大人の虫歯治療「怖い…麻酔してほしい」お医者さんに伝える方法。無痛治療についても

「虫歯治療が怖い…」
「痛みを感じたくないから麻酔をしてほしい」

麻酔を希望する際の伝え方を歯医者さんに聞いてみました。
歯科で行われる「無痛治療」についても詳しく解説します。

監修者

歯科医

菊地 由利佳先生

経歴

歯は健康に欠かせません。美味しいものを食べる・会話をする・美しい表情を保つ…、健康な歯は人生の質を高めます。歯の正しい知識を知って、より健康な日々を手に入れましょう。

歯医者さんが「麻酔をしてくれない」ことがあるのはなぜ？

歯医者さんに行っても、麻酔をしないことがあるので不安です。

どういうときは、麻酔をしないのですか？

治療での強い痛みが予想される場合には、患者さんから伝えなくとも麻酔の導入が行われます。

一方で、軽度の症状に麻酔をしないことがあります。
「歯を削る治療」「歯石取り」などで強い痛みを感じにくいからです。
例えば

• 軽度の虫歯
• 軽度の歯周病
• 妊娠中
• 薬剤にアレルギーがある

上記に当てはまる人には、麻酔を導入しないことがあります。

少しの痛みも嫌だから、麻酔してほしい…！

患者さんの希望がある場合は、軽度であっても麻酔の導入が検討されます。

麻酔を希望する場合は、治療が始まる前に「麻酔をしてほしい」旨を伝えましょう。

希望を伝えると、患者さんの病歴・アレルギーの有無などを考慮したうえで、麻酔の導入を検討してもらえます。治療目的であれば、麻酔も保険適用となります。

「できるだけ痛みを感じたくない」患者さん自身ができること

• リラックスして力を抜く
• 他のことを考える
• 耳栓をする

といった方法で、痛みを感じにくくなる場合があります。

「痛くない」治療は、“早期発見・早期治療”にかかっている

虫歯は悪化すればするほど、治療に痛みを感じやすくなります。
そのため、痛みが苦手な人はなおのこと、早期発見・早期治療が大切です。

「削る時の痛みが怖い」どんな対処をしてもらえる？

歯科治療では通常、注射による「局所麻酔」で痛みの軽減を図ります。

ただし、恐怖心が強い人には、静脈から麻酔を点滴して“眠ったような状態”にさせることもあります（静脈内鎮静法）。

歯医者さんの「無痛治療」ってなに？

「無痛治療」とはその名の通り、痛みを感じにくくさせる治療方法です。

無痛治療の方法には

1. 浸潤麻酔・伝達麻酔（麻酔注射）
2. 表面麻酔
3. 笑気麻酔
4. 静脈内鎮静法
5. 全身麻酔

があります。
それぞれ詳しく解説していきます。

①　浸潤麻酔・伝達麻酔（麻酔注射）

「浸潤麻酔」は、痛みをとりたい部分に注射する最も一般的な麻酔方法です。

「伝達麻酔」は、口の奥の太い神経に麻酔薬を作用させ、舌や口唇を含む広範囲を麻痺させる方法です。
下顎の奥歯など「麻酔が効きにくい部分」に、湿潤麻酔と併用して行うことが多いです。

②　表面麻酔法

麻酔薬を塗って、歯茎の表面の感覚を麻痺させる方法です。
麻酔注射を刺す際の痛みを軽減させます。

③　笑気麻酔

リラックス効果のあるガスを吸入して、不安や痛みを感じにくくさせます。
吸入は、鼻を覆うマスクや特殊なカテーテルから行います。

④　静脈内鎮静法

眠っているような状態にして、痛みを感じにくくさせる方法です。
腕の静脈から、麻酔薬を点滴によって投与します。

⑤　全身麻酔

完全に眠った状態にさせる麻酔方法です。
静脈内に麻酔薬を投与して、全身の感覚を麻痺させます。

無痛治療はどこで受けられる？

無痛治療は、一般歯科で受けることができます。
予約の際には、無痛治療を行っているかどうか事前に確認すると良いでしょう。

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