更年期で痩せる人と太る人の違い。更年期についた脂肪を落とす方法は?

更新日:2023-02-15 | 公開日:2022-02-17
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更年期で痩せる人と太る人の違い。更年期についた脂肪を落とす方法は?

「更年期になって太ってきた…」
「同世代で痩せていく人もいるのに…」

更年期で痩せる人と太る人の違いを、栄養士さんに聞いてみました。
食事や運動など、痩せたい人はまず何からやるべきかも解説します。

監修者
神原 李奈 先生

株式会社Luce
栄養士・食育栄養インストラクター

神原 李奈先生

経歴

株式会社Luce・健康検定協会 所属
CA(客室乗務員)の仕事をきっかけに、健康と食の強い結びつきを実感し、食の世界に興味を持つ。大手料理教室の講師の経験を経て、栄養士を目指すことに。栄養士免許を取得後の現在は、現役CAとして世界中を飛び回りながら、栄養士として健康や食に関する情報を発信している。

更年期に痩せる人と太る人…何が違う?

専門家女性
更年期に痩せる人と太る人は、食事、運動、生活リズムなどの日頃の習慣の違いが大きいと考えられます。

更年期に“痩せる人”の共通点

  • 食事のバランスや食べる順番を意識している
  • 運動習慣がある
  • 食欲不振に陥っている

など

更年期に“太る人”の共通点

  • 食事の量や内容が若い頃と変わらない
  • 更年期のイライラにより食べすぎている
  • 運動習慣がない

など

更年期のダイエットは「若いときより難しい」といわれる理由

専門家女性

若い頃とは異なり、

  • 基礎代謝が下がる
  • 自律神経が乱れやすい
  • 女性ホルモンの減少により脂質代謝が低下する

といった状態になるため、更年期のダイエットは難しいといわれています。

まずは、「食生活の見直し」をしよう

専門家女性

更年期で太ってしまった人は、

  • 1日3食、バランスのよい食事をとる
  • 副菜→主菜→主食の順で食べる
  • 減塩を心がける

といった点を食事で心がけましょう。
更年期太りは「食生活」を見直すことで改善する可能性があります。

① 1日3食、バランスのよい食事をとる

専門家女性
主食、主菜、副菜の揃った食事を食べると、バランスよく栄養を摂れます。
「和定食」をイメージしたメニューを心がけましょう。
3食バランスのよい食事を心がけると、代謝がよくなって痩せやすい体になりやすいです。

また、全体量は「腹八分目」に収めるようにしましょう。

 

食材例

食事一回分の目安量

副菜

海藻/野菜/きのこ など

生の時点で両手たっぷり

主菜

魚/肉/大豆製品 など

片手分ほど

主食

米/麺類/パン など

こぶしひとつ分以内

 「タンパク質」は、毎食取り入れよう

タンパク質は「筋肉を作る材料」になるため、基礎代謝を上げるうえで大切です。

また、タンパク質は消化に時間がかかるため、毎食しっかりとることで空腹を感じにくくなり、間食や次の食事のボリュームアップを防げます

食事を抜くのは、逆効果になることも!

 

食事を抜いてしまうと、空腹感が強くなり、次の食事で食べ過ぎにつながってしまうことがあります。

また、空腹時に糖質を多く含むものをたくさん食べたり、最初に食べたりすると、血糖値の急上昇が生じ、脂肪が蓄積されやすくなってしまいます。

② 副菜→主菜→主食の順で食べる

専門家女性
食べる順番を工夫すると、食べ過ぎを予防でき、太りにくくなります。

特に「海藻」を食事の最初に摂るのがおすすめです。
海藻に含まれる水溶性食物繊維が、糖質や脂質、塩分の吸収を緩やかにするため、太りにくく、むくみにくくなります。

③ 減塩を心がける

専門家女性
  • 味噌汁や煮物は、出汁をとって味をつける(塩分無添加の出汁を使いましょう)
  • 調味料は減塩調味料を使う
  • 麺類・煮物の汁は残す
  • 醤油やタレはかけずに、少量つける
  • 漬物、水産加工品(※1)・畜産加工品(※2)は控える
  • 総菜、インスタント食品は控える

などを心がけて、減塩しましょう。
塩分を過剰摂取すると、むくみやすくなって太る原因になります。

減塩の物足りなさを感じたら、香味野菜やスパイス、酸味をプラスしましょう。

(※1)水産加工品の例

しらす、干物、スモークサーモン、いくら など

 

(※2)畜産加工品の例

ベーコン、ハム など

次に、生活習慣を変えてみよう

専門家女性

太りにくい体づくりには、

  1. 7~8時間の睡眠をとる
  2. 起きたら朝日を浴びて、規則正しい生活をする
  3. ストレスをこまめに発散する

など、「生活習慣」の見直しも大切です。

① しっかり睡眠をとる

専門家女性
睡眠時間の目安は7〜8時間です。しっかりと質のよい睡眠を心がけましょう。
睡眠不足の状態は、「食欲増進ホルモン」の分泌を促してしまうので要注意です。

\睡眠の質アップのためにできること/

  • 夕食はできるだけ就寝2~3時間前までに済ませる
  • 就寝2~3時間前にお風呂に入る
  • カフェインを含む食品の摂取は、就寝5~6時間前までにする
  • 就寝前のアルコールの摂取は控える
  • 就寝前にスマホやPCでの作業は避ける
  • 15時以降は昼寝しない

② 規則正しい生活をする

専門家女性
  • 朝起きたら朝日を浴びる
  • 食事は3食、規則正しく摂る(朝食は特に大切)

といった点を心がけ、生活のリズムを整えましょう。
自律神経が安定するとホルモンバランスが乱れにくくなり、減量しやすくなります。

不規則な生活は「むくみ」の原因にもなるので避けましょう。

③ ストレスをこまめに発散する

専門家女性
  • アロマをたく
  • お風呂にゆっくり浸かる
  • 好きな音楽を聴く
  • 友人や家族とおしゃべりする

などして、できるだけストレスを溜めないようにしましょう。

ストレスは、食欲を促すホルモンを分泌させてしまいます。
過食による肥満を避けるためにも、こまめなリフレッシュをおすすめします。

ストレス過食をしてしまうときは…

 

間食をしたくなったら、まずは水分補給をしてみましょう。

甘い香りのフレーバーティー(ノンシュガー、ノンカフェイン)がおすすめです。「ハーブティー」には、食欲抑制リラックス効果が期待できるものもあります。

更年期についた脂肪を落とす方法

専門家女性
「有酸素運動」と「筋力トレーニング」を併せて行うとよいでしょう。
基本的には1回30分以上、週2回以上の運動をしましょう。

筋トレでは「下半身の大きな筋肉」を鍛えるのが効率的でおすすめです。

なかなか運動ができない人は、

  • 階段を使う
  • 出かけるときは、できるだけ多く歩く

などを日常生活の中で意識することから始めましょう。

有酸素運動は「ウォーキング」がおすすめ!

「正しいウォーキング」のフォーム

  1. 姿勢を真っすぐ伸ばして、頭は揺れないようにする
  2. 目線は真っすぐ20m先を見る
  3. 肩の力を抜き、リラックスする
  4. ひじを後ろに引くように腕を振る
  5. 踏み出す足はひざを伸ばす
  6. かかとから地面につける
専門家女性
簡単にできる有酸素運動では「ウォーキング」がおすすめです。
上記のような正しいフォームで歩きましょう。

背筋が伸ばすことで「背中」、腕をしっかり振ることで「二の腕」、お腹を引き締めて歩くことで「お腹周り」が鍛えられます。

筋トレは「スクワット」がおすすめ!

「スクワット」のやり方

  1. 脚を腰幅から肩幅に開いて立つ
  2. つま先は膝と同じ向きにする
  3. 手を胸の前で軽く組む
  4. 太ももと床が並行になるくらいまで、お尻を下げる
  5. お尻の力を抜かないようにしながら、ゆっくりと元の位置に戻す

1セット10回です。1日3セットを目安に行いましょう。

専門家女性
「スクワット」は下半身の大きな筋肉を鍛えられるのでおすすめです。
下半身の筋肉を鍛えると、基礎代謝を効率よく上げることができます。
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