「下腹のぽっこりが気になる…」
「筋トレしてもスッキリしないのは病気のせい?」
40代の“下腹ぽっこり”について、医師に伺いました。
今できる対処法や、病院に行く目安も解説します。
監修者
経歴
医療法人社団 石野医院
日本医科大学
日本医科大学付属病院
日本医科大付属第二病院
国立横須賀病院
東部地域病院
石野医院
40代の下腹ぽっこり「3つの原因」
40代くらいの方は「①脂肪の蓄積」「②便秘」「③骨盤の歪み」によって、下腹がぽっこりすることが多くあります。
下腹ぽっこりをへこませる「3つの対策」
下腹ぽっこりをへこませるには、
- 運動
- 食物繊維
- 姿勢
の3つに着目しましょう。それぞれ詳しく解説します。
対策① 1日30分、軽い運動をする
軽めの運動(ウォーキングやジョギングなど)を30分程度行いましょう。
筋肉を増やす効果や脂肪燃焼、血行促進による代謝の改善が期待できます。
腹筋やスクワットなどの筋力トレーニングするのもよいでしょう。
対策② 食物繊維を食べて腸内を整える
食物繊維を毎食必ず取り入れましょう。
腸内環境が整うことで、便秘の改善が期待できます。
食物繊維を多く含む食材例 |
海藻類、おから、納豆、かんきつ類、ごぼう、セロリ、アスパラガス、キャベツ、サツマイモ、こんにゃく、玄米、キノコ類、ドライフルーツ、オートミール |
対策③ 姿勢を正す
耳たぶ・肩・太もも・くるぶしの後方が一直線になるように立ちましょう。
骨盤の歪みが解消されて、お腹がスッキリします。
注意!ぽっこりお腹は病気サインかも
下腹がぽっこりする病気として、
- 子宮筋腫
- 卵巣腫瘍
病気を発症している可能性があります。
病気① 子宮筋腫
子宮に良性の腫瘍ができる病気です。
下腹付近で腫瘍が大きくなると、ぽっこりして見えます。
発症の原因は今のところはっきりとわかっていませんが、腫瘍の発育には女性ホルモンが関係していると考えられています。
主な症状
- 生理の出血量が多い
- 生理痛が重い
- 生理の時期以外に出血がある
- 腰が痛む
- トイレが近い
- 生理の期間が長い(8日以上)
- お腹を触った時に固いこぶに触れる
- 貧血を起こす
- 便秘
どんな人に多い?
30歳以上の女性がなりやすいです。
30歳以上の女性の20~30%にみられる病気です。
病院は何科?
子宮筋腫を疑うときは婦人科を受診しましょう。
子宮筋腫を放置すると、ひどい月経痛や貧血、不妊、流産などで日常生活に支障をきたすリスクがあります。
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病気② 卵巣腫瘍
卵巣に腫瘍ができる病気です。
腫瘍が大きくなったり(大きいものでは30cm以上)、腹水がたまったりすることで、お腹がぽっこりすることがあります。
今のところはっきりとした原因はわかっていません。
悪性腫瘍の場合、妊娠・出産経験がなく排卵回数が多いとなりやすいです。
主な症状
- お腹が張って苦しい
- 下腹が痛い
- トイレが近い
- 食欲がない
- お腹を触った時に固いこぶに触れる
どんな人に多い?
50歳代前半~60歳代前半の女性に多い病気です。
排卵回数が多いとなりやすいことから、妊娠・出産経験がない人、初経が早い人、閉経が遅い人に発症しやすいと言えます。
病院は何科?
卵巣腫瘍が疑われるときは、婦人科を受診しましょう。
腫瘍が悪性だった場合、放っておくと他の部位に転移し、命に関わることもあります。
卵巣を摘出しなくてはいけないケースもあるので、早めに医療機関で治療を受けましょう。
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2021-09-01
「メタボを解消したい!」
「腹囲を1センチ減らすには何キロカロリー消費すればいいの?」
正しいダイエット方法を栄養士に伺いました。
無理せずご自身ペースで実践してみましょう。
メタボの腹囲を減らすためには、どうすればいいの?
腹囲を減らすために必要なのは「食生活の見直し」と「運動」です。
適切な食生活と運動習慣を取り入れて、基礎代謝の他に1日あたり約240kcalのエネルギーを消費しましょう。
ただし、短期間で無理に摂取エネルギー量を減少させるのは危険です。
1ヵ月で体重の5%以内を目安に減量しましょう。
\腹囲を減らすための具体的なカロリーは?/
腹囲1cmの減少は、体重約1kgの減少に相当します。
体脂肪1kg減らすには、約7200kcalのエネルギーを減らす必要があります。
腹囲を減らす3つの方法
無理なく一日240kcalのエネルギーを減少させていくためには、
バランスのよい食事を1日3回とる
適度な有酸素運動をする
お酒を控える
といったことを行うとよいでしょう。
その① バランスのよい食事を1日3回とる
必要な栄養素を過不足なく摂ることで、代謝が促され、減量につながります。
反対に、朝食を抜いたり、食事の間隔が空きすぎたりすると、血糖値の上昇につながり、脂肪を蓄積しやすくなります。
食事で心がけたいポイント
主食・主菜・副菜の揃った食事をする
和定食(焼き魚・ごはん・味噌汁・サラダや煮物)のような献立を目指す
野菜は1日に350g以上食べる
毎食、サラダなど野菜が主材料の副菜を1皿以上食べる
香辛料・ハーブ・減塩調味料・柑橘類・酢などの酸味を活用する
よく噛んで、ゆっくり食べる
その② 適度な運動習慣を身に着ける
1日30~60分の有酸素運動(ウォーキング・ジョギング・水泳など)を週3日以上行いましょう。
メタボリックシンドロームの予防・改善には、深い内臓脂肪の減少に繋がる「有酸素運動」がおすすめです。
最初は無理のない範囲で行い、少しずつ運動量を増やしていくと良いでしょう。
筋トレも、筋肉量が増えることで、基礎代謝が上がり、消費エネルギー量の増加につながりますので、効果が期待できるでしょう。スクワットがおすすめです。
ただし、エネルギー消費量を増やし、余計に付いた脂肪をなくすためには、筋トレよりも有酸素性運動を優先的に行うのがよいでしょう。その上で、筋トレを組み合わせてください。
その③ お酒を控えめにする
成人男性では1日平均2ドリンク(純アルコールで20g)程度まで、女性はさらに少ない量にしましょう。
週に2日は休肝日を作ってください。
お酒を飲むと食欲が増すので、食べ過ぎを予防するためにもお酒は控えましょう。
お酒の種類
お酒の量
目安
ビール・発泡酒(5%)
500ml
ロング缶1本
酎ハイ(7%)
360ml
350ml缶1本強
焼酎(25%)
50ml
―
日本酒(15%)
80ml
1合
ウイスキーなど(40%)
30ml
シングル2杯
ワイン(12%)
100ml
ワイングラス2杯弱
(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット 飲酒量の単位)
腹囲を減らすために「大事なポイント」
食事と運動を組み合わせて、無理のない方法で減量しましょう。
摂取するエネルギー量を極端に制限すると、代謝が下がり、痩せにくい体質となり、リバウンドにつながります。
また、急激に食事量を減らしたり無理な運動を始めたりすると、心身への負担が大きく、体調を崩すことがあります。
ご自身に合ったペースで、ダイエットをすすめましょう。
注意!肥満を悪化させるNG行動
食べ過ぎ
早食い
脂質や糖質の過剰摂取
夜遅い食事
ドレッシングや醤油などをたっぷりかける
塩辛い漬け物をよく食べる
就寝2~3時間前以降の食事は控えましょう。
肥満を悪化させないよう、上記の行動を控えて生活しましょう。
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。
▼参考
CLINIC FOR 痩せるつもりが代謝ダウンで逆効果?食事制限の落とし穴について、医師が解説します。
高松市医師会 女性医師部スマイル 正しい減量法②:食事を減らすだけではなく、運動の併用が大切
肥満症治療ガイドラインの概要
肥満と消化器疾患 痩せれば治るこんな病気 一般社団法人 日本消化器病学会
厚生労働省 e-ヘルスネット 内臓脂肪減少のための運動
厚生労働省 e-ヘルスネット 特定健診・保健指導における身体活動・運動指導
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2022-03-31
「ランニングでお腹は痩せないの…?」
「お腹の脂肪を落とす方法を教えて!」
ランニングでお腹の脂肪を落とすことは可能なのかを栄養管理士さんに聞いてみました。
ランニングによって、落ちやすい脂肪や、お腹に効くランニングフォーム、運動メニューについても詳しく解説していきます。
ランニングで「お腹が痩せにくい」理由
ランニングでダイエットしているのですが…お腹が痩せません!
ランニングのような有酸素運動をしても、お腹の脂肪が落ちるまでには、時間がかかることが多いです。
個人差がありますが、基本的には肝臓から遠い場所から脂肪が落ちていきます。
具体的には、手首→ふくらはぎ→二の腕→太もも→お尻→お腹の順で痩せていく傾向があります。
今は焦らず、ランニングを続けましょう。
ランニングは全身を使う有酸素運動のため、お腹の脂肪を落とすことが可能です。
全身の脂肪をゆっくりと減っていく中で、お腹の脂肪も落ちていきます。
お腹のお肉がつまめる「皮下脂肪タイプ」の人は、時間がかかることも…!
ぽっこりとお腹周りだけ出ている「内臓脂肪タイプ」は、ランニングでもお腹の脂肪が落ちやすいです。
ただし、お腹周りだけでなく体全体に脂肪がついている場合は、「皮下脂肪タイプ」です。この場合、お腹の脂肪が落ちるのに時間がかかります。
ぽっこりお腹に”効く”ランニングフォーム
体の軸をまっすぐにし、背筋を伸ばしやや前傾姿勢になります。
肩の力を抜き上半身はリラックスした状態にします。
目線は正面にし、左右の重心のバランスを取りながらまっすぐ走りましょう。
正しいフォームでランニングすると疲れにくくなります。
疲れにくくなると、長距離を走れるようになるため、効率的に脂肪を燃焼し、お腹痩せにもつながります。
空腹時のランニングがおススメ
お腹痩せを効果的に行うためには、空腹時にランニングすることがおすすめです。
空腹の状態で走ると体に貯蔵された糖質が少ないため、脂肪をエネルギーとして効率的に使うようになります。そのため、お腹痩せにも効果的です。
また食後でも、1時間ほど経ってからランニングを行うことで、食べたものを効率的にエネルギーとして使うことができるので、お腹の脂肪蓄積予防になります。
また、ランニングだけで消費エネルギー量を増やすのではなく、「他の運動と組み合わせる」「生活の中で消費エネルギー量を増やす」といった工夫を併せて行うとさらに効率的です。
「筋トレ」を組み合わせるのがおすすめ!
ランニングは、大体30分以上行わないとエネルギー消費量を確保できません。
そのため、短時間の運動でもエネルギー消費量の多い「筋トレ」を組み合わせて行うようにしてください。
筋トレをプラスすると、より多くのエネルギーを消費することができるため、効率的に脂肪を減らすことができます。
お腹をグッと引き締め!運動メニュー
ランニング以外の「お腹を引き締める運動」メニューとして、
全身運動:バーピー
プランク
ドローイン
といったことがおすすめです。
その① 全身運動:バーピー
その場にしゃがみ、両手を床に着け軽くジャンプして、両足を後ろにのばします。
その後、両手を上に伸ばしながら、その場でジャンプし元の位置に戻ります。
30秒全力で行い、1分程度インターバルを取ります。これを3セット、週2~3回を目安に行いましょう。
バーピーは強度の高い運動なので、筋肉を休ませるためにも休息日をはさみながら無理のないペースで継続しましょう。
\ポイント!/
食前に行うことで、より効率的に脂肪燃焼を行うことができます。
また、運動後に食事でたんぱく質を補給することで、効率的に筋肉をつけることができます。
その② プランク
うつぶせになり、両肘を床に着け上半身を起こします。
脚は、つま先を立てて下半身を持ち上げ、頭から全身が一直線になるよう姿勢をキープします。
1回20秒からスタートし、少しずつ姿勢をキープする時間を伸ばしていきましょう。インターバルを取りながら、1日に3セットくらいを目安に行いましょう。長時間行うよりも正しい姿勢をキープすることを意識して行った方が効果的です。
プランクは、強度がさほど高くない運動なので、毎日行っても問題ありません。
\ポイント!/
食後2~3時間後に行った方が、体にたんぱく質が補充されている状態なので、筋肉が分解されず効果的に鍛えることができます。
その③ ドローイン
床にあおむけに寝たら膝を立て、両手は床に着ける姿勢になります。
鼻から息を吸い、お腹を膨らませます。
その後ゆっくりと息を吐いて、お腹を凹ませます。
はじめは2日に1回程度のペースからはじめ、慣れて来たらできるだけ毎日5分程度行うようにし継続して行いましょう。
継続して行うことで、インナーマッスルが鍛えられ、姿勢も正しくなり、お腹がへこみやすくなります。
自分にとってやりやすいタイミングで行い、継続させることが大切です。
さらに…食事コントロールもすれば完璧!
有酸素運動や筋トレなどの運動で消費ネルギーを増やすとともに、食事での摂取エネルギーの調整を行うとより効率的に痩せることができます。
消費エネルギー量を増やしていても、それ以上に摂取エネルギー量が多ければ痩せることはありません。そのため、食事の調整を行い、消費エネルギー量より摂取エネルギー量が下回るように調整しましょう。
▼参考
e-ヘルスネット
※記事中の「病院」は、クリニック、診療所などの総称として使用しています。