夜中に何度も目が覚める…
40代男性の場合、どんな原因が考えられる?
ストレス・男性更年期障害など、眠りが浅くなる原因を解説します。
対処法・病院に行く目安なども載せているので、夜にぐっすり眠りたい方は必読です。
監修者
経歴
福岡大学病院
西田厚徳病院
平成10年 埼玉医科大学 卒業
平成10年 福岡大学病院 臨床研修
平成12年 福岡大学病院 呼吸器科入局
平成24年 荒牧内科開業
なぜ?40代男性に多い「夜中に何度も目が覚める…」原因
最近、夜中に何度も目が覚めてしまいます…。
(40代男性)
40代男性で「夜中に何度も目が覚める」場合、生活習慣の乱れ・ストレスの影響がよくある原因として考えられます。
40代の男性の場合、
- 仕事のストレス
- 運動不足
- 寝酒の習慣
- 夕方以降にカフェインを多くとる
- 夕食の時間が遅い・夜食をとっている
- 入眠時間にばらつきがある
- 寝る直前までパソコン・スマートフォンを使用している
といった原因で眠りが浅くなりやすいです。
40代の男性は、仕事で大きな責任を担うことが多く、慢性的なストレスを抱えやすいものです。
就寝中も緊張状態が続いてしまうと、「夜中に何度も目が覚める」という症状が起こる場合があります。
また、ストレス以外の原因としては、「男性更年期障害」「睡眠時無呼吸症候群」といった病気による不眠症も考えられます。
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2023-01-17
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今すぐ寝たいときは「漸進的筋弛緩法」を試してみよう
最近寝つきが悪くて困っています。
明日も仕事で朝早いのに…。すぐに眠れる方法ってないのでしょうか?
眠れないときには、「漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう)」がおすすめです。
意識的に筋肉の緊張と弛緩(緩める)を繰り返すことで、体と心の緊張をほぐしていきます。
体全体がリラックスするので、スムーズな入眠に繋がりますよ。
漸進的筋弛緩法のやり方
まずは楽な姿勢で座ります。
その後、体の各部位の「筋肉を緊張させる⇒脱力する」という行為を2回ずつ繰り返していきます。
手・腕
頭部(額・目・顎)
首肩まわり
上半身(胸・お腹)
足
の順に行いましょう。
大切なのは、緊張した筋肉が緩んでいく感覚を意識することです。
ここからは詳しい手順を解説していきますので、ぜひ実践してみてください。
※漸進的筋弛緩法の注意点※
漸進的筋弛緩法は、著しく体力が低下している方や治療中の疾患・ケガのある方が行うと、不快感が生じたり、症状が強くなったりする可能性があります。特に現在通院中の方は、必ずかかりつけ医に相談してから実践するようにしましょう。
1. 手・腕の筋弛緩
▼手の筋弛緩のやり方
椅子やベッドで楽な姿勢で座り、目を閉じる。
右の拳を、体を痛めない程度に、少し強めに握る。
指と腕の力を抜いていく。
①~③を2回繰り返す。
左手も同様に行う。
▼腕の筋弛緩のやり方
右腕の肘を曲げて力を入れる。
腕をゆっくり伸ばして、緊張を緩める。
緊張のある状態とない状態の違いを感じながら、リラックス感を深める。
①~③を2回繰り返す。
左腕も同様に行う。
目を閉じるのが不安な人は、開いたままでも構いません。
「力を入れたときの緊張」と「脱力するときの弛緩」の違いを味わうようにしましょう。
2. 頭部(額・目・顎)の筋弛緩
▼額の筋弛緩のやり方
額にシワを寄せるようにして力を入れる。さらに力を入れる。
だんだんと額の力を抜く。額全体のシワがなくなっていくことをイメージする。
①~②を2回繰り返す。
▼目の筋弛緩のやり方
目を強く閉じる。目やまぶた以外の部分に力が入らないようにする。
目を閉じたまま、力を抜いていく。
①~②を2回繰り返す。
▼顎の筋弛緩のやり方
歯を食いしばる。
顎を固めて、唇も強く閉じる。
だんだんと力を緩めて顎と口をリラックスさせる。
①~③を2回繰り返す。
額・目・顎の筋弛緩トレーニングを行うことで、顔全体が自然とゆったりして、表情がリセットされます。
顔の筋肉を滑らかにして、穏やかな気持ちを味わいましょう。
3. 首肩まわりの筋弛緩
▼首の筋弛緩のやり方
首をできるだけ後ろに曲げて、首の緊張を感じる。さらに強く緊張させる。
ゆっくりと首を楽な位置に戻す。
①~②を2回繰り返す。
▼肩の筋弛緩のやり方
肩をすくめて上にあげる。
さらに肩を上にあげながら、胸を開くように肩を開く。
ゆっくりと肩の緊張を緩める。
①~③を2回繰り返す。
リラックス感が、顔・腕・肩・背中に染み渡るのを感じましょう。
4. 上半身(胸・お腹)の筋弛緩
▼胸の筋弛緩のやり方
楽に呼吸を続ける。息を吐くとき、体全体が緩んでいくことを感じる。
深く息を吸う。
しばらく息を止めて緊張を感じる。
ゆっくりと胸の緊張を緩めて、息を吐きだす。
自然に呼吸しながら、体全体をゆったりさせる。
①~⑤を2回繰り返す。
▼お腹の筋弛緩のやり方
腹筋に力を入れてお腹を固くする。
力を抜いて腹筋を緩める。
①~②を2回繰り返す。
5. 足の筋弛緩
両足をつま先まで精いっぱい伸ばして、足を突っ張る。
同時に足全体とおしりにも力を入れる。
ゆっくりと自然に足の力を抜く。
①~③を2回繰り返す。
全部終わったら、大きく深呼吸をします。ゆっくりと長い深呼吸をして、リラックス感を味わいましょう。
最後にもう一度深呼吸をして、体全体の筋肉をゆったりさせます。
全身の筋肉が緩んだら、5~1までの数字を心の中で数えてください。1まで数えると、頭がすっきりして気分爽快になります。
眠気が強い方は、そのままお休みください。
毎日の習慣にすると効果的!
漸進的筋弛緩法は、初めてすぐには効果を実感しにくい可能性があります。
まずは1週間続けてみることをおすすめします。
効果を感じた場合もすぐにやめるのではなく、毎日の習慣にして、できるだけ長く続けるといいですよ。
▼動画による解説はこちら
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深く眠るための「8つの対処法」
- 就寝・起床時間を一定にする
- 日中に太陽の光を浴びる
- 午後に軽く汗ばむ程度の運動をする
- 就寝の2〜3時間前に、ぬるめのお風呂にゆっくり入る
- 1日の中で「自分の好きなことをする時間」を作る
- 就寝前にパソコン・スマートフォンを使用しない
- 夕方以降にカフェイン(コーヒー・紅茶など)をとらない
- 寝酒をしない
生活リズムを整えて、できるだけリラックスするように心がけると、夜間に目覚めにくくなります。
特に「適度な運動」「趣味の時間の確保」「お風呂でゆっくりする」などは、ストレスの発散につながります。
こんな症状が続いたら病院へ!
- 熟睡できず、十分に疲れが取れない
- 夜中に何度も目が覚める
- 起床したい時間よりも2時間以上早く目が覚める
- 眠っているはずなのに、よく寝たという満足感がない
- 日中の倦怠感・意欲低下・集中力低下・食欲低下を感じる
上記の症状が週2回以上、1ヶ月以上続く場合は、「不眠症」になっている可能性があります。
早めに医療機関に相談してください。
不眠の症状のみで、原因がわからない場合は「内科」を受診するとよいでしょう。
内科を探す
不眠症に「病気が隠れている」ことも
40代の男性で「夜中に何度も目が覚める」症状がなかなか改善しない場合、
- 男性更年期障害
- うつ病
- 睡眠時無呼吸症候群
- 周期性四肢運動障害
などの病気も疑われます。
病名
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どんな病気か
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主な症状
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男性更年期障害
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加齢に伴う男性ホルモンの減少により起こる心身の不調。40代以降の男性に見られる。
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不眠/無気力/集中力の低下/倦怠感/イライラする/性欲低下/頭痛/めまい等
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うつ病
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気分の変動によって日常生活に支障をきたす「気分障害」の一つ。憂鬱な気分が続き、さまざまな意欲(食欲・睡眠欲・性欲など)が低下する。
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不眠/食欲低下/性欲低下/自分を傷つけたい・死にたいと感じる/倦怠感/頭痛/肩こり/動悸/めまい等
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睡眠時無呼吸症候群
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睡眠中に呼吸が止まったり、浅くなったりすることを繰り返す病気。睡眠中に体が低酸素状態になり、心臓・血管系の病気や生活習慣病につながる恐れもある。
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睡眠の途中で起きる/大きないびき/日中の眠気/集中力の低下/慢性的な疲労感等
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周期性四肢運動障害
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睡眠中に脚や腕がピクピク繰り返し動いたり、跳ねたりすることで目が覚めてしまう状態。
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睡眠の途中で起きる/睡眠中に脚や腕がピクピク動く・跳ねる等
|
それぞれの病気について詳しく解説するので、心当たりがないかチェックしてみましょう。
病気① 男性更年期障害(40代以降に発症しやすい)
「男性更年期障害」で起こりやすい症状
- 不眠
- 無気力
- 集中力の低下
- イライラする
- 倦怠感
- 性欲低下
- 頭痛
- めまい
など
男性更年期障害は、男性ホルモン(テストステロン)の低下によって生じる心身の不調です。
40歳以降から見られることが多く、「夜中に目が覚める」という症状が出るケースもあります。
男性更年期障害かも…どうすれば?
テストステロンを増やすために、
- 筋トレを習慣づける
- タンパク質を積極的にとる(肉・魚・大豆製品など)
といった対処をおすすめします。
セルフケアで不調が改善されず、日常生活に影響が出ている場合は、病院を受診してください。
まずは、「泌尿器科」で受診するとよいでしょう。
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2018-10-31
「更年期障害」は、女性だけでなく男性にも発症することがあるのです。
男性ホルモンの分泌が減少し始める40歳以降なら、誰でも更年期障害になり得るといわれています。
この記事では、男性の更年期障害の対策方法を詳しく解説します。
男性の更年期4つの対策
男性の更年期障害の予防には、男性ホルモンの分泌量を増やすことが大切です。
男性ホルモンを増やすために、
良質な睡眠をとる
ストレスをため込まない
下半身の筋肉を動かす
競争心を持つ
といった対策をおすすめします。
その① 良質な睡眠をとる
男性ホルモンの分泌量は一定ではなく、日内変動します。
分泌量が多いのは寝ている時なので、睡眠が十分とれていないと、男性ホルモンの分泌量が少ない状態が続いてしまいます。
良質な睡眠をとれるよう、
眠る前に「カフェインを含む飲み物」は避ける
眠る1時間前には、スマホやテレビを控える
入浴・食事は眠る2時間前ほどに済ませておく
といった点を心掛けて、体を眠るモードに切り替えましょう。
その② ストレスをため込まない
過剰なストレスは「男性ホルモンを生成する能力」を低下させます。
できるだけストレスはためず、自分なりのやり方でストレスを解消してください。
1日のストレスは、その日のうちに解消しましょう。ストレスの原因を特定して解決法などを考え、終わったら気持ちを切り替えましょう。
また、ストレスを受けていると体が冷えやすくなります。
お湯を張ってゆっくりと入浴をしましょう。また、食事は好きなものをとってリラックスしてください。
少しであれば、眠る前のお酒も良いでしょう。(深酒は、眠れなくなり寝不足の原因となるのでNGです。)
その③ 下半身の筋肉を動かす
下半身の筋肉を動かす運動をすると、男性ホルモンの分泌量が増加するといわれています。
主にももの筋肉(大腿筋)や、ふくらはぎの筋肉(下腿筋)を動かすと効果的です。
エレベーターやエスカレーターはなるべく使わず、階段を上り下りする
歩くときは早歩きにする
スクワットなどの筋力トレーニングを毎日続ける
など簡単にできることから始めてみましょう。
その④ 競争心を持つ
他者と競い合うと男性ホルモンの分泌量が増えるといわれています。
競うのはスポーツでもいいし、ゲームでも構いません。
仕事の場合ですと、「他者への競争心」を「自分の目標」に変換することで、やる気もみなぎり男性ホルモンの分泌量が増加するといわれています。
ただし、人を妬んだり、羨ましがって、必要以上に競争心を強く持つのはストレスとなります。
目標があるのは良いことですが、高い目標がある場合はそれまでに小さな目標を区切って作るようにしましょう。
おすすめの食べ物・飲み物
卵、魚、肉、大豆などはタンパク質が豊富で、男性ホルモンの強化に役立ちます。
これらは、単品で摂取するよりも多くのビタミン、ミネラルとともに摂取することで働きが高まります。単品摂取は避け、バランスよく食事を摂るようにしましょう。
おすすめのサプリ
プロテイン、亜鉛などがおすすめです。
「命の母」って男性にも有効?
「命の母」は、女性ホルモンが影響する更年期障害に対してのものなので、男性が使用して有効かはわかっていません。
ただし、生薬など様々な栄養素を複合的に配合しているので、体のために摂取するのは問題ありません。
こんなときどうする?①「イライラが止まらない」
まず、息を深く吸い、長く吐き出すといった深呼吸を行ってみましょう。
呼吸を整えることに集中してイライラを回避することができます。
イライラしている時は呼吸が浅くなり、脳に酸素が回っていないことが多いです。
こんなときどうする?②「疲れやすくて、動きたくない」
だるい時は、まず呼吸を深くし、少しずつ体を動かしてみましょう。
ある程度動き出すと体の血流が良くなって、動きやすくなります。
トイレに行く
窓を開けて外の空気を吸う
机の上をかたづける
床に落ちているゴミを拾う
など、動き始めは些細なもので構いません。
体が動く軌道に乗ったら、軽い散歩をしてみることから始めましょう。
更年期障害は、治療で治る?
男性の更年期障害による体の不調・心の不調は、治療で改善を図ることも可能です。
病院で受けられる治療
発汗 ・ほてり ・睡眠障害 ・関節などの症状が重いときは、男性ホルモン(テストステロン)補充療法が行われます。
男性ホルモンを注射で直接血液に補充するので即効性があり、効果的です。
テストステロン製剤注射は保険適用の治療法で、2~4週間に一度、お尻や腕に注射をします。
(※保険が適用できない場合もあります)
ホルモン補充療法の「デメリット」と「その対策」
テストステロンを使用すると、精巣機能が低下することがあります。
子供ができにくくなるリスクがあるため、将来的に子供をほしいと思っている人には、テストステロンに替わるhCG(ヒト絨毛性性腺刺激)ホルモンを注射し、男性ホルモンの分泌を促すこともあります。hCGは精巣に働きかけ、精子形成を促進するホルモンです。
また、男性ホルモンには造血作用があり、テストステロンやhCGホルモンの投与量が多いと、多血症で脳梗塞を発症する恐れがあります。
そのため、治療中は定期的な血液検査が必要になります。
飲み薬の処方されるケースも
検査の結果、男性ホルモン値(フリー・テストステロン値)がさほど低くなかったり、症状が軽度だったりするときには、飲み薬が処方されることがあります。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などの漢方薬が処方されることもあります。
また、不安症やうつ症状がみられるときは、抗不安薬や抗うつ薬が処方されます。
病院は何科?
泌尿器科で相談できます。
ただし、精神的な症状が強い場合は心療内科・精神科の受診をおすすめします。
受診前には、
いつ頃から症状があるか
どのような症状があるか
つらいことは何か
などをまとめておき、伝えられるようにしておきましょう。
泌尿器科を探す
精神科を探す
病気② うつ病(気分の落ち込み・不安)
「うつ病」で起こりやすい症状
- 眠れない、もしくは眠りすぎる
- 気分が落ち込む
- 楽しかったことが、楽しくなくなった
- 行動が遅くなったり、焦りを感じたりする。
- 疲れやすい
- 集中力が下がる
- 自分を責めたり、価値がない人間だと思ったりする
- 自分の体を傷つけたり、死にたいと思ったりする
など
うつ病とは、気分の落ち込みが長期的に続いてしまう状態を指します。
うつ病では、「寝付けない」「夜中に何度も目が覚める」「明け方に目が覚めて眠れなくなる」などの睡眠障害を伴うことが多いです。
うつ病かも…どうすればいい?
早めに「精神科」で受診しましょう。
放っておくと状態が悪化し、生活に支障が出るだけでなく、治療が長期化するリスクもあります。
精神科を探す
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2020-07-08
最近夜中に目が覚めてしまう…。
何度も目が覚めて寝不足が続いている…。
もしかしてうつ病のせい?
うつ病と夜中に目が覚めてしまうことの関係を、お医者さんに聞きました。
何度も目覚めるのは、うつ病のサイン?
夜中に何度も目が覚めるのは、うつ病のサインのひとつです。
うつ病では
・寝付けない
・夜中に何度も目が覚める
・明け方に目が覚めて眠れなくなる
などの睡眠障害があることが多いです。
うつ病の他、自律神経失調症の場合も夜中に目が覚めるなどの睡眠障害がみられます。
また、何度も目が覚める症状が1ヵ月以上続く場合には、不眠症の可能性もあります。不眠症がうつ病を招いたり、うつ病の症状を悪化させるケースもあります。
うつ病や自律神経失調症は、発症しているのかしていないのかを明確に線引きできる疾患ではありません。
次のチェックリストを参考に、ご自身の状態を確認してみましょう。
うつ病の症状チェックリスト
次のような症状が5つ以上該当し、それらが2週間以上ほとんど毎日続く場合には、うつ病の可能性が高くなります。
気分が落ち込む
楽しかったことが、楽しくなくなった
食欲や体重が減った、もしくは増えた※
眠れない、もしくは眠りすぎる
行動が遅くなったり、焦りを感じたりする。
疲れやすい
集中力が下がる
自分を責めたり、価値がない人間だと思ったりする
自分の体を傷つけたり、死にたいと思ったりする
※体重減少の目安は、1ヵ月のうちに元の体重の5% 以上です
※上記の症状は、自律神経失調症にも共通するものがあります。
こんなときは、迷わず受診しよう!
上記のチェックリストにある症状が2週間以上ほほ毎日続くようであれば、一度病院で診てもらうとよいでしょう。
何科を受診する?
「うつ病かもしれない」と感じたら、心療内科または精神科を受診しましょう。
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「夜中に目が覚める」症状を放置すると…
夜中に目が覚める症状を放っておくと、良質な睡眠がとれないことで、心や体に不調があらわれることがあります。
例えば、やる気や集中力、注意力、判断力などが下がり、勉強や仕事、日常生活や人間関係にも影響が出る可能性があります。
食欲がなくなり、食事量が減ってしまうと、栄養不足になり、身体の免疫力も下がってしまいます。倦怠感やイライラ、めまいなどを起こすこともあります。
うつ病や不眠症になった場合は、医療機関での専門的な治療をした方がよいでしょう。不調の状態のまま放っておくと、状態がさらに悪くなり生活に支障が出るだけでなく治療も長期化する可能性もあります。
早期受診のメリット
早期に病院を受診すると、早い段階で適切な治療をうけることにより、症状が楽に改善されたり、重症化することを防いだりできます。
症状があると感じている場合は、なるべく早めに病院を受診しましょう。
心療内科や精神科を受診するのは、ハードルが高いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、重く考えず、気軽にご相談ください。
▼参考
うつ病症状の捉え方 日本医学会
http://jams.med.or.jp/symposium/full/129045.pdf
厚生労働省 知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス総合サイト こころの健康や病気、支援やサービスに関するウェブサイト
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_depressive.html
わかりやすい病気のはなしシリーズ19 自律神経失調症
https://www.japha.jp/doc/byoki/019.pdf
厚生労働省 e-ヘルスネット[情報提供] 不眠症
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-001.html
病気③ 睡眠時無呼吸症候群(大きないびきをかく)
「睡眠時無呼吸症候群」で起こりやすい症状
- 睡眠の途中で起きる
- 大きないびき
- 日中の眠気
- 集中力の低下
- 慢性的な疲労感
など
睡眠時無呼吸症候群の人は、寝ている間に呼吸が止まることで、夜中に何度も目が覚めてしまいます。
気道が塞がることで発症する病気です。
肥満傾向の人・扁桃腺が大きい人などに見られる傾向があります。
睡眠時無呼吸症候群かも…どうすれば?
といった対策をとると、気道が確保されやすくなります。
ただし、改善がみられないときは、「呼吸器内科」で相談しましょう。
睡眠時無呼吸症候群を放置すると、生活に支障が出るだけでなく、心筋梗塞の発症につながる危険性もあります。
呼吸器内科を探す
病気④ 周期性四肢運動障害(寝ている間に体がピクピク動く)
「周期性四肢運動障害」で起こりやすい症状
- 睡眠の途中で起きる
- 睡眠中に脚や腕がピクピク動く・跳ねる
寝ているときに脚や腕がピクピク動く方は、「周期性四肢運動障害」の可能性があります。
貧血の人・カフェインをよくとる人・運動不足の人等に見られやすい病気です。
「抗うつ剤」など、特定の薬の服用が発症のキッカケとなるケースもあります。
周期性四肢運動障害かも…どうすれば?
- 「ビタミンC」や「鉄」を多く含む食品をとる
- カフェインの摂取を控える
- タバコを控える
といった対策をとると、症状が和らぐことがあります。
日中の眠気がひどいときは、まず「内科」で相談を
夜中に何度も目覚めることで、
など日常生活に支障が出ている場合には、内科での相談をおすすめします。
不眠の状態が長期間続くと、やる気・集中力・判断力などが下がり、仕事や人間関係にも影響が出る可能性があります。
また、体に負荷がかかって病気を発症しやすくなったり、突然死につながったりすることもあります。
「眠りが浅い」という症状でお困りのときは、早めに医療機関に相談しましょう。
内科を探す
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2021-08-23
「2時間おきに目が覚めてしまう…これはなぜ?」
原因となる病気には、睡眠時無呼吸症候群や更年期障害などが考えられます。
ご自身の症状に当てはまる部分がないか、チェックしましょう。
「2時間おきに目が覚める」のは病気サイン?
2時間おきに目が覚めるという症状が、病気のサインになっていることもあります。
病気が隠れている場合、
脳の目覚めを制御する部分に異常が起こっている
呼吸が浅くなっている
といった原因が考えられます。
ただし、浅い眠りは「加齢」や「寝る前の飲酒」などによっても起こります。
そのため、2時間おきに目が覚めるからといって、病気であるとは言い切れません。
病気かどうか、どう判断する?
寝る前に飲酒をした
日中に昼寝をした
などの原因に心当たりがある場合は、病気の心配はほぼありません。
こんなときは病院で相談を
ただし、これといった原因がないのに「毎日のように途中で目が覚めてしまう」という人は要注意です。
体に何らかの不具合が起きていると考えられるため、医療機関の受診をおすすめします。
特に、
日中の眠気が強い
日中に身体を動かしているのに、眠りが浅い
不眠によって仕事に影響が出ている
イライラする
などの症状がある場合は、早めに受診しましょう。
睡眠不足の蓄積によって、体調を大きく崩してしまうこともあるため、放置はNGです。
病院は何科?
2時間おきに目が覚める症状は、まず内科で相談しましょう。
内科を探す
夜中に何度も目が覚める2つの病気
夜中に何度も目が覚める場合、
睡眠時無呼吸症候群
更年期障害
などの病気が考えられます。
病気① 睡眠時無呼吸症候群
眠っている最中に気道が塞がって、息が止まったり、呼吸が浅くなったりする病気です。
呼吸が苦しくなることで、夜間に何度も起きてしまいます。
こんな症状はありませんか?
睡眠中に10秒以上の無呼吸
大きな音のいびき
無呼吸で苦しくなり何度も目が覚める
起床時にスッキリと起きられない
※睡眠不足によって、集中力の低下・気分の落ち込みを発症するケースもあります。
睡眠時無呼吸症候群の原因
肥満や生活習慣病(糖尿病、高脂血症)などが挙げられます。
また、舌の付け根が大きすぎることで気道が塞がり、発症するケースもあります。
自分でできる対処法は?
ダイエット(肥満の場合)
就寝前の飲酒をやめる
禁煙
横向きに寝る
といった対処法があります。
ただし、ご自身での対処が難しい場合は、医療機関の受診をおすすめします。
睡眠時無呼吸症候群を放置すると、慢性的な睡眠不足となります。
日中の異常な眠気によって仕事に支障が出たり、運転での居眠り事故を起こしたりする恐れがあるため、注意したいものです。
病院は何科?
睡眠時無呼吸症候群を疑うときは、内科を受診しましょう。
医療機関では、
体重の減量(肥満の場合)
CPAP療法
マウスピース治療
手術(扁桃腺肥大の場合)
といった方法で治療を行います。
「CPAP療法」…専用の機器で鼻から空気を送り込み、睡眠時の呼吸を改善させる治療方法です。
内科を探す
病気② 更年期障害
閉経に伴って女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が低下すると、眠りが浅くなることがあります。
こんな症状はありませんか?
寝つきが悪い
体がほてる、発汗する
肩こり、頭痛
動悸、息切れ
イライラする
更年期障害の原因
閉経に伴うホルモンバランスの変化が原因です。
45~55歳ごろの女性に発症しやすい傾向があります。
自分でできる対処法は?
日中に体を動かす
半身浴で体を温める
といった対処法があります。
適度に体を動かすことで、疲労が溜まり、深く眠りやすくなります。
セルフケアで改善が見られないときは、医療機関で相談すると良いでしょう。
病院は何科?
更年期障害は、婦人科で治療を受けられます。
更年期障害の治療法には、
漢方薬を使った治療
ホルモン補充療法
などがあります。
イライラなどの精神症状が強い方には、向精神薬が処方されることもあります。
婦人科を探す
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
公益社団法人日本産科婦人科学会 更年期障害