動障害とは、睡眠中に腕・足が無意識に動いてしまう病気です。

体が動くことによって、眠りが浅くなったり、目が覚めてしまったりします。

原因ははっきりとわかっていませんが、貧血の人・カフェインをよくとる人・運動不足の人などに見られやすいと考えられています。
「抗精神薬」の服用が発症のキッカケとなるケースもあります。

周期性四肢運動障害かも…どうすれば?

医師男性
  • 「ビタミンC」や「鉄」を多く含む食品をとる
  • カフェインの摂取を控える
  • タバコを控える

といった対策をとると、症状が和らぐことがあります。

特に、カフェインを多く含む「コーヒー」「紅茶」「栄養ドリンク」などは控えた方がよいでしょう。

「不眠症」が疑われるときは、病院で相談を

こんな症状はありませんか?

  • 熟睡できず、十分に疲れが取れない
  • 夜中に何度も目が覚める
  • 起床したい時間よりも2時間以上早く目が覚める
  • 眠っているはずなのに、よく寝たという満足感がない
医師男性

上記のような症状が週2回以上あり、それが1ヶ月以上続いているのであれば、「不眠症」が疑われます。

「不眠症かもしれない」と思うときは、一度病院で診察を受けましょう。

夜中に何度も目が覚めることで、日中の眠気が強くなってしまい、仕事に影響が出ることもあります。

また、睡眠不足で体に負荷がかかると、病気を発症しやすくなるだけでなく、突然死のリスクもあります。
眠りが浅い症状でお困りのときは、早めに治療を受けるようにしましょう。

病院は何科?

医師男性
「夜中に何度も目覚める」という症状は、まず「内科」で相談するとよいでしょう。

※症状によって、適切な診療科を紹介されることもあります。

内科を探す

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